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ハーフ、混血、外人。なんでもいい。

今朝除雪しながら大阪選手にまとわりつく訳のわからない言いがかりについて考えた。

彼女と同様、私も混血。もちろん選択肢などない。

混血とか、ハーフとか、時には外人、時には「日本語がうまい外国人」とか。こっちが日本語で話しているのに何言っているかわからないふりをする人もいる。

まず、混血でよかった事から

我々混血には考え方の自由があると思う。もちろん育った環境にもよるけど、おそらくほとんどの混血の人の周りには最低2カ国の人種がいつもいる。そういう環境で育つと、考え方が違う人が必ずいる事が当たり前という前提で生きるようになる。

我々混血はいつでもどこでも外国人であるため、良いとこ取りをする能力を産まれながら持っている。

我々混血は戦争が起きたら逃げる場所がある。これは色々な意味で、「故郷」というものがあまりはっきりしていないので、住みたい場所に住める。居心地が悪くなったら移動すれば良い。混血であるということは、親のどちらかが自分の故郷から遠いところ(日本の場合はとくにそう)にきているので、里を離れることにあまり抵抗を感じない。

上記と関連していて、サッカーなどの国際試合では、混血である以上、母親の国を応援しても、父親の国を応援してももちろんオッケー。勝ちそうな国を応援すれば良い。

混血でしんどい事

上記の通り、混血はどこに行っても外国人。それが良いこともあれば、しんどい事もある。

日本人だけでなく、人間は初対面の人間やあまり信用していない人間に出くわすと、自分とその初対面の人との関係性を本能的に探る。大企業にいた頃、同僚同士が同じ社内の人間でその同僚二人のどちらかが知らない社員の話をしている時、「そいつ何年入社?」という聞き方をよくしているのを見かけた。「ああ、○年ね or 同僚 or 後輩ね」と、勝手に安心する。

人間は自分が相手より「上」か「下」かを本能的に知りたがる。それは人種間でも発生する。差別はそこから始まる。大学名を聞いて、安心したり、少し嫉妬心が湧いたり。この本能から生まれる感情に気付ければいいが、多分ほとんどの場合、その場では気付けない。

私は日本人とフランス人の混血なので、運良く、どちらが上とか下とかあまりそう言った発想にならなさそうな2国の混血だけど、子供の頃は日本人でないことを恥ずかしく思ったことは沢山あった。

日本人やアメリカ人で大坂なおみの片親の故郷であるハイチを上と見ているか、下と見ているか?メディアが発信する話のほとんどがでっち上げだと考えているので、真相はわからないが、下に見ている人が多そうな気がする。

混血はファイターが多い

混血でよく見かける傾向として、彼らはかなり頑張る人が多い。そうしないと認められないからだ。混血は、どこにいても外国人である。移民で作り上げられたアメリカでもその様だ。体がでかいからとか、容姿が良いからとかで不公平と言われる人もいるらしい。特にモデルとかやっているとそうなのかもしれない。

イジメとか言ってられない

別に混血の代表ではないけど、我々混血は「楽」することをあまり知らない。可能性的には両親もそれなりに苦労して結婚し、子育てをしているはずだとおもう。産まれた頃から努力する事は目の当たりにするし、もちろん実践する。苗字もカタカナだったりすると、からかわれることが当たり前の幼少時代を過ごす。それがからかいなのか、イジメなのかは、今更どうでも良い。イジメられていただろうけど、その分やる気が出たところもあるので。