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ダメボスに才能を潰されるスキルフル系新入社員たち。

梅雨が明けて早1週間が経ち、4月に入社した新卒の方々も入社3ヶ月がすぎました。

仕事柄、たくさんの就活生の方々の就活の相談に乗っているため、今年4月に入社した新入社員とFacebookやTwitterでつながっているケースが多いのですが、早くも明暗が分かれて来ています。

メンタルやられがちなスキルフル系新入社員

残念ながら、まだ入社間もないので仕方のないことですが、イキイキ働いている様子をFacebookやTwitterで投稿している人はごくわずか。

ほとんどの新入社員が華金や週末のリフレッシュしている様子を投稿してるだけ。

一番心配なのは、FacebookやTwitterでの投稿がぱったりなくなってしまうタイプ。勤務先がSNS禁止なのか?と思いきやそうではなく、学生時代の自由度とのあまりのギャップにメンタルをやられてしまっているようです。

新入社員にもいろんなタイプがいます。学生時代はとにかく部活に打ち込んで来て、やる気や情熱はあるもののビジネススキルはゼロで「まっさら」なポテンシャル系新入社員

他方、今は学生の意識や環境が大きく変わっていて、学生時代から企業にインターンして社会人と変わらないロールを担っていたり、起業したりフリーランスとして企業と仕事したり、ビジネス経験をしっかり積んでいるスキルフル系新入社員

そして、上司や教育担当とうまくやれずにメンタルをやられてしまうのは、スキルフル系新入社員です。

5〜10年後はいざ知らず、ポテンシャル系新入社員よりも、スキルフル系新入社員の方が即戦力性は高いはず。なのに、なぜこんな不幸が起こってしまうのでしょうか。

新入社員を子どもあつかいする上司や教育担当

一昔前、それこそ僕が新入社員としてリクルートに入った2011年頃までは、意識高く動いているような人でも「学生団体立ち上げて代表やってます」みたいな学生が多く、起業やフリーランス、企業インターンなど学生時代からバリバリビジネス経験を積んでいる学生はごく少数でした。

当然、学生団体はビジネスとは程遠いわけで、どんなにユニークな活動をしていたとしても、ビジネス的な観点で見れば「ポテンシャル系」なわけです。

かくいう僕も例に漏れず完全なるポテンシャル系新入社員でした。学生時代にNPOでインターンをしたり、学生団体を立ち上げたりしてはいましたが、ビジネスに関してはシロウト。自分でもそう自覚していたので、まずはつべこべ言わずに「やれと言われたことはとにかく全部やりきろう」と思っていました。

今もなお、世の中の新入社員の圧倒的大多数がポテンシャル系新入社員です。入社時点では取り立てたスキルがなくてもキャリアのスタートラインに立てるのが日本型雇用の良い部分です。

ただ、昔よりも確実に、ここ数年で着実にスキルフル系新入社員が増えてきています。とりわけ、就職人気ランキングで上位に入り、イノベーター人材求ム!と豪語しているような大手企業で。

そして、採用活動の頑張りのおかげで、即戦力!と言えるスキルフル系の学生を見事採用できたとしても、残念ながら世の中の上司や教育担当のほとんどが「新入社員たるもの、かくあるべし」と、新入社員のすべてがポテンシャル系新入社員だという思い込みのもと、スキルフル系新入社員に対しても同じように「つべこべ言わずにやれ。やりきることでできることを増やせ」というコミュニケーションをしてしまう現実があります。
*こうした思い込みで新入社員の才能を潰してしまう上司や教育担当のことを便宜的に「ダメボス」と呼びます。

さらに残念なことにダメボスの多くは、会社以外の世界を知らず、会社の看板を外してしまったら食べていけない典型的な日本型サラリーマンであることが多いです。

社内ではデカイ顔をしているけど、社会では何の影響力を持たない。

そうしたダメボスの「弱み」を、スキルフル系新入社員は鋭く見抜いています。そして、どこか軽蔑をしています。

コイツ、社会には何の影響力を持たないくせに、偉そうに俺にあれこれ言うけど、全く説得力ないわ。あなたみたいな人にはなりたくない。

と思ってしまうんですよね。

・(自分がそうされて育ったので)良かれと思って新入社員を子ども扱いして新入社員らしい仕事しか与えず彼らの持つ才能を潰そうするダメボス。
・そんなダメボスを見て聞く耳を持たない新入社員。

残念ながら、この両者の溝はなかなか埋めがたく、「3年以内の離職」という形で決着を迎えることがほとんどです。

そうして辞めていった若者を見て「我がふり直す」ことができれば良いのですが、残念ながらダメボスの多くは、こう言うのです。

「最近の若者は、こらえ性がないねー」

いつまで、新入社員を子ども扱いし続けるのでしょうか。

そうしたマネジメントや教育を受け続けた新入社員は、才能を潰して会社に過適応して「つまらない会社人」になってしまうケースがほとんどです。

「あいつ、学生時代はすごいイキイキしていたのに、社会人になってから普通の大人になっちゃったよな」

ってなっちゃうパターンです。

そうなってしまうくらいなら、さっさとそんな会社や上司、教育担当には見切りをつけて転職してしまったほうが吉です。あるいは、どうしても辞められない、辞めたくない理由があるのであれば、複業という形で社外に活路を見出すのも良いです。

昨日出演させていただいた「UZUZチャンネル」で、複業をキーワードに「20代のキャリア」について語った内容を、マンガ家のあんじゅ先生がマンガでわかりやすくまとめてくださっているので、参考までにご覧になってみてください。

また、以下の「ワンキャリQ&A」で匿名での質問・相談を受け付けていますので、何かあれば遠慮なくご質問ください。基本、なんでも答えます。


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