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音楽は見た目1つで聴こえ方が180度違うって話

初めましてこんにちは。全道1位、全国3位のSotaです。

今回初めてnoteを書いてみます。どうぞお手柔らかに。

経歴

・両親が楽器をやっている音楽一家に生まれる
・4歳でピアノを始めて小学校3年からEb Bassを吹き始める。
・5年生の時にソロコンクールで全道1位
・中学校から楽器がEuphoniumに代わり、中1の冬に日本ジュニア管打楽器コンクールにて3位入賞。(全国3位)
・その他様々なソロコンクールで金賞受賞(計10回)
・高校卒業後すぐにカンボジアへ移住
・帰国後Webエンジニアになる
・現在は市内の小中高校生の奏法・演奏指導を行っている他、オリジナルで作編曲も行なっています。
・一般団体「オブリガード・ブラス・コンソート」プリンシパルユーフォ

音楽は見た目ひとつで聴こえ方が180度違うよねって話

最近あちこち地元で開かれた学校やお祭りでの演奏会を聴きに行く機会が多く、その中でふと思ったことがあったので綴ってみようと思います。

あ、僕がどういう人かっていうのはプロフィール欄を確認してくれるとだいたいわかると思うので、もしこれからの投稿に興味が湧きそうだったらフォローとかしてくれると嬉しいです。笑

とりあえず書き続けてみます。。

▶︎ 音楽は "音" だけが全てじゃない

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今までプロからアマチュアまで様々なジャンルの演奏会やコンクールの演奏を観てきました。

上手いバンドはもちろんのこと、「あちゃー」って思っちゃうバンドもあって、今日はどんな演奏が聴けるのかないつもワクワクしながらその演奏会当日を待ちわびたりしてます。

そんな中でまず最初に思ったこと。それは、

上手いバンドでも下手に聴こえる瞬間、下手なバンドでも上手く聴こえる瞬間がある

ということ。

技術力もあるバンドや奏者であるのは間違い無いのに、あれ?そこまで上手くないかも。。と思う瞬間もあれば、逆に技術は全体的に低いけど、ここすごくいい音してるな〜上手いな。と思うことがあるということ。

もちろん個人的な好みがあるのが音楽の世界なので、全く同じバンド同じ演奏会で真逆に感じている人も必ずいます。でもそういう真逆に感じた人でも僕が下手と感じた演奏に対してこの演奏好き!って思うこともあるので、結果的には同じなのかなあと。

▶︎ 二つの演奏の "決定的な" 違い

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じゃあ、その「下手でも上手く聴こえる」「上手くても下手に聴こえる
この二つの演奏にある決定的な違いとはなんなのでしょうか?

結論からいうと、上手く聴こえるバンドは

* 入場からの空気作り
* 構え方、吹いている立ち振る舞い
* 指揮者の雰囲気、熱量
* 気持ちの込め方(歌い方)
* ダイナミクスの幅の作り方

ココが"決定的"に上手です。それぞれ簡単に説明してみます。

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* 入場からの空気作り

まず演奏会やコンクールが始まって、そのバンドの出番が来て入場をし始めてきます。ここでまず注目すべきは「効率化された演奏開始までの準備」です。

基本的に上手いバンドはすでにこの工程はクリアしているバンドがほとんどです。下手なバンドほど入場からのそのそ入ってきて準備をしている印象が強い。

奏者が最初に気にすべきは曲の出だし、というのは当たり前な話で、いかにその出だしを吹く前の空気感をその前の段階で作れるのかっていうのが大事なポイントだと思っています。

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* 構え方、吹いている立ち振る舞い

これは特にソロプレイヤーやアンサンブルの演奏に多くみられる内容ですが、主役がバンド全体からもっとフォーカスされてプレイヤー個人やもっと少人数な編成になった時、人は全体の演奏の他にそれぞれの表情や吹き方がより鮮明に見えてくるようになります。

その中で「上手く聴こえる吹き方 / 構え方」がより聴こえ方を左右してくると思います。

特に意識をしてみているのは、

・立ち方
・目線
・姿勢
・構え方

この4点です。

立ち方は人それぞれ骨格や吹きやすい足の位置などありますが、腰が低くだらっとしている立ち方よりは腰の位置を高くしてスッと立っている姿の方が堂々としていて自信がある姿に見えます。

