本読み

小学生になった娘の初めの宿題は本読み。


わたしは本読みが嫌いだった。


プリントなどの宿題は学校の後に学童へ行って済ませるけど、本読みだけは家でやらないといけなかった。


わたしはとても恥ずかしがり屋だったので、同じく恥ずかしがり屋の娘も、本読みは嫌いなのかなと思っていた。


ところが娘は
「読む読む〜!」といって、サラサラと読んだ。


本読みカードに、上手でしたと丸をつけたら喜んでいた。

あんなにわたしが嫌いだった本読み。
宿題に出されても、連絡帳にそれを転記せずにごまかして、本読みカードには親のサインを勝手に書いて提出していた本読み。


なぜあんなに嫌いだったのかなぁと振り返る。


はっきりとは思い出せないのだが、台所に立つ母の背中だけを思い出す。母は、わたしの方を向いていなかったと思う。


聞いてるのか、聞いていないのかわからない母に向かって、本読みをするのが嫌だったのだろうな。



母となり、心がけていることは、宿題のチェックを一緒にやること。自分の陣地の台所ではなく、娘の部屋で、確認すること。


わたしは次女だから、あまり手をかけられずに育ったのかもしれない。今まさに、わたしは、長女に手をかけすぎて、次女のことは夫任せである。


だけどそれが却って、夫を開眼させたような気がする。保育園のことは全て夫まかせで行けるような気がしてきた。先日も次女の体調不良に休みをとっていた。やればできる。参観日にも行ってもらおう。


親は2人いるのだから、とにかくどちらか一方でも、確実に、目をきちんと見つめあって生きていく。


本読みの時くらい、洗い物の手を止めて、傍に座り、娘の声に耳を傾ける。
そのくらいのこと、やってほしかったなぁと。覚えているから。


のびのびと宿題できる家。


目指すのはそこです。


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