見出し画像

起点

 過去約2年間の無数の駄文の海に溺れそうになりながらも振り返りを終えた。「書き捨てた」とは書いたものの、書き捨てたつもりはなかったのだが、そのゴミの山ときたら、雲上に出ることなく、無数のアップダウンを有する登山の如し。登っては下るを繰り返すので一向に標高は稼げない。「トレーニング」か、それとも「修行」か。いずれにしても楽ではない。ああ、目が覚めた。

 「まっすぐな道でさみしい」と歌う一方で「分け入っても分け入っても青い山」とも「すべってころんで山がひっそり」とも歌った種田山頭火。ちなみに山頭火の自筆の書はとても素晴らしい。印字では伝わらぬ本人像が浮かび上がってくる。「破れても破れても夢  破っても破っても夢うつつ」と俺が歌ったのはいつだったか。海から上がったと思ったら山に登り、漸く平地に辿り着いた。