物語100連発その21修正案 ~まだ30歳来てないのに魔法使いにされた気持ちをお前らは知らない 0.2~

「お前何やってんだ?」
顔を上げると何やら男性が立っている。
それに見たことあるような。
「架魔だよな。」
「貴都羅?同じアパートだったのか。」
「お前こそ、ってそれは見なかったことにしよう。」
少女が寒々そうにブルブル震えながら立っている、それ向かって土下座している同期。
「いや違うから!その何か遠い親戚の妹的な?」
「じゃあ、何で土下座?」
「ちょっといろいろあってだな。」
「いろいろ ね。」
貴都羅が遠い目をしながら二人の間を通り、階段を降りていく。
「何かを失った気がする。」
「ますたぁ、わたし何か不味かったでしょうか? ブブッ」
少女の体は震えている。
「ともかく中に入れ。」
「ますたぁ!!」
「どふっ。」
顔をキラキラ光らせながら今度は僕の体に抱きついてくる。
そのまま体を持ち上げ、ドアを開けて中に入る。
「ますたぁは力持ちなのですね。」
「そうでもねぇよ。」
「これ羽織ってろ。」
「ますたぁの毛布、何か安心する。暖か  い」
少女はベッドに座って毛布にくるまるとすぐに寝た。
「やっぱ他人には思えないけど僕にこんな親戚はいない。誰なんだよ。」
毛布にさらに掛け布団をかける。
ともかく朝飯だ。
部屋を出て、コンビニに向かう。
プリペイドのカードでサラダチキンをあるだけ買い込む。
「ありがとうございました。ピロリーン」

