鈴木監督の口ぐせ「判断」とは?
前節岐阜戦の失点シーン、結果的には相手のシュートが新潟の選手に当り、コースが変わったためアンラッキーな形だった。
しかし、失点の過程をよく観察すると、鈴木監督の言う「判断」という言葉の意味が見えてくる現象かあった。
判断を細分化すると下記のようになる
・チームコンセプトを理解すること
・味方の動きと連動すること
・相手の状況を把握し、対応すること
これらを出来なければ、それは判断が悪いということになる。一見、選手を突き放す言い方に捉えられるが、本質は選手個人個人がすべき行動を要求しているだけに過ぎない。その評価の尺度が判断であり、できないのであれば、どうプレーすべきだったかを選手に考えさせる。
パスコースを切る、奪う
まず、第一に、鈴木監督はアグレッシブなサッカーを掲げている。ここまでの鈴木監督のサッカーを観察すると、守備で1番目の選択肢は、下記のようなプレーであると、思われる。
・相手ボールをサイドに追いやる
・サイドで数的優位を作る
・ボールホルダーへ激しいプレッシャー
・パスコースを切る(制限する)
・パスコースを読み、インターセプト
これらの作業を「チームで」「連動する」ことがベースとなる。
パスコースを切る人とインターセプトする人は別なのである。
複数人が息を合わせなければできないプレーだ。
なので、それぞれの選手の判断が大事となる。
逆に言うと
上記のようなプレーがチーム戦術ならば、逆にやられたら危険なプレーは何か?それは、サイドチェンジである。
鈴木監督のサッカーの性質上、ボールサイドに人が集まっているため、当然逆サイドは手薄である。サイドで守備をしているときは、逆サイドにリスクがある。それをさせないことも、チームの意識として大事である。
失点シーンを振り返る
ここまでが、前提条件。
失点シーンを振り返ると、サイドチェンジをされていることがわかる。その後、数的不利から、マークをずらされ失点している。
もちろん、「サイドチェンジされる」=「駄目」ではない。むしろ、チームとして、意識を合わせたプレーできなかった事が問題である。
このシーン全体で何をすべきか正解はないが、よりベターな選択肢はあったかもしれない。例えば下図のようなシーン。
FWが「サイドチェンジされるとヤバい!」と思って、プレッシャーをかけていれば、パスが少しズレていたかもしれない。
上記はあくまで例だが、このようにそれぞれの場面でチームとして「やることと」「やられてはいけない」をチームで共有していれば防げた失点かもしれない。
原が前へプレスに行くなら、後ろはカバーに入らなければならなかったかも。戸嶋は周りを見てプレーできていたか?高木はスライドしなければいけないと思っていたか?フォワードは下がって中盤のスペースを埋めるべきだったかもしれない。広瀬はペナ内を責任持って守るべきだったかもしれない。
色々とあるが、結局は判断が求められる。チームとしての息があっていれば、どんなプレーをしても良い。
オンとオフの判断
チームコンセプトを遂行できないのであれば「判断が悪い」ということになる。今のアルビレックス新潟はよくよく見るとDFの動きとFWの動きが合っていなかったり、判断が悪いのではないかと思われるシーンが少なくない。
チーム全体で意識を合わせてプレーできるようになれ、上位も伺えるであろう。
判断とは?と本気考えることが、成長に繋がる。
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