体外離脱と宇宙の話

mに体外離脱をしていて弊害があるか聞いてみたことがある。
私はこんなしょっちゅう体外離脱してて、きちんと寝れてないんじゃないかな?体に悪いんじゃないかな。
悪いよ。あと下手したら統合失調症になるから、気をつけな。
怖っ。でも癖になってるぽい。どうしょーー。って、聞いてもあんたは私なんだから所詮は、真理とかいうのじゃなくて自分で考えた答えなんでしょ。馬鹿みたい私。あーっ。つまんな。

この頃にはmは鏡から抜け出て私の隣にいるのが常だったので、横並びに床に座って近くのクッションかなんかをいじりながら会話する。mが私の両肩をつかみ、肩揉みするような仕草でご機嫌取りをしてくる。

じゃあ面白い所つれてったげようか。

するとヒューッと天井を抜け、星空の彼方に飛んで行き、足元のビル群がどんどん離れていく。ものの数秒で、謎の惑星の近くまで来てしまう。ゾッとした。本で見た木星に似ていたが、巨大過ぎて恐ろしい。

地面におりたい?

いや…今日はいいや。

本当は、誰だってこうやって星の観察をしたり、宇宙旅行ができたのに、人間はそれをしなくなったんだよね。

何言ってんの。夢だから嘘でしょうに。

夢だから嘘ってことないよ。宇宙がつくったプログラムにあんたらが存在して、あんたらも似たようなプログラムを作って、またそのプログラムの中にプログラムがあって、ずーっと続いてる。それらが全部同時に観測できるのが夢の中だからな。

うーん。よくわからない。どっかでそんな話見たっけ…?

阿頼耶識とか、アカシックレコードっていうのはここにあるからね。横を繋げるのは難しいけど縦の繋がりならデータ化されてずーっと続いてくんよ。

あ、荒屋敷って何?屋敷ってか、宇宙空間が寒くて怖いから部屋に帰りたい。

それから地球が近づいてくるのを見て、何故か泣きそうになって、眠りが深くなってしまったので質問には答えてもらえずじまいで朝が来た。メモに荒屋敷とアカシックレコードと書いて手帳に挟む。
その後阿頼耶識やアカシックレコードについてたまに気が向いたら調べていたが、どう考えてもいままでそんな言葉覚えたはずがないので不気味だった。哲学?というか、宇宙に対するものの考え方なんかも自分の考えにしては突飛で、うーん、まぁどっかで無意識のうちに聞くなり読むなりしたんだろうなぁ、ということで納得しておいた。

mとの話はこんな調子でたまに神や宇宙や進化の話が混じってくるので、そうじゃなくても外に言いづらい話が多いため、このノートに吐き出すことにした。

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