ランジャタイには人生を豊かにする力がある
ある日の昼下がり。M-1の敗者復活戦を見てた。知らない芸人が出てきた。ランジャタイとかいう芸人。どんな漫才するんだろうって思って見てた。
「欽ちゃーん!欽ちゃーん!欽ちゃーん!
欽ちゃーん!欽ちゃーん!欽ちゃーん!
欽ちゃーん!欽ちゃーん!欽ちゃーん!
欽ちゃーん!欽ちゃーん!欽ちゃーん!…」
…
……
…………。
………………は?
クソつまんなかった。一つも笑えなかった。それまで笑ってたのに頬が全く動かなかった。なんであんなのが敗者復活戦にいるのと思った。審査員おかしいんじゃないのと、一枠無駄に使って他の芸人さんたちが可哀想だろとまで思った。
ある日YouTubeを見てたらおすすめに彼らの生配信のアーカイブがあった。普通に二人でzoomで話してた。普通の人なんだと思って興味が湧いた。そこがターニングポイントとなった。
彼らのチャンネルには他のネタがたくさん載っていた。あの日見たネタとおんなじような感じで、黄色がただひたすら同じ動きをしていた。でも何故か笑ってしまった。この前1ミリも笑わなくて4分間全く頬が動かなかったのに、動いてしまった。気がついたら白旗を上げていた。
そういう芸風なんだと思ったら笑いが止まらなかった。どのネタを見ても笑いが止まらなかった。黄色どんだけ動くんだよ。どんだけ弓矢打つんだよ。隣の黒止めろよ。黄色見てないで止めろよ。もういいよ、やっぱりナンチャンなんだろって思いながら見てたら涙出るほど笑った。
それから私は笑いのツボがバグってしまった。まず、黄色い服を着てる人を見ると笑ってしまう。もちろん本人には気づかれないように。顔に出していなくても脳内ではセロトニンが出ていると思う。コーディネートがおかしいとかではないから許してほしい。生理現象だと思ってほしい。
次に、変な人を見ても(なんだこいつw)って思うことで面白くなる。ランジャタイへの初めての印象が「何この人たち?(ドン引き)」で、そこからこういう人たちなのかと思ったから、脳が受け入れてくれたんだと思う。
その学習があったから、ファーストインパクトの(何この人?)を省略して(なんだこいつw)と変換する事で、変な人に出会した時の捌き方が上手くなった。
結果、不快にもイライラもせず、変な人を笑える人に自分から変換することで、人生が豊かになった。ランジャタイには人をそうさせる力がある。
彼らを受け付けない人もいると思う。彼らも自分で言っている。ただ、何回も見てほしい。そしたらいつかは(なんなのこの人たちw)ってなるときがくる。そうすれば、もうあなたは豊かな人生を手に入れている。
最初に印象が悪かった人に対して、すぐに見切りをつけるのは勿体無い。何回も接していれば、あなたに大きな影響を与える人物かもしれない。苦手な人とあえて向き合うのは良いことなのだ。ランジャタイがそう教えてくれた。
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