映画「実りゆく」を美味しくいただきました。

先週の土曜日、いつもはタイタンシネマライブで利用しているTOHOシネマズ府中に映画「実りゆく」を観に行きました。

未完成映画予告編大賞にノミネートされた時から楽しみにしていました。

主演の実役のまんじゅう大帝国の竹内さんの表情の豊かさが予告編大賞の時と変わらずよかったですし、吃音の演技も自然でよかったと思います。

竹内さんだけでなく、相方の田中さんが嫉妬深く気性の粗いえーま役を熱演しているのが、印象深かったです。特に、あることがあった後はマネジャー兼彼女に対する当たりが強くて、いつその娘から別れを切り出されてもおかしくないと思うくらいでした。それでもなぜ別れずに彼女が支えていたのかが、クライマックスシーンで何となくわかった気がします。

実がお父さんからりんごが実るには愛が必要だと教えられるシーンがあります。お母さんが吃音の実の才能を見つけたのも、そのお母さんが亡くなった後、お父さんが男手一つで実を育てたのも、お母さんが亡くなった後、笑わなくなったお父さんを笑わせたくて実が芸人を志したのも、町会長を始め、町中の人が実に期待してくれていたのも、当たりの強いえーまを彼女が支え続けていたのも、八木監督がウエストランドや松尾アトム前派出所さんをああいう出方にしたのも、すべてりんごが実るのに必要な愛だと思いました。

たくさんの愛で真っ赤に実ったこの映画は甘酸っぱくて爽やかな味わいです。

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