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BOOLさんにポエムコアについて教えてもらう#2

音楽用語の研究マガジン第一回目のゲストは、ポエムコア専門ネットレーベルPOEM CORE TOKYOを主催しているBOOLさんをお招きし、ポエムコアについてインタビューさせていただきました。       スペシャカレッジ通信 串田

BOOLさんにポエムコアについて教えてもらう#1はこちら

串田

ポエムコアにのせる詩の内容については、
何か規定はありますか?

BOOL

何でもいいです。
今のところは。
会話でもいいですし。
一人で全部やるっていうのが一番いいかなと思ってます。

串田

ポエムの世界観の三大要素として、
「ナイフのような自意識」と「すけべ心」と「闇」
ってお聞きしたのですが、
こちら説明していただけますか?

BOOL

まずこれをつけようと思ったのは、
Gorgeという音楽ジャンルを参考にしてるんですが、
GorgeのGPL(Gorge Public License)つまり、

・Use Toms(タムを使うこと)
・Say it “Gorge”(それがGorgeと言うこと)
・Don’t say it “Art”(それがアートだと言わないこと)

に影響を受けまして
ポエムコアでも何か作ろうと思い作りました。
で、ポエムコアで音のことを言ってもよくわからないので、
ポエムについても作りました。

串田

まず、ナイフのような自意識っていうのは?

BOOL

結局、
ポエム書いてるやつってのは、
自意識高そうってのが(笑)
ネットでもそういう非難する空気があると思うんですが、
そこを気にしないっていう。
ナイフのように尖って、
その空気を突き破って行く。

串田

なるほど。
表現して行くんだ!ってことですね。
「闇」っていうのは?

BOOL

まー、
特に説明するというよりは、
印象ですね。
光ではない。
「闇」
言葉の強さですよね。
「闇」っていう。

串田

言葉の強さ(笑)
最後にスケベ心っていうのは?

BOOL

なんだかんだ言って、
興味があるっていう。

串田

(笑)

BOOL

そこがやっぱ、
人間の面白いところじゃないかって思ってて。
やっぱスケベな顔してる瞬間のやつって最高じゃないですか。
単純にエロっていうこと以外にも、
食欲があるとか、
金があるとか、
そういう意地汚い感じが面白いなって。
だいたい、
スケベなことを考えてだめになるとか、
そういうことって一番面白いです。

串田

なるほど。

BOOL

あとAVより、
着エロを見てる方がエロいんじゃないかって思うんですよ。
AVとか記号化されたエロより、
大の大人がグラビアアイドル見てる方がやばいっていう。
そっちの方がどきどきするっていう。
そういう感覚は大人になっても忘れたくないなって。
いききっちゃうより、
ちょっとの差を楽しんだ方が楽しいなって。
ポエムに置き換えても、
小さいことで悩んでることを表現したものが面白いので。
ポエムコアでは、
ほぼ人が死ぬとか、
戦争が起きるとかはないんです。
ハードコアな職業人がばんばん出てくるとかは無いです。

串田

そういう3要素があると。

BOOL

全部後付けなんですけど(笑)

串田

ありがとうございます。
ポエムコアをやる人ってBOOLさん以外にも広まってるんですか?

BOOL

基本的にはいないです。
今のところ、ポエムコアをやっているのが、
全国で2人じゃないかっていう説があって。
ポエムコアの一番の問題点として、
やる人がいないっていう(笑)

串田

一番の問題点として(笑)

BOOL

やってる人もいるかもしれませんけど、
まだつながってない可能性も。
一回だけ、イギリスのアーティストで、
ポエムコアのタグつけてるbandcampのひといたりとか。
イギリスのコミニティラジオで流されたとか。

串田

なぜかイギリスなんですね。

BOOL

UKで流行る要素があるんじゃないか?って。

串田

(笑)

BOOL

当初の目的として、
ハードルを下げたいっていうのがあって。
歌が歌えなかったりラップできなくても、
ポエムだけとって、
それを「ポエムテープです!」ってネットに上げとけば、
誰かが曲をあててくれるっていう。

串田

それは面白い!

BOOL

でもポエムをやる人がいないです。
そういうことをやればださいって思われるから。
トラック作るっていう人は結構いるんですけど。

串田

やっぱ、
書くより、読むのがハードル高いんじゃないんですか?

BOOL

でも読むってだけだったら、
こえ部」っていうサイトがあって、
色んな声優さんが音源を上げてて、
そこに「朗読」っていうタグがあるんですけど、
読むっていうカルチャーはそういうところであるんですよ。
でも、そういう人の感性は、
アニメとかニコ動とかなので。
そういう人とのポエムコアとかも作りたいなってのは、
今後あります。
声優の声を聞きたいっていう層には、
合うんじゃないかなって。

串田

面白いです。
開拓の余地はまだまだありそうですね。
ポエムコア楽しみにしてます。

今回のインタビューはこれで終わりです。
BOOLさん、ありがとうございました!!

ポエムコア初のフィジカル作品である、
BOOL「THIS IS POEMCORE」
10月11日にVirgin Babylon Recordsよりリリースされます!

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