森見くん久しぶり

子育ての傍ら
仕事をしているのか
その逆なのか
両立というのか


両立となると
わたしの時間は
どうなるのだ


とか考えていたが
そんなことはどうでもよくなった


とても良いものを
手に入れたからである



森見登美彦氏の
新作
シャーロックホームズの凱旋
を買った


わたしが本を
紙で読むのはとても珍しい
むしろ小説を読むのが珍しい
いつも
子供が寝静まった後
無料アプリで漫画を読んで
ニヤニヤしているだけなので


たまたま
ネットニュースの
売れてる新作ランキングに
入っていて
え!新作!?と知り
いてもたってもいられなくなったのが
2月の中頃だったか


それからは
いつも頭の片隅に
浮かんでいたが
冒頭のような日常生活において
優先順位が
下がってしまっていた



やっと落ち着いて
図書館に行ったが
予約件数がものすごかったので
昨日
本屋さんに行って
瞬殺で買ってきた


装丁もとても良い
色合いがとても大好き
イラストも素晴らしい
最高の仕上がり


森見くんの本が
家にあるのは嬉しい


土日のお出かけにも
むりやり小さなカバンに入れて
持ち歩いてみたりもした


そういえば
出会った頃から
森見くんと
勝手に呼んでいる


年上ではあるが
出会った頃
わたしは大学生で
初めて読んだ作品
「夜は短し歩けよ乙女」の
主人公・先輩像が抜けず
いつまでも彼は大学生のような気がして
勝手に
同輩の森見くん
というような気持ちでいる


あまり小説を
読まないわたしだが
基本的に好みの他の著者は
伊坂幸太郎とか
米澤穂信とか
若竹七海が好きで
話題作も読んでないし
ほんとうに
そのくらいのもんで
読書好きを名乗るのは恐れ多いが
森見好きではある


中高生の頃
レンタルビデオで見た映画の
サマータイムマシンブルースと
大学生で読んだ森見著の
四畳半神話体系とが
合わさった作品ができたと聞いた時は
驚き慄いたが
まだそれを
手に取ることはできず
(それを読むにふさわしい状況にない)
何年か経とうとしているが


今回は先に
シャーロックホームズを
手に入れたのには
理由があって


いままさに
我が家の子供たちは
名探偵コナンにドハマりしており
毎日毎日
録画のコナンを見ているのである


わたしも
何を隠そう
初めて買った漫画は
名探偵コナンである


その状況下に
現れた
森見くんのシャーロックホームズ!
読むしか!
ないだろう!


いまはまさに
そのとき!


とはいえ!!!!


すぐに
読んでしまっては
何年も待ち焦がれた
森見くんとの再会が
一瞬で終わってしまうなど
とても名残惜しく
もったいない
ので


1ページ読むたびに
本を閉じ
興奮して
遠くを見ることにしている


面白いか
面白くないか
すでに
わからない


わたしにとっては
小説といえば森見
文章といえば森見
舞台は京都
人物は偏屈


それでよい
もうそれだけでよい


うちの子たちが
設定はわからないくせに
毎日コナンを見て
誰が犯人なのかを
確認する

それとおなじなのである


新しい
森見くんの文章が
手に入った高揚感だけで
あと半年は生きていける


ありがとう
森見登美彦さん


もしかして
わたしの


推し?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?