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#3 霞ヶ関キャピタル株式会社様 LOGI FLAG COLD 船橋Ⅰ

倉庫の短期・小口利用を促進する物流シェアリングサービスを提供するsoucoが、全国の倉庫や倉庫会社様を取材し、その魅力をお伝えします!

やってきたのは千葉県船橋市。

JR船橋駅

今回は取材記初の冷凍冷蔵倉庫、「LOGI FLAG COLD 船橋Ⅰ」に向かいます!
「LOGI FLAG COLD 船橋Ⅰ」は霞ヶ関キャピタル株式会社様(以下:霞ヶ関キャピタル) が開発用地のソーシングおよび企画立案をおこない、アセットマネジメント業務およびプロジェクトマネジメント業務を受託している、賃貸型冷凍冷蔵倉庫です。
竣工前(2023年1月取材時点)の倉庫にお邪魔させていただきました。

LOGI FLAG COLD 船橋Ⅰ外観 (2023年2月28日竣工) (写真提供:霞ヶ関キャピタル)

中小の工場や倉庫が立ち並ぶエリアに、真新しくクールな外観の倉庫を発見。
地上5階建て(倉庫4階建て)、延床坪数は約2,100坪。
バースは10t車6台、4t車4台の計10台。その間に通用口を設けています。

早速、見学させていただきました!

1階冷蔵区画 (写真提供:霞ヶ関キャピタル)

こちらは1階の冷蔵区画(荷捌きエリア)。約247坪あります。
陽圧空調により外気の熱が入りにくい設計になっています。

それでは、いざ冷凍庫へ入ります。

1階冷凍区画  +5℃〜-25℃まで設定可能 (写真提供:霞ヶ関キャピタル)

おぉ、これが冷凍倉庫!寒いです。とはいえこの日の室温は-3℃。コートを着ていればまだ耐えられる室温でした。
照明も明るく広々としていて、天井高も梁下5.5mあるのでラックでの3段積みが可能です。

souco:-25℃まで冷やすのには何日くらいかかるのですか。

約1ヶ月くらいですね。躯体などに影響が出ないよう一日1℃くらいずつ温度を下げて冷やし込みをしていきます。

souco:1階の冷凍庫は温度が変えられるんですよね。

はい。これは特徴のひとつかなと思います。
汎用性を考えたとき、「この荷物は0℃でやりたい」とか「この荷物は-10℃でやりたい」など様々な荷物を扱っていると思うので、1階の冷凍区画は温度変更ができるようになっています。
今後の物件でもどこかひとつはそういった仕様になる予定です。

souco:冷凍庫内での仕切りはないんですよね。

もう少し小さい区画で分けて温度帯の変更をしたいといったお声をいただくこともあります。そうなると建築費が高くなって賃料も高くなるので、こちらの船橋では1階の冷凍区画を温度変更可能な仕様にしています。

souco:BTS型ではないので、御社で需要を想定されて設計されているということですよね。

そうですね。いただいた様々なお声を反映し、仙台や福岡ではドライもついた3温度帯で、最小1,000坪から分割できる物件も展開して行く予定です。

3階冷蔵区画
3・4階は冷凍エリアを多くとっていて398坪、冷蔵区画(荷捌きエリア)は約80坪程
(写真提供:霞ヶ関キャピタル)

倉庫部分を見学させていただいた後、事務所に移動してお話を伺いました。

souco:こちらは何のモニターですか?

