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落語家の音楽遍歴〜立川吉笑の場合〜#2

非ミュージシャンの音楽遍歴研究マガジン、第一回目のゲストは、新世代の落語家として話題沸騰の立川吉笑さんをお迎えし、自身の音楽遍歴について語っていただきました。スペシャカレッジ通信 串田

落語家の音楽遍歴〜立川吉笑の場合〜#1(小学校&中学校編)はこちら

〜高校生&大学生編〜

串田

では、
高校以降の話を聞いて行こうと思います。

吉笑

高校に入って、
中学の時は圧倒的にかしこかったのが、
高校が進学校だったから、
普通にしてても成績は普通より下で、
一気に優等生じゃなくなって、
自由にできた感じ。
入学式もコンバースを履いて行って。

串田

コンバースを履くことによって、
1軍へのアピールをしてたんですね(笑)

吉笑

そう。
スニーカー革命。
コンバースが、中学の時の1軍の人の靴だったから。
確か赤いコンバース

串田

けっこう気合いを入れていったと。
で、結構どうだったんですか?

吉笑

まー勿論、
そんなとこはあんま関係なくて。
でもお笑いの方はちょっとよくなってきた。
文化祭でやったりとか。

串田

そこで、
音楽ではなくお笑いに行ったんですね。

吉笑

超絶な熱量が出てきて。
水道橋博士のメルマ旬報にも詳しく書いてるけど、
中学3年生でお笑い番組を見始めて、
高校で一気にマニアというか、
お笑いに憧れてきて、
お笑い芸人になりたいってなった延長上で、
今、落語家になってる。

串田

音楽はいかがでしょうか?

吉笑

音楽も、
高校入ったら雑誌も見るようになって、
ROCKIN'ON JAPAN
とか。
青春パンクと高校の時に出会った。
中学の時に確かジャケ買いした、
Hi-Standard「MAKING THE ROAD」の良さに、
高校2年生で気付くって言う。
音楽は結構聞いてたね。

串田

中学生の時にブルーハーツから始まり、
Dragon Ash、
ハイスタ、
青春パンクと繋がるわけですね。
その先の動きは何かありましたか?

吉笑

高校1年生の時かな、
なぜかMTRを買ったっていう。

串田

なんでまた?

吉笑

いや、
それで、
今日持ってきてて。

串田

(笑)

吉笑

多分、
高1だったけど、
入学祝いとかお年玉とか、
全部お金使ってこれを買おうと!

串田

これ、
相当気合い入らないと買えないですよね?

吉笑

あんまり覚えてないけど、
BECKが始まったせいじゃないかと。
BECKは漫画買いに本屋さん行って、
ジャケ買い。

串田

ジャケ買い好きですね。

吉笑

その時も必死だったから。
情報交換する友達がいなかったから、
とにかく自分の嗅覚を信じないと。
そうそう。
BECK読んで、
洋楽にはまってきたんだった。
レスポールとかも知らなかったのが、
それで知ったりして。
結果、
MTRとエレキギターとアンプを買って。

串田

結構すごい行動力ですね。

吉笑

多分ネットで調べたのかな。
これ、
CD付きとかだとプラス1万だったけど、
CD無しのこれを買った。
音楽的には、
MTRを買ってから、
一気に成長した感じがあって、
ドラムを打ち込んで行ったりするので、
8ビートとかのシステムがわかったり。

串田

これ、
もしかして鳴るってことですか?

吉笑

鳴る。
鳴らしてみる?
結構残ってるなー。

串田

高校以来(笑)
やばいですね。

吉笑

まず、
最初は全くわからなかったから、
何かの曲を再現しようっていうので、
コピーした「キスして欲しい」
これ、めっちゃ稽古して、
半年くらいかかってる。

串田

初期衝動がつまってますね(笑)
オリジナルってのはないんですか?

吉笑

オリジナルはちょっとハードル高いけど、
ちょっと再生してみますか。
あー、
これがね。
「OVER」

→「OVER」音源はこちら!

串田

「OVER」は初のオリジナルですか?

吉笑

「OVER」は
初のオリジナルにして、
初のプロデュース曲というか、
高2か高3の時に、
中学のいけてない友達と会ったときに、
そいつもギター始めてて、
一緒に曲を作ろうってなって。
「うち、この作る機械あるから」って言って。

串田

おー。
やっぱり、
青春パンクからの影響が感じられますね。

吉笑

これ作った友達が、
まだ京都でこの曲を歌ってるっていう。

串田

やばい!

吉笑

これ、
すごいの出てきた。
「SNOW」
始めてのインスト作品。
多重録音。
なぜか、
中華風のリフが入ってくるっていう作品。

→「SNOW」音源はこちら

串田

中華風(笑)

吉笑

(笑)

串田

これはやばいですね(笑)

吉笑

これ、たまらんなー。
何をしてるんだろう(笑)

串田

これは、
すごい(笑)
これは、
お笑いに目覚めてる中でよく録ってましたね?

吉笑

そう。
全く意味がわからないっていう。
高3の時には、もう1本ギター買ったり、
趣味というか。

串田

なるほど。
趣味として、音楽に邁進して行ったと。
で、こんな状態で受験はするんですか?

吉笑

本当はお笑いやるつもりだったけど、
とりあえず大学だけは行っとけってなって、
大学に行った。
大学では、絶対に軽音楽部とかに入ろう!
って思ってて。

串田

それで大学に進学するんですね。
大学ではどうだったんですか?

吉笑

大学では、
軽音部にも入って、
学部の部活の中でも、
ずば抜けて音楽に精通してたから、
ライブしたりして。

串田

どういう曲をプレイしたんですか?

吉笑

STANCE PUNKSとか。
青春パンクをやってた。

串田

おー、
やっと人前で演奏できたんですね。

吉笑

楽しかったね。
その時は、本当に楽しかったね。
でも、大学は1年で中退しちゃったから。
お笑いに目覚めてたので。

串田

そっからは笑い一筋な感じですか?

吉笑

そう。
もうMTRは押し入れに閉まってたね。
そして上京。

串田

なるほど、ここでMTRとはお別れですね。
いやーMTR期やばかったなー(笑)

#3に続きます。近日公開予定。

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