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バレンタインのドラえもんと同期の子と時々私。(と、どら焼き)その2

  
   
「バレンタインのドラえもんと同期の子と時々私。
(と、どら焼き)」
その1はこちら
 
 
 
 
 
    
同期の子の
「部署内に好きな人が出来ちゃった♡」発言から
しばらくして、
バレンタインが近くなってきました。
  
  
部署内の男性陣に渡す
義理チョコを同期の子と買いに行きました。
デパートのバレンタインコーナは、
たくさんの女性がチョコレートを買いに来ていました。
  
 
同期の子「わぁ、
このチョコかわいいー!!!」
  
  
私「ほんとだ」
 
 
同期の子「まめちゃんは、
バレンタインは本命に渡したりするの?」
  
 
私「いや?好きな人居ないし…。
そういえば…同期さんは
部署の好きな人に渡すの…?」
 
 
同期の子「うん、
実は本命にはバレンタインに手作りで告白しようかな、って…」
 
 
私「おお、そうなんだ…!
喜んでもらえると良いね!」
 
 
そっかぁ、
バレンタインの日に本命チョコで告白かぁ…。
上手く行ったら同期さんの好きな人が誰なのか教えてもらお…。
なんて思っていました。
 
 
そして、バレンタイン当日。
   
会社は仕事の日でしたので、
義理チョコ含めチョコレートは仕事が終わった時に渡す事に。
  
  
私はその日同期の子とは別の場所で仕事をしていたのですが、
仕事中、ちょっとトラブルが起こってしまい、
自分ではどうにもなりそうになかったので、上司に相談しようと思っていました。
 
で、私の部署の上司は2人いて、
 
上司のAさんと
上司のドラえもん。
 
…なのですが、Aさんの方がドラえもんより役職が上なんですね。
 
 
で、トラブルの相談でドラえもんを探し回っていたんですが、
全然見つからなくて、
道中、たまたま近くを歩いていたAさんに声を掛けられます。
 
 
Aさん「あれ?
そんなに急いでどうしたの?」
 
 
私「あ、Aさん!
ドラえもんさん見ませんでした…?」
 
 
Aさん「いや〜〜見てないな。
何かあったの?」
 
 
私「えと実は…かくかくしかじかでして…
私にはどうにもならないので、ドラえもんさんに相談して来て頂こうと…」
 
  
Aさん「そうなんだ、
じゃ俺やるよ。」
 
 
私「本当ですか!
有難う御座います!!!」
 
 
と、ドラえもん見つからなくて、
お言葉に甘えて
Aさんにお願いしてしまいました。
 
で、トラブルは無事解消され、お礼を告げると、
「良かったね」とにっこり笑って去っていきました。
  
  
  
  
そして仕事終了時間が近くなった頃、
ドラえもんが部署の人たちを集めて、
なにやら紙を配っていました。
 
 
 
その紙には、
【鈴木まめが、トラブルが発生して僕(ドラえもん)ではなく、
Aさんに相談した。
 
僕の役職を越えて先にAさんに相談するのはマナー違反じゃないだろうか、
この場合どうするべきなのか書け。
「            」】
 
  
  
  
  
本文ほとんどうろ覚えなんだけど、
こんな感じに書いてあるなんかアンケート?テスト?みたいな紙を配っていて。
 
 
  
私「ちょ、ドラえもんさん待って下さい!
トラブルがあって、ドラえもんさんを探し回っていたんですが、 
見つからなくて、
たまたまAさんが居て頼んだだけなんです…」
 
 
ドラえもん「言い訳は紙に書けや」
 
 
私「言い訳じゃないです!!!
有った事を言ってるだけじゃないですか!!」
 
  
ドラえもん「キャーキャーうるせえんだよ!ブス!
少しは反省しろや、
      
おつかれ」
 
 
と、ドラえもんは去っていきました。
  
  
  
いや、こんな事
私とドラえもんの間ではざらにあって、
私からしたら
「チッ、なんだよまたかよw」レベルの事だったのですが、
今までと違ったのは、ドラえもんが態度が悪くなるのは1対1の時だけで、
部署の人たち全員の前でこんな事する事はなかったと思う。
 
 
で、仕事終了時間だったので
「あっ、そうだ…義理チョコ配らないと…!」
バレンタインだったのを思い出して、ロッカーにチョコを取りに行くと、
同期の子がロッカーの前でうずくまっていました。
 