棟内の温度や使用電力量をまとめて見られるようになっています。
各フロアで温度の設定変更も可能ですが、一括してモニターし、制御が可能です。

souco:電力量のグラフもありますね。

はい、倉庫の屋上に太陽光パネルがあります。建物全ての電力を賄うことは出来ませんが、発電した電力は通常の電気代よりお得に使うことができます。
室外機やキュービクルも屋上に設置しておりますので、BCP対策として謳える点となっています。

―御社の事業内容について教えてください。

2011年3月に東日本大震災があり、その時に被災した宮城県のショッピングセンターの再生事業に取り組んだことをきっかけに会社が設立されています。それ以来、『その課題を、価値へ。』つまり、社会に貢献することで霞ヶ関キャピタルの成長はあるのだというコンセプトのもと、コンサルティング型デベロッパーとファンドマネジメントの機能を融合したビジネスモデルを構築し、事業展開しています。
開発ステージに応じてコンサルタントやアセットマネージャーなどと役割を変えながら不動産開発に携わる独自のビジネスモデルが特徴です。
現在の主力事業は、物流倉庫、ホテルの開発です。直近ではヘルスケア関連施設開発、レジデンスファンド組成などの事業にも参入しています。

souco:「開発ステージに応じてコンサルタントやアセットマネージャーなどと役割を変えながら不動産開発に携わる独自のビジネスモデル」というのは、御社で開発をして売却された後に、PM業務を請け負うということですね?

そうですね。厳密にいうと当社で土地をソーシングして企画をした土地を開発投資家さんに売却し、当社はコンサルタントとして建物の開発に携わり、竣工後はアセットマネージャーとして関わります。リーシングチームは投資家さんの依頼を受けて媒介という取引形態で継続してテナント様をフォローさせていただいています。

souco:珍しいモデルですよね。

そうですね。他のデベロッパーのスキームと比べてもまだ珍しいかなと思います。

souco:LOGI FLAG COLD 船橋Ⅰではどんなお客様の入居を想定または期待されますか。

冷凍冷蔵倉庫や食品工場が集積している湾岸エリアの為、原料から製品、食品メーカーや物流事業者まで幅広い商材や事業者様にご利用頂けると考えております。

souco:どういった使われ方を想定されていますか。

都心に近接した湾岸エリアの為、輸入原料やコンビニやスーパーの商材、通販業務など幅広い運用を想定しています。

LOGI FLAG COLD 船橋Ⅰのある千葉県船橋市栄町
東関東道「湾岸市川IC」約2.0km、京葉道路「船橋IC」約2.3kmのアクセス


LOGI FLAG COLD 船橋Ⅰのおすすめポイント

―おすすめポイントや強みを3つ教えてください

①賃貸型の冷凍冷蔵倉庫
従来であれば、自社で土地を購入し建築もしくは既存のドライ倉庫に冷凍設備を後付けしていましたが、弊社の物件は貸主側で冷凍冷蔵設備を設置したうえで賃借頂く事が可能です。
その為、土地や建築、機器導入などの初期費用や原状回復費用、機器入替費用などを抑制することが可能です。

souco:入居後の管理業務なども行っているのですか?

日々の建物管理やメンテナンス業務はテナント様のご負担になりますが、大規模な修繕はオーナー側で対応します。

②ノンフロン
2030年のフロン規制を見据え、CO2を用いた自然冷媒の冷凍機を使用しており、持続的に利用可能な冷凍冷蔵倉庫となっております。世界的にカーボンニュートラルに向けた取組みが加速する中で、SDGsやESGの観点からも貢献します。

souco:代替フロンを用いず、環境に優しい冷却機なんですね。

はい。荷主様からも「環境に配慮した倉庫で仕事をして欲しい」といったお声を聞くことが増えていますね。実際はノンフロンの機器は価格が高く、既存の倉庫では入れ替えるのにハードルが高いこともあるようなのですが、私どもの冷凍冷蔵倉庫は全てノンフロンの機器を採用致します。

③スペック
既存ドライ倉庫に冷凍冷蔵設備を後付けする場合、箱の中に箱を作るようなイメージで、天井高と床荷重が損なわれます。弊社では当初から冷凍冷蔵倉庫として設計・開発する為、最新のマルチ型ドライ倉庫と同等の天井梁下有効高5.5m、床荷重1.5tとし、高い保管能力を有しています。

