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【バンド初心者・セッション初心者必見】所沢で初心者向けジャムセッションをしました

初心者優先のジャムセッション!と銘打って、所沢市内の広いスタジオでジャムセッションをしました。いろいろ楽しいことも反省すべき点もあったので、豆知識も交えながらまとめてレポートにしました。バンド初心者、セッション初心者の人が読めば、セッションではどんなことをどんな風にするのかなんとなく分かって頂けるのではないかと思います。

初回ということで人数は両手でじゅうぶん数えられるくらいでしたが、他のセッションで出会った人がわざわざ遠征してきてくれたりして、盛り上げてくれました。来てくださった皆さん、ありがとうございました!

お知らせ:次回のジャムセッションは11/4(月祝)です!

そもそもジャムセッションって何?

いまや「ジャムろうぜ」など動詞の活用まで存在する音楽用語、「ジャムセッション」。一体どういう意味なんでしょうか。とりあえず海の向こうで生まれた言葉のはずなので、英語の辞書をひきました。

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日本語訳は、だいたいこんな感じです。

1.ミュージシャン、特にジャズ・ミュージシャンが自分達で楽しむために演奏する集まり。
2.即興で行うジャズの演奏、または普段は共演することがないジャズ・ミュージシャン達にによる、特別な公演のこと。

なんだかジャズジャズ言ってますが、ジャンルは関係ないです。事前の準備なしで集まって、その場で何かみんなが知っている(あるいは誰も知らない)曲をやりたい人達で演奏して楽しもうよ!ということですね。だからその場限りの演奏で、即興の部分が多くて、何が起こるかわからないのが面白いんです。

日本語だとあまりジャムとは呼ばず、単に「セッション」ということがとても多いです。よくあるのがブルースセッション、ジャズセッション、ファンク・ソウル系セッションでしょうか。簡単にそれぞれの特徴を言うと:

ブルースセッションは、ギタリストだらけで、ギターの音がやたら大きいです。でもそれでちゃんと成立します。ジャズセッションは、管楽器の人がいっぱい来ます。譜面が読める人がたくさん。ジャズスタンダードと呼ばれる曲をたくさん暗譜している人が集まります。とにかくすごく敷居が高いです。ファンク系、ソウル系は色々なタイプの人達が集まりますが、ベーシストとドラマーが多く集まる傾向があると思います。あとジャンルに関係なくなんでも演奏して遊びましょう、というセッションもよく見かけます。

「初心者歓迎」のジャムセッションのワナ

実は、上記のどのジャムセッションでも、たいてい「初心者は大歓迎」です。しかし、ここでとても注意が必要です。それは「いったい何が初心者レベルでもOKなの?」ということです。簡単に結論を言うと「楽器の初心者」はお断りですよ、ということです。

初心者という言葉にはいろんな使い方があって、例えば小さい頃からずーっとクラシックのピアノを弾いてきてショパンの難曲とかをバリバリに弾きこなす人が、ジャズに興味を持ってジャズのセッションに行ったとします。そういう人の演奏における表現力は、ジャズだけをやってきたピアニストでは敵わないぐらい豊かなものです。でも、その人は自分のことを「ジャズ初心者」と呼ぶでしょう。ジャズは初心者だけれど、譜面を読むのは速いし、指もめちゃくちゃ動くので、おそらくジャムセッションをかなり楽しめるでしょう。

あるいは、普段はギターをバリバリ弾いている人が、サックスも吹いてみたいな、と思ってサックスを始めました。少し吹けるようになったので、今日はジャムセッションにサックスも持ってきたよ!という場合、この人は「サックス初心者」です。でも音楽の経験や知識は初心者レベルではありません。

ふつうは初心者というと、ピアノとかギターとか楽器を弾くのも、音楽そのものも、始めたばかりという意味ですよね。でも、そういう意味で言う正真正銘の「初心者」がジャムセッションに行くと、とてもつらい思いをして音楽が楽しくなくなってしまうかもしれません。ジャムセッションの場は、残念ながら音楽経験が浅い人に対してとても冷酷なことが多いです。

この初心者優先ジャムセッションは大丈夫!(なはず。笑)

「じゃあ、どのレベルまでが楽器の初心者で、どのレベルまで行けばジャムセッションに参加できるの?」という質問に答えるのは、なかなか難しいです。そこで無理に線を引こうとしたり、言葉の定義を考えたりするのは、私は音楽家がする仕事だとは思いません。だって楽しくないじゃん。そんなことより音を出したり声を出して遊びましょう。

極端な話、「きのうギター買ってきたんですよ!見て見て!カッコいいでしょこれ!」みたいな人でも、他の人達と一緒に演奏を楽しむことはできます。楽器を買ったばかりの人のやる気はとんでもなく高いので、その巨大なエネルギー(笑)を、その人がまったくの初心者だからという理由で捨ててしまうのは非常にもったいないことだと思います。どんなレベルの人が集まっても楽しめる音楽というのは、必ずあります。それをその場で見つけて形にするのが、ジャムセッションを仕切る(セッションホストなどと呼ばれる)人の腕の見せ所だと思います。

ドラムサークルという活動があります。みんなで輪になって太鼓をひたすら叩きまくるだけなのですが、これがめちゃくちゃ楽しいのです。太鼓というのは叩けばとりあえず音が出るので、非常に敷居が低いんですね。よく準備されたドラムサークルでは、すごく上手い人も、いま初めて太鼓を叩いた人も、みんなで一緒に夢中になって楽しんでいます。輪の中心には身振り手振りでみんなに指示を出す人がいます。この人はファシリテーターと呼ばれることが多いと思いますが、ファシリテーターは気配りが非常に行き届いていて、音楽の知識も豊富で、太鼓が鳴り響く喧騒の中でも確実にコミュニケーションができます。

本当は、超・初心者でもジャムセッションにどんどん行くべきなんですけれども、どんなレベルでも受け入れてくれるような場を見つけるのは簡単ではないと思います。上手い人達だけで演奏するほうがラクだし、そうでないと得られない楽しみもありますからね。色々なジャムセッションがあっていいと思いますが、私はドラムサークルのようなジャムセッションがしたいと思っています。

なんだかめちゃくちゃ前置きが長くなりましたので、ここからジャムセッションのレポートを始めます!

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