「ただいま。」
「おかえりなさいませ。ご主人様?」
少女は僕のスマホを片手に見ながらこっちを上目遣いに見上げてくる。
「どこで、そんな知識を....」
「____ここです。」
「そ、そうだな。あと僕はご主人様でもマスターでもない、
架魔って名があるからそっちで呼んでくれると。」
「架魔さま!!」
「様はいらん、って君は名前があるのか?」
君の名わ じゃねえ!!
「えーっと名前、名前、ポチポチ」
少女がスマホで女の子 名前 で検索。
検索結果
”【2XXX年版】女の子の名前ランキング!ジャンル別人気の名前2万選”
画面をこっちに向けてくる。
「って、違うだろ。君の名前!」
「えっと、名前はありません。
ますたぁが名付け親の方が良いとかって、転生神さんが。」
「誰だよ。」
「わたしにも詳しいことは。
でも異世界転生を司る神って。」
「あー、神か、この国の9割が無宗教なのは知ってる?」
「はい、でもクリスマスや、神社には日常的に参拝するんですよね。」
「よく知ってるな。」
「この世界に転生する時に現在の人類がアクセスし得るあらゆる知識は入ってますから。」
「そんなのありか?」
「従者が無知ではマスターを守れませんから。」
「まぁ、そんなものか。」
「話は戻るが、君の名前僕が付けて良いんだよな?」
「はい、どんな名前でもわたしは 嬉しいです。」
「それじゃあ、これ。」
スマホを取り上げてスラスラと落書きアプリで
”舞花”と書いたものを見せる。
「舞花 ですか?」
「あれ。」
彼女が出てきたと思わしき押入れから花びらがいくつか散っている。
「ああっ、すいません。掃除しときます。」
「あの花をきっとこう、ぶわっと上げながら出てきたんだよね。」
「はい、召喚シーンはこだわった方が良いと、転生神さんが。」
「だよな、見てないけど。」
「ふぇぇ。」
「ごめん、昨日の夜はマジで良い所だったから。」
「うぅ。分かってます。」
「ともかくよろしくな。舞花」
「はい!!」
「で、これ食うか?」
「何ですか?」
「サラダチキンだ、他の奴がどう言うかは知らんが美味いし、栄養価は高い。
ほれ。」
「はむっ。美味しくない です。」
「女の子は肉食わないから色々デカくならないんだ、ほれ食え。」
「はむっ、食べます、ますたぁのご命令とあらば。」
ガブガブと次々に齧っていく、かなり一口が小さい。
「や~、無理しなくて良いぞ。」
ひょいっと取り上げ9割方残っているそれを食う。
「ならこっちはどうだ?」
「これは、粉ですね。白い粉、
これに一番近いのは  大麻?」
「違うから!!!プロテインだよ!
ただの蛋白質の粉だから!!!」
「すいません。
言い忘れていたんですが、私人間の食べ物は食べないのです。」
「いや先に言ってくれ。」
取り出したプロテインのチャックを開けて2スクープ水で飲み干す。
「ほれで、何食うんだよ?朝飯は要るだろ?」
一応、今月の親からの仕送りは入ってるし、
それもかなり預金が余っている、
毎月仕送りの半分で生活してるからな。
どんと来い!!!
「魔気です。」
「は?どうやって作れば良いんだ?出前?」
「既に頂いています。」
「どうやって?」
「ますたぁは魔気、えっとゲームで言うMPのようなものを
常に垂れ流し続けているのでそれを私が掬って食べている感じです。」
「じゃあ、型月の初期作品みたいなことはしなくていいんだよな。」
ちょっと期待が入ってしまった。我ながら語尾がわずかに高い。
「えーっと、STLE-MOONのDESTINYの騎士王のあのシーンのことですよね?」
「いやそんなピンポイントで言い当てなくても。」
「すいません。大丈夫です、
ますたぁがお望みなら出来ますが。わたし筋力では勝てませんから。」
両腕を上に上げながらソシャゲのタイトル画面の一つにありそうな
セクシーポーズを披露してくる。
「いつまでやってるんだ? それ。
ゲームするか?」
一応、ポチットモンスターの最新作もある。
「腕がプルプルしてきました。やります。」
舞花は4SDを受け取るとポチポチとポチモンを起動する。
僕はSP4を起動し、昨日のゲームの続き。
それに一応充電器を舞花の4SDに差し込んでおく。
ゲーム始まってから充電とか言われたら集中が分散するからな。
「面白いか?」
「ますたぁこそ、そんなに人妻のレベリング楽しいですか?」
「ぶっ。」
飲んでいたプロテインが若干口から出てしまった。
「た、確かにこのゲーム女性キャラはみんなそういうのだが、
でもまぁ綺麗だし。楽しいもんだ。」
「そうでしたか、それでは。」
4SDをパタンと閉じてベッドから立ち上がり、
すぅっとなめらかな動きで腕を交差させる。
「トランスフォーム!!」
ボフッと煙 いや水蒸気が立ち込め。
水蒸気から現れたのは
身長は180cm以上、それにグラマラス、
いやもはや人間を越えたような圧倒的な肉体に
茶色のマントが股下ぎりぎりに纏った女性。
「舞花?」
「はぁぁい、舞花です。」
声が同じ少女のものだが、
不味いっ!!!。
ちょっと前かがみになった瞬間にマントを重さで下げて覗く巨大な桃、
それにマントから出ている健康的な肩と腕の筋肉。
「エR じゃなくて魔法か何か知らんがとにかく元に戻れ!!!」
「わ、分かりました、トランスフォームキャンセル!!」
パッ
閃光とともに元の体に戻る。
「いやでしたか?」
「嫌じゃない、でもともかくやめろ。
それとその変なマジックか魔術か知らんが使うなよ。」
「はい、当然ですよ。
魔術を使うのは日が落ちてからか架魔さまと二人きりの時だけ。」
「それでいい。」
「そうそう、何か要るか?」
「夕方、架魔さまはウォーキングのお時間ですね。」
「って良く分かったな。」
「はい、ゲーグルカレンダーの通知に出てますよ。明日はジムですね。」
「まぁな。行ってくる。」
「いえ、わたしも。」
「まぁいいけどさ。」
二人で近所をぶらぶら歩く。
「夜空が見えませんね。何か街灯が強くて。」
「舞花の世界だと星は良く見えるのか?」
「はいっ!とても綺麗な星空が、えっと今だと北には北騎星が。
北騎星というのは....」