貨物用エレベーターは6パレット(以下、PL)対応可能、垂直搬送機はΣ(シグマ)タイプを採用しオペレーションをサポートします。
また、陽圧空調やフロアヒーターなど冷凍冷蔵倉庫特有の結露対策にも対応しています。

souco:Σ(シグマ)タイプの垂直搬送機のメリットは何でしょうか。

PLはもちろん、細かい商材を扱う際に使用するかご車にも対応している点です。また、倉庫床と同じグランドレベルのためフォークリフトを使用せずにハンドリフト等でPLを扱う事が可能です。

垂直搬送機(写真提供:霞ヶ関キャピタル)
貨物用エレベーター(写真提供:霞ヶ関キャピタル)

souco:陽圧空調とフロアヒーターについても教えてください。

冷凍冷蔵倉庫は外気の影響を受けやすいです。陽圧空調のシステムにより荷捌きエリアの室内圧を外気より高くすることで、バースにトラックを付ける際に外気の熱を中に持ち込まないようにします。倉庫内の温度上昇を防ぐ事で電気代の削減にもなりますし、結露対策にもなります。
また、温度の差がでてしまうことが結露につながるので、フロアヒーターにより庫内の着霜や凍結を防ぎます。

souco:バースも冷凍冷蔵用の仕様なんですよね。

はい、黒の縁がついていますが、これが冷凍冷蔵倉庫の特徴で、トラックの形・サイズに合わせて外気が入らないように密閉度を高めるドッグシェルターです。
またスタンバイコンセントが各バースにあるので、接車中にも冷凍車の充電が可能です。

冷凍冷蔵倉庫特有のバース
ドックシェルターやゴムバンパーがあることでプラットホームの開口部と車両の隙間を密閉し、外気や害虫の侵入をシャットアウトする

souco:そういった設備がもともとついていてすぐ使えるというのがとても魅力的ですね。

冷凍冷蔵倉庫の老朽化問題がありますので、設備を入れ替えたい場合や建替期間中の代替え物件としてご検討頂ける点もポイントです。

ー賃貸の冷凍冷蔵倉庫はまだ珍しいモデルですが、お客様の反応や難しい点はありますか?

ドライ倉庫は基本的に温度帯であったりスペックの部分は同じなので、立地や設備面が比較対象になりますが、冷凍冷蔵倉庫は商材や案件によって異なる温度帯、運用である事が多く、そこは難しいなと感じることもあります。
できるだけ汎用性というところを意識して設計しております。

souco:物件ごとに担当の方がいらっしゃるのですか。

担当は付きますが、リーシングのチームは全物件に携わります。
これが物流のいいところだなと思っていて、埼玉で話をしていても仙台の話になったり、大阪の話になったり全国的なんですよね。そういった中で、「ここであわなくてもこっちにあるよ」とか「こんな計画があります」というお話ができるのは、物件を絞った担当ではないのでいいことだなと思います。
いろいろな人が様々なお客さまのご要望や生の声を伺い、それを反映することで良いものができあがるかなと思っています。

souco:やっていて面白いなと思う点はありますか。

こういった冷蔵冷凍倉庫を賃貸するという取組みは今までなかったので、「そういったものがあるんだ」「そっか自分で建てなくてもいいんだ」という発想になっていただくのはやっていて面白いなと思います。
冷凍冷蔵倉庫の賃貸という特殊なアセットのリーシングというのは、新しいマーケットを作り出すという大事なことをやっているのかなと思っています。
やはりこれまでなかったものですし、賃料にしてもこれが高いか安いか比較対象がないんですね。
今後ドライ倉庫が余ってくると冷凍冷蔵をやりたい会社さんもいっぱいいると思います。船橋が埋まればマーケットになりますし、そういった新しいものを作っているんだなという感覚はあります。

souco:社風として、チャレンジすることがすきな方が多いですか。

自分の想いを形にしたい人が多い会社だなと感じています。中途入社者は物流経験者もそうでない者もいますが、物流をやっていない人からみた物流の世界はきっとやっていた人とは違って、そういったものを声に出して形にできるというのは、この会社の良いところだなと思います。

souco:ファンドマネジメントもしている会社ということで、勝手ながらクールな印象を持っていたのですが、お話をさせていただいてとても素敵なチームだなと感じました。

