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ルヴァン決勝①20年で変わったもの

一般サポーターコラム【No.5】

ルヴァン決勝行ってきました。
結果はレッズにとっては残念なものでしたね。
色々思ったことはあるんですけど、まず一つ、周りからの見方と、レッズの立ち位置。この辺りの話を。


2023年11月4日
ルヴァン・カップ決勝戦
アビスパ福岡2-1浦和レッズ

全力で挑んだはずの決勝戦、負けてしまった。
もちろん勝つか負けるかの世界、勝者がいれば敗者がいる。それでも悔しいものは悔しい。

試合開始前から、この試合の空気は完全に「アジアチャンピオンのビッグクラブ」とそれに向かう「初タイトルを目指す挑戦者」として扱われていた。

Xでアビスパサポーターのポストを見ると、ほとんどが「やってやる」「見下されている」「初タイトル」「挑戦者」「巨大な敵を倒す」みたいな感じで溢れていて、浦和サポーターからは「いや、そんなことないよ?」という反応が多いように見えた。

オーロラビジョンで流れた煽りVなんかまさにそうで、浦和サポーターの中には「いや、そんな扱いにしてくれるなよ」と思った人もいたと思う。少なくとも僕はそうだった。

試合展開も
挑戦者が奇襲に成功し、チャンピオンが意地を見せるもなんとか身体を張って凌ぎ切る。
というエンタメとしてはこれ以上なく面白い展開で、現場なんて関係ない上層部から「良い作品」なんて言葉が出てしまうのもまぁ分からなくもない。

人間がやるスポーツだから精神状態はパフォーマンスに大きく左右するし、スタジアムの「空気」は結果をも変えてしまう。(だからこそサポーターに意味があると僕らは思っているわけだけど)

僕は個人的に「チャンピオン」になった記憶なんてないから、具体的には分からないんだけど、やはり「挑戦者」と「チャンピオン」であれば前者の方がやりやすいというのはある。

「勝って当然」そんなの自分自身が思っても周りが思っても良いことは少ないように思う。
事実アビスパ福岡にはサポーターにも選手にも「がむしゃら」な感じがあって、それは意図的に「こうしよう」といって作る空気よりも手軽でそれでいてパワーを持っているように思った。

しかし、いくらやりにくくてもそれはしょうがない気もする。現在アジアチャンピオンなのは事実で、それを誇ってもいる。

スタメンを見ても西川周作がいて、酒井宏樹がいて、ショルツが、伊藤敦樹が。岩波クラスでもベンチだし、興梠慎三はベンチ外。いくら「挑戦者のつもりで」なんて言っても無理がある…ような気がする。

20年前は田中達也、坪井慶介、鈴木啓太、長谷部誠、山瀬功治…。彼ら「有望若手」と共に、巨大な壁鹿島アントラーズへ挑戦する。これ以上ないくらい分かりやすいストーリーができていた。
選手もやりやすかったと思うし、そしてサポーターも空気の作り方はシンプルだった。

サッカーの内容としての「負けた理由」なんかは無数にあると思うし、それこそ専門家がチームにいるはずだから次はやってくれると思う。

でもこの20年で積み上げたものは、浦和レッズを「打ち倒すべき壁」として位置付けてきているのかもしれない。もちろん、鹿島、ガンバ、マリノス等純粋なライバルとしての目線で闘うクラブも多いと思うけど。

「勝って当然」そんな試合ありえないけど、それぐらいのメンタルで挑んでも勝てるチーム作りと、サポーターの空気作り方、色々必要なのかもしれないな…そんなことを思った決勝戦でした。

とりあえずここまで。ありがとうございました。
もう一つ、サポート目線での決勝も書きたいのでそちらもよろしくお願いします。
②に続きます。

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