「そろそろ戻るか。」
「はいっ!」
ふと足を止めると街灯が途切れていて月が
「月、綺麗だな。」
「はい。」
「おいおい、何だぁ、てめぇらは。
ドバドバ魔気を流しやがって、それに従者付きたぁ、
舐めてやがんのか?あぁ?」
ジュウッ
真っ黒のスーツを着た男がスーツを溶かしながら全身を膨れ上がらせ始める。
「こういうのって勢いよく破るんじゃないのかよ。
って逃げるぞ。」
僕は舞花の手を引いて逃げる。
ただ大きな道の方へ全力で。
「架魔さま、あの程度なら私一人で。」
「知らん、ともかく不審者からは逃げる!」
「でもっ!」
ドォォォンという轟音を上げながら
眼の前の大きな道へ男、いや狼と化した男が降り立つ。
「遅ぇな、小僧。100m走が10秒越えてんじゃねえか?」
「うるせぇぞ、変なおっさん。
それと100mを10秒切るやつの方が珍しいわ!!」
「架魔さま、いやマスターここは私が。」
「駄目だっつてんだろ!僕はマスターなんだろ!言うこと聞け!」
「はい。」
「あーぁ、青春物語してんだぁ?
ムカつくんだよなぁ、クソガキがっ!!」
一瞬で眼の前に!
まばたきの瞬間に20mはある距離を詰めたのか!?
「くっ!!!」
ドッという打撃音とともに僕と狼男の手が激しくぶつかる。
「へっ、ベンチプレス100kgぐらいの力だ、ちょいと強すぎたかぁ?」
「何言ってんだ?これ70kgぐらいだろ?
話合わせなくて良いぞ、筋トレしたことないだろ、おっさん。」
体格が良いことを認めてくれたのか、
話を合わせてくれる狼男のおっさん、怖すぎるわ。
ベキッ
肋骨を何本か蹴り折りながら狼男が10mほど距離を取る。
「ぐほっ、ってぇ。」
「うるせぇ、興が覚めたじゃあな、小僧。
そのガキに少しは魔気の使い方教えて貰えや。」
バッ
狼男は近くにあったマンションの屋根に飛び上がると、
バッバッと次々に建物の屋上を飛び移り消え去る。
「マスター!!」
舞花が後ろから上半身の服を持ち上げ
「聖なる治癒の光、南より下りて、西へと登る、ルクス・ディアンクト!」
何だ?
舞花の手から温かい感じの何かが出てる。
それが蹴られた所に当たる。
べきべきと音を立てながら骨がもとに戻ってる のか?
「なぁ、これ魔術なのか?」
「はい、一応この世界の位相に合わせた魔術って感じですかね?」
「わざわざありがとな。大変そうなのに。」
「いいえ、元はマスターの魔気なのでお返しです。
それに私がポチットモンスターにかまけて
基礎魔術のチュートリアルも忘れてたのが悪いんです!」
「それは、そうだな。まぁお互い様ってことで。」
実際、こいつを一晩放置しちまったし。

「分かった。」
最近の魔術のチュートリアルというのは大変簡単にわかりやすく説明されていた。
URLにある文字列を入れ込み、更新ボタンを一定のタイミングで押す。
すると、
1、魔術の基礎.pdf
2、魔術の応用.pdf
3、魔術の基礎的知識.pdf
※注意 以下は1~3と内容が重複しています。
4、動画で一気に学べる魔術の全て.mp4
5、ゲームで学ぼう半人前の魔導師になるまで.exe
上の3つ全て読み終わるまでわずか3時間。
「これを唱えるとこれが出ます。
まずは実践して見ましょう、お風呂場など水の用意出来る場所に移動してください、
PCで視聴されていて、スマホで視聴を続ける場合はこのQRコードを...」
一応、学力には自信がないので動画で復習して1時間。
ついでにシャワーを浴びた後

