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肉眼で見える、地球から20万光年の世界に、ようこそ!

初めて見た大マゼランと小マゼラン

私が赴任のために、南米チリのアタカマ砂漠の三千mのキャンプに着いた夜に、最初に見たのが20万光年の世界です。

アタカマ砂漠の高地 写真:著者


思わず「あのボ~ッとした雲見たいなの何?」と叫んでしまった。
あれが、大マゼランと小マゼランと聞き納得した。
雲みたいだが、こんなに肉眼でハッキリ見えるとは思っていなかったので大変驚いた。

雲みたいにボーっとしてはいるのですが、ボーっ加減が凄くハッキリ見える(笑)のです!

地球上から肉眼で見える他の銀河で、ここまでハッキリ見えるのは無いですね。

アタカマ砂漠にて真ん中上が大マゼラン、左下が小マゼラン 写真提供:ESO


前のブログで北半球から南半球を訪れる観光客に、南半球で見て見たい星や天体はと質問するとほとんどが「南十字星」と答えると言いました。

では二番目はと言うと、大マゼラン雲(だいマゼランうん)と小マゼラン雲(しょうマゼランうん)です。
大マゼラン銀河と小マゼラン銀河とも言います。

一般には大マゼランと小マゼランと呼ぶことが多いが、稀にマゼラン星雲とも言う。

私は三千mのアタカマ高地では、夕食後の寝る前に機会を見つけては、外に出て南十字星と大小マゼラン銀河を楽しんでいました。


もう少し詳しい大小マゼラン情報

大小マゼランの名前は、ご存知・大航海時代のポルトガルの航海家フェルディナンド・マゼランが世界航海の記録に書いていたところからマゼランと言う名前がつけられたようです。

文字通り、大きい雲が大マゼラン、小さい雲が小マゼラン。どちらも私たちの太陽系から大よそ20万光年の距離にあります。

写真:20万光年の世界を楽しんでいた頃の著者


私たちの天の川銀河に近いと言われているアンドロメダ銀河が、私たちから230万光年ですから、大小マゼランが如何に近いか分かります。
天の川銀河からの距離をもう少し正確に言うと、大マゼランが16万光年で小マゼランが20万光年です。つまり、大マゼランは私たちの銀河に一番近い銀河と言うことです。

大小マゼランは、私たちの天の川銀河より外にあり小さく、天の川銀河の仲間の衛星銀河みたいなものです。言ってみれば、地球の周りを回っている月なんですね。
大小マゼランは、私たちの天の川銀河を20億年以上かけて回っているんです、本当に地球を回っている月みたいです。参考までに、私たち太陽系は約2億年かけて天の川銀河の中心を回っています。

詳細は分かっていませんが、大小マゼランは遠い将来的には私たちの天の川銀河の重力に引っ張られて飲み込まれるとか、そうはならないとか諸説でていますが、ハッキリしていませんので、これ以上語るのはやめましょう。

では、次の動画で大小マゼランを楽しんで下さい。動画の最後の方になりますが、パラボラアンテナの脇から小マゼラン、そして大マゼランの順に出てきます。

今後、南半球に行く機会のある方は、是非とも肉眼でハッキリ見える最遠の世界「私たちから20万光年の世界!」に触れて楽しんでください!

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