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機材紹介#2 momose MJM1-STD/NJ

オリンピックホワイトxブラックパーツ

今回はもう一方のメイン機であるジャズマスターの紹介です。メインどっちもmomoseです。これもプチセミオーダーモデルとなっております。使用頻度はこちらの方が高いかも。ネックシェイプや手触りについてはMT2とほとんど一緒ですが、サーモじゃない分こちらの方が若干硬質に感じますね。


出会い

2021年の4月に購入。
元々この機体を手にする前にFender American Professionalのジャズマスターを持っていまして、音は好みだったのですがネックシェイプがどうにも手に馴染まず、MT2で圧倒的な信頼を置いていたDeviserさんに同じ色で作ってもらうことになりました。ちなみにジャズマス自体を手にしたきっかけはヒトリエのシノダ氏。白を選んだのはMT2の黒に対してです。

作ってもらう、といっても内容はレギュラー製品のヘッドをナチュラルカラーにしてピックガード等をブラックにしてもらっただけのプチオーダー。
PUカバーを黒にしたのはネットで見たMJMH2-LTDという同じmomoseの機種の見た目に惹かれたからです。

届いたときの画像。黒のPUカバーが特徴的

時期が良かったのか、内容が簡単だったからなのか、何とオーダーからわずか2週間の爆速で送られてきました。早過ぎ。
ちなみにMT2の時はサーモと塗装のオーダーだったので半年はかかりましたね。

あと、驚いたのがシリアルナンバー。

ネック裏の製造番号

製造番号13000。丁度あったナチュラルヘッドのネックのストックがこれだったとかですかね。この点だけで数千円くらい価値上がってたり…?

音色

忠実に応答してくれるハイミッドのレスポンス。
ジャズマスらしい鋭利さを備えつつも制御がしやすくまとまってくれるのはMT2との共通点ですね。リードギタリスト向きのミッドのパワーがありますが、これは現在Lollar製のPUを載せてる影響が大きいかも。

最初の状態ではプレゼンス感マシマシの鈴鳴りが特徴的でした。Fenderアメプロと比較するとかなりキラキラしていましたね。正直マシマシ過ぎたのでちょっと抑える方向で手を加えましたが、センターでのピーキーな高音域は今も健在です。

弾き手の癖を反映しすぎるのでコンプを使うとより制御しやすくなる印象ですが、これはジャズマスターに共通する特徴かもですね。
これを弾く時は大体Limetone Audioのfocusを掛けっぱにしています。

スペック

ボディ:アルダー2P
ネック:メイプル
指板:マダガスカルローズウッド
指板R:210R
ナット:OILED BONE
PU:Lollar Pickups Jazzmaster Set
ブリッジ:MASTERY BRIDGE M1 + Buzz Stop Bar
フィニッシュ:トップラッカー

※太字は手を加えた部分

これもまたいくつかの改造を辿っているので以下にその推移を記載。

改造推移

RetroTone Pickups Heavy Duty Brass Saddle KIT

美しいブラスのサドル

弦落ちとか以前に、自分はどうしてもスパイラルサドルの弦間がアバウトな状態が気になってしまう性質でして…。O型なんですが…。
音も落ち着く方向を狙ってのブラスでしたが、少々落ち着きすぎましたね。手持ちのエフェクターのToneを2〜3目盛上げる必要に駆られたくらいには大人しくなりました。

RetroTonePickups Rugged Steel Saddle KIT

同じくRetroToneのサドルのスチール版です。
今回は一転して元のスパイラルかそれ以上のかなりのキラキラサウンドになりました。
とりあえず、無い高音域をブーストするより有る高音域をカットした方がいいという結論でしばらくこれを継続して使っていました。
あと弦高調整ネジが動きやすかったのでネジ止め剤が必要になりました。

Lollar Pickups Jazzmaster Set

USAのハンドメイドピックアップメーカー、Lollarのジャズマスター用セット。
(現在はORIGINAL '58 JAZZMASTERと名前が変わってるっぽい)

ミッドが強調され、ハイに頼ることなくナチュラルな分離感を出してくれます。普通分離感と言うとハイを強調したPUが多いですが、このPUは粒立ちという課題にミッドで勝負しているのです。
ハイは出過ぎないでほしいがジャズマスターのアタックは欲しいという自分の目的にあまりにも合致していたので、以来Lollarには絶大な信頼を寄せるようになりました。

あと、ジャズマスターのリアって粘り気が皆無で使い難い印象があるのですが、これにしてから若干ふくよかさが足されて汎用性の高いリアになりました。

Lollarってヴィンテージ系を謳ってるんですが、ヴィンテージよりは出力あると思うんですよね。他にもLollarのサンプルがありますがそう感じます。

MASTERY BRIDGE M1 + Montreux Buzz Stop Bar

ジャズマスのブリッジ交換は手軽でいいですね

(だから一箇所ずつ変えろと…)
Lollar搭載でだいぶ好みにはなったけどなんかまだ大元のプレゼンスが出過ぎている気がしたり、何もしてなくても日によってご機嫌とご機嫌斜めを行ったり来たりするとか安定しない状態が続いていて、思い切って変えたれ!と両方一気に購入しました。
MASTERY BRIDGEの見た目はそれまで苦手だったんですが、シノダ氏が搭載していたのを見て手のひら返しました。購入したのはM2でしたが、付属のM2ポストが入らず初期ポストで入ったので実質M1。

結論、この変更で一旦決着がつきました。
最初にコードを鳴らした瞬間から来たわ、と確信。ジャズマス特有の雑味・余分感は保ったまま、嫌な雑味から心地いい雑味に変わった感じ。高域特性はちょうどRetroToneのサドルのブラスとスチールの中間といったところ。
またMASTERYの特徴として、弦間ピッチが10.5mmというのが挙げられます。狭くなったからなのか、何となく弦飛びフレーズでのアクセスがしやすくなった感があります。

ただBuzz Stop Bar、こいつバズストップしません。それもそのはず、金属製なので共振する弦の長さが短くなるだけです。つまり、めっちゃ高いバズ音が鳴るようになります。特に3弦の特定のフレット付近を弾いたときにどデカい共振音がするんですが、MASTERYとの相性なんでしょうか?バズストップバーでバズが出た話、自分以外で聞いたことないんだよな…なんで?
とりあえず今は3弦にティッシュの切れ端を挟んで継続して使っています。実質ただのテンションバーです。

見てくれにはちょっと不満が残るところですが、音に関しては終着したのでしばらくずっとこの状態で使い続けています。細かいことを言えば2、3弦に対して1弦の音量が負けていたりする点はありますが、概ね許容範囲なので一旦気にしていません。

総括

前回に引き続き半分パーツのレビューみたいになりました。

最初のころは機嫌が変わりやすくて苦労しましたが、今ではいつ手に取っても安心して楽しく弾ける相棒です。
これから先もずっと大切に愛用していきます。

ジャズマスって改善しちゃダメみたいな宗派もあるので扱いやすいジャズマスと言うと逆にマイナスな風潮もありますが、これは少なくとも自分が求めているジャズマスの音と汎用性の強さ、どちらも備えています。扱いやすいジャズマスター、良いですよ。

そういえば、そこに鳴るのギタリスト鈴木氏がほとんど同じ色のMJM1-STDのMASTERY BRIDGEとバズストップバー付きを使用されてるんですよね。黒い服しか着ないのも一緒。意図せぬシンクロ。


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