嬉しいです。社名が「霞ヶ関」で「キャピタル」とちょっと仰々しいので、「どんな人やねん?」「みんな眼鏡かけてるの?」と思われてるかもですが、実際はこんな感じです(笑)
はじめはだいたいちょっと警戒されてしまうのですが、何でも相談して欲しいです。

souco:入居前も入居後も親身にご対応いただけるのは心強いですね。

はい、私たちの倉庫に入ってくれることが一番ですが、それ以外の動きもさせていただいています。この間も「福島県で冷凍倉庫を探している」という要望をいただけば全力で福島県の倉庫探しに行きましたし、「人手が足りてないんだよね」と聞けば派遣会社さんを紹介したりもしますし、「自分たちの倉庫空いちゃってるんだよね」と聞けばそこにあてはめられるような荷物を探したりですとか、出来ることを見つけてやっていくという事を皆が意識してやっています。

その時は小さかった案件が、いつか大きくなって私たちのところに入ってきてくれたらいいなと思いますし、営業さんが手を取り合ってやっていると思う冷凍冷蔵業界なので、少しでも何かのタイミングで使ってもらえたら嬉しいなと思います。そういった想いをもっていて、ただドライに営業しているのではないですね。

たとえば船橋は2,100坪ちょっとありますけど、「2,100坪はいらない、1,000坪でいい」というお客様もいらっしゃるんですよね。そしたら「残りの1,100坪一緒に埋めましょう」と、私たちも入居してくださるお客様と一緒になって当てはまるお荷物を探してくるようにしますし、同じように(少し大きいと)考えている会社さんも探してみると意外といるんですよ。

最終的に入れる入れないは相性などもあると思うのですが、そういった話をマッチングしてご紹介させていただくという動きはするので、「ただ使ってください」ではなく、「一緒に荷物集めますよ」というご提案をさせていただいています。
なので「2,100坪は大きいから諦めよう」とかではなく、「300坪使いたい」など、何でも相談して欲しいです。

我々のコンセプトとしては、今までこの温度帯を扱っていなかった会社様ともぜひ一緒にやりましょうということもあるので、たとえば、「冷凍冷蔵やってみたいけどちょっとまだ規模が小さいからだめかな」とか思わずに、一緒に事業を大きくできたら嬉しいですね。

それほど冷凍冷蔵の預けたい荷主様のニーズはホントにいっぱい溢れているのに、どこも扱ってあげられないというのはよくないなと思っていて。それらをうまく当てはめることができたら、すごく理想的な賃貸型倉庫だなと思います。

―倉庫の利用を検討している方へ、アピールやメッセージをお願いします。

冷凍食品マーケットの拡大、既存倉庫の老朽化、フロン問題・カーボンニュートラルなど様々な課題に対してLOGI FLAG COLDという賃貸型冷凍冷蔵倉庫が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
今後はドライ倉庫も加えた3温度帯のマルチ型物件の開発や、デベロッパーとしては新たな取組みも控えております。テナント候補の皆様と一緒にビジネスを拡大させていきたいと思いますのでよろしくお願い致します。

霞ヶ関キャピタル LOGI FLAG COLD船橋Ⅰの 賃貸情報はこちらから

今回の取材は物流事業本部の皆様がチームでご対応くださいました。
みなさん抜群の連携で親身に案内をしてくださり、ホッカイロまで用意してくださる心遣いに、チームワークの良さと温かさが感じられました。(倉庫はCOLDだけどWARMな皆さんです!)

冷凍冷蔵で倉庫をお探しの事業者様も、これから冷凍冷蔵温度帯に挑戦したい事業者様も、霞ヶ関キャピタルに是非注目してみてください。
霞ヶ関キャピタルの皆様、ありがとうございました。


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