 
 
 
     
私「ど、どうしたの…!?
具合悪い…???」
 
 
同期の子「まめちゃんは、
ドラえもんさんにあんな事されたり言われたり…悔しくないの…?」
 
 
私「…特に…いつもの事だし…w」
   
  
同期の子「…いつも!?」
 
 
私「え?あ?う、うん…
ドラえもんはほらあれよ…w
…同期さんみたいなキレイなおねいさんには鼻の下伸ばしてとっても優しいけど、
私みたいなブスにはああいう扱いだから…w」
 
 
同期の子は、
それを聞いた瞬間、ドラえもんから渡された紙を
びりびりびりびりびりびりー!!!!
と破り、
ロッカーからなにか包みをゴミ箱に親の敵の様にぶん投げてお捨てなすったのだけど
ガスッとゴミ箱の端っこにぶつかり外してしまい、床に落ちる。
  
その包みはきっとバレンタインのプレゼントであろう物だった。
  
 
   
私「えっ、ちょちょっちょっと待って!!!
これ…バレンタインの…」
 
   
と、私は包みを拾いました。
   
  
同期の子「もう良いの、捨てて」
 
 
と、同期の子はバックを持って帰ってしまいました。
 
私は手に持った拾った包みを見ると、添えてあるメッセージカードに、
「ドラえもんさんへ」と書いてあったんです。
    
   
  
  
えっ!!!!!!!
!!!!!!!
 
 
 
そう、同期の子は
ドラえもんさんが好きだった。
 
 
ああー!!!!
なんで私って勘が悪いんだろう!!!って思った。
 
 
とりあえず、義理チョコを部署内の男性に配り
(もちろんドラえもんにも、「同期さんと私からです」って言ったらしぶしぶ受け取った)
明日、ドラえもんに渡すはずだったプレゼントを同期の子に返して…ちゃんと話そう。
 
と、帰宅しました。
 
 
 
 
 
次の日、朝、ロッカーで
同期の子に、
 
 
私「同期さんおはよう、
…これ…昨日の…
せっかく用意したんだしドラえもんに渡した方が…」
 
 
同期の子「あ、おはよう!
あのね、私、もうあいつの事嫌いになったから良いの!」
 
 
私「えっ、でも…」
 
 
同期の子「告白する前に
嫌なやつだったって分かって良かった!」
 
 
私「…えぇ!?」
 
 
同期の子「ほら仕事行こ?
遅れちゃうよw」
 
 

 
 
 
同期の子は、辛かったと思う。
 
だって好きな人が性格悪かったとか、知りたくなかったろうし
しかもバレンタインの当日に。
 
私もバレンタインの当日に、
ちゃんとドラえもんを見つけて、トラブルを解消してたらあんな事にならなかったろうし、
 
ドラえもんも、バレンタイン当日に
あんなアホみたいな事せず、私だけに嫌味を言ってれば、
キレイなおねいさんから本命チョコ貰えたのに…。
バレンタインでかっこいいとこ見せたかったのかな…?
 
 
  
  
ドラえもんはその日の朝礼で、昨日渡した紙を回収し、
「キレイなおねいさんの」良かった意見だけを読んでいました。
 
 
ドラえもん「「なにか相談する時は先にドラえもんさんに相談すれば良かったのでは?」と書いてある。
やっぱり〇〇さんもそう思うよね〜♡
うれしくて抱きしめてあげたい!!!」
 
 
同期の子「気持ち悪いな…」
 
 
私「(ちょちょっちょっと聞こえちゃうから(汗))」(小声で)
 
 
 
そして、
その後、ホワイトデーになった時に、ドラえもんがバレンタインのお返しだよ。
女性のみなさんで食べてねー。
と、どら焼きの沢山入った箱をドンと置いていったのですが、
 
 
同期の子がそれを見て私に、
 
 
同期の子「ドラえもんがどら焼き持ってくるなんて
似合いすぎじゃねwww」
(この時すでに私がドラえもんの事を、
あだ名で「ドラえもん」と呼んでいた話をしていました。)
 
 
 
ええっ…。
つい1ヶ月くらい前まで好きな人だったはず…だよね…w
 
女性ってこーゆ時の切り替え早いなー
と思いました。
 
 
 
おわり。
 
 
 

 

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