目線は、自信がない人ほど下を向きます。目で視聴者に訴える部分を削いでしまっています。聴いている人に向けて演奏とともに目で訴えることが、より相手には吹いている気持ちが伝わりやすいです。

続いて、姿勢。立ち方と内容は似ていますが、プロの奏者は(特に金管楽器奏者は)胸を張って「俺の演奏聴かせてやるぜ!耳の穴かっぽじってよく聴いとけ!」っていうより堂々とした魅せ方をしています。(でも出している音はとっても繊細でそのギャップがより演奏を引き立たせてくれています)

最後に構え方。これはシンプルで、

「楽器に自分の位置を寄せていくか」
「自分に楽器を寄せて持ってくるか」

ここだけです。ちなみに正解は後者。
前者の場合はまず姿勢と目線が悪くなります。この時点で先述した姿勢と目線はアウトになります。したがって堂々とした姿勢、目線ができている状態に楽器を自分の方に寄せてくる。これが重要になります。ちなみにこれだけで実際に演奏した時に出てくる音も伸びのあるいい音が出てくるようになります。

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* 指揮者の雰囲気、熱量

ここが最近感じたポイントで一番感じた部分かもしれません。

すごく単調な指揮をしているバンドの演奏って、どれだけ奏者の技術力が高くても指揮者の空気感が単調なのでずっとつまんないんです。

ここで、プロのオーケストラの演奏をみてみましょう。

指揮者の熱意伝わるでしょうか...!!(伝われ)

これがすごく単調なメトロノームみたいな指揮をずっとされるとなんか興ざめしちゃいますよね。

曲に対して、指揮者からくる合図だったり指揮の振り幅だったり、この視覚的な表現があるからこそ、より印象強い演奏を聴くことができるんです。

指揮者や指導者の存在意義って、ただ指導したり教えることが全てじゃないんですよね。

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* 気持ちの込め方(歌い方、抑揚)

少し技術的な話になりますが、表情って結構お客さんに見えるんです。真顔な演奏をしている奏者と、目や身体の動きで伝わってくる雰囲気。これらってやっぱりその伝えたい気持ちを思いながら演奏すると本当に伝わったりします。

悲しい部分は目を閉じてみたり、明るい部分は眉毛をあげて表情を明るく魅せてみたり。そういうちょっとしたことで少しずつ出てくる音自体の表情も変わってきます。

プラスαでプロはビブラートはフレーズの向かい方をこだわります。どこを伝えたいのか、どういう気持ちを込めているのか。音楽には正解がないので、これは演奏するプレイヤーごとに同じ曲でもいろんな色が出てきます。そこで好みが分かれたりもしますね。

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* ダイナミクスの幅の作り方

これも技術的な話になりますが、上手なバンドは強奏ではなく"弱奏"の部分で本当に上手さが出てきます。息を飲むってこういうことなんだなって鳥肌を感じたこともあります。

大は小を兼ねる、なんてよく言いますが、音楽の場合は真逆で、弱奏が上手ければ上手いほど、強奏の部分がより際立ってより感動を覚えます。

▶︎ 音楽は "聞く" ものではなくて "聴く" もの

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最後に。

みなさん、音楽をきくって漢字で書く時、「聞く」ではなくて「聴く」と書きますよね?

LIVEや演奏会、コンクールなど、今回のnoteで書かせていただいた内容はほとんど視覚的なものだったと思います。

目で、耳で、心で聴く。それが音楽。

好きなアーティストのLIVEでも、ただ自分の好きな演奏を生で聴くことができるの他に本物を生で見れたり、LIVEならではの演出があったりします。

路上で歌ってる人たちでもただ歌っている人と、本当に歌に気持ちがこもってるなって感じる人とか、CD買ってあげたいなって人とかもいると思います。

これらって全部聞いてるんじゃなくて聴いてるんです。

音楽って世界共通言語で言葉が通じなくても音楽で繋がる輪って本当にあります。


プロでもアマでも、見た目や見せ方で大きく聴こえてくる音や気持ちが変わるってことを、頭の片隅にでも入れておいてくれるとこの記事の意味があるなあって思います。

サポートありがとうございます...!お気持ちとっても嬉しいです。