魔導師になってしまった。
pdfの章ごとに実技の復習があったが、換気扇回しながら風呂場で試した。
火、水、風、土、アリストテレスがバカに出来なくなって来たよ。
正確に言うとちょっと違うんだけど。
それと昨日のことの大体の流れが分かった。
従者が付くことで召喚者である人間の魔気が出始め、
それを一定の方法で加工することで魔術というのが発動出来るらしい。
当然、召喚魔法も含まれる。
この近くに別の従者を召喚した者がいて、
そいつの何らかの場によって僕の中学の時のあれなノートの魔法陣が反応し、
舞花が呼ばれた。
昨日の事件の顛末はこんな感じか。
「ふむ、って、信じられると思うか?」
「マスター、今更現実逃避はやめてくださいね。」
ちょっと頬を膨らませた舞花がビッと指さしながら
プンプンと人差し指で鬼の真似を始める。
「だよな。見せられて、自分でやってみて、
信じるとか言うレベルじゃないよな。」
「そうです、だからマスターは私を頼って良いんですよ。」
こいつの言う意味は分かった、
どうやら途中のコラムにあった診断によると、
自分の魔気のコントロールがド下手なタイプらしく、魔気がダダ漏れ。
基礎編でやるような魔術ですら、形があれだったり
綺麗には再現出来なくて、動画の時間を戻して何度か練習したり。
「分かったよ、それにこの別途資料って奴によると
舞花は最強クラス、グロブルで例えるなら上限レベルのSSRってトコだろ?」
「少し違いますよ、たぶん10天囚ぐらい。」
「エンドコンテンツじゃねぇか!
でも魔気の供給が切れると駄目なんだろ。」
昨日の夜、正確には今日の明朝にかけてのあのバテっぷりの原因は
召喚者との距離が離れたことによるエネルギー切れ。
どんな最新兵器だろうが陥るそれが原因なのだ。
それにお約束のキスでのエネルギー充填。
どうやら性的なエネルギー(異性からの性欲)を吸収することによっても
何と充填が可能らしい。
原理的には東西で交流電源の周波数が違っても、
現代の電化製品が使えるのと同じ らしい。※別途資料のコラム通り
「で、魔気ってのは垂流しっぱなしで大丈夫なのか?」
「大丈夫では ない ですね。」
恐る恐る目をそむけるのやめてくれ。
「だよな!!!知ってた!!
これ垂れ流し続けたら廃人になるやつだろ。多分。」
「そこまでは、多分。」
「多分、ね。」
流石に基本編、応用編と読んで理解しているにも関わらず
魔気の制御が出来ないのは想定外らしい。
「才能 ないのかな。」
「うぅ。」
何故か舞花が泣きそうになっている。
泣きたいのはこっちなんだが。
プルルルルッ
こんな時間に電話?
この時間は親じゃないし、誰だ?
非通知 知らない番号だな。
「もしもし?セールスなら」
「桐山架魔様、このアンケートにお答えいただけなければ
あなたは魔気を垂れ流して死にます。
召喚獣タイプ:ヒューマン 登録名:舞花 でよろしいですか?
よろしければ1を変更がある場合はSMSで送ったURLへアクセスし、
24時間以内に変更をお願いいたします。」
「いや誰だよ!そして死ぬのか!」
「申し遅れました、転生神です。
次、お困りのことがございましたら同じくSMSに送ったURLから
お問い合わせフォームへお願いいたします。プツッ」
こいつ切りやがった。
リダイヤルするが駄目だ。つながらない。
「転生神って奴は電話認証好きなのか?」
「はい、あの人何かしらにつけて電話をかけるのが好きみたいで。」
「そうか。」
念の為、SMSから登録情報を確認する。
氏名 桐山架魔
年齢 18歳
性別 女
性癖 ロリコン
召喚獣タイプ ロリ
召喚媒体 厨2黒歴史図鑑
....
おい!!!!
上の2つ以外全部違う!!!!
違うから!!!
性別は男、性癖は特にない女性全般、
召喚獣はヒューマンのチェックを入れる。
召喚媒体は黒歴史 ’ノート’だ。
その他訳の分からない項目を全て修正していく。
「ふむふむ。架魔さまの事が段々分かってきました。」
「って何見てんだよ!個人情報だ。」
「すいません。」
最後に送信ボタンを押す。
(エラー 入力していない項目があります。)
やっちまった。
こういうの時々やるんだよな。
見ると趣味の欄が空いていた。
何だろうな、趣味か強いて言うなら筋トレかな?
大学よりジムに行ってる日の方が多いし。
筋トレと入力してもう一度送信ボタンを押す。
確認画面が出るのでスクロールして、完了ボタンを押す。
終わった。
だが良く考えてみればどうすりゃ良いんだ。
こいつとずっといることになるのか?
「ピピッ」
ゲーグルクロームの通知が右下に表示される。
クリックするとpdfファイルのページに飛ぶ。
ファイル名は新規ドキュメント 最終更新日時は今さっき。
「魔気のダダ漏れの原因は
1魔導師の証を受け取っていない
2従者も魔気のコントロールが下手
3諦めろ 乙」
最後はともかくとして、1と2は舞花関連のことだな。
「舞花、魔導師の証って奴をくれるか?」
「あっ、あーーーー忘れてた!」
「マジか。」
「大マジです。これ。」
渡された瞬間に何か体に違和感が走る。
「と、止まりました。」
「そうか。」
いきなり追い出しちゃったからこっちに非があるんだけど。
既に時間は24時前、もう寝ないとな。

「ふわぁ。」
舞花がスヤァとベッドに横になって寝始める。
電灯を消してベッドの端に横になるが、舞花せいで寝れない。
顔は女子中学生のそれだが、体が不自然なまでに発達しているせいか、
いい匂いがする。
フルーツオレのような匂い、時々飲む牛乳のそれをさらに薄め、
それにフルーツをいくつかトッピングしたような。
「ううんっ、架魔さまぁ~」
舞花の手が俺の頬、髪に振れる。
「おっ、おう。」
何やってんだ俺は!!
こいつは年齢不詳ではあるが、多分中学生、いかんぞ!いかんぞ!俺よ!
沈まれ、かしこみ、かしこみ申す!!

「ふわぁ、よく寝れた。」
「そうだな。」
はっと気づくと、舞花が俺の体に抱きついていた。
それに顔が近い。
「あ、熱いな。今日は。離れて良いぞ。」
「でも架魔さまが、離すか!って。」
「そんなこと言ってたのか。」
何かの夢を見た気がするけど。
「はい、もう離さねぇ、舞花は俺の嫁って。」
「それは嘘だな、流石に分かる。」
「えへへっ。」
ったく。
可愛ければ何をやっても許されるのかよ。
まぁ、そうだけどな。

~あとがき(追記2018/3/29)~
紅茶のカフェイン量がヤバい。


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ありがと(小声
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筋坊主

物語100連発 改

物語の体操より薫陶を賜りました。 僕が考える楽しい物語を書いていきます。 いいねorコメントをよろしくお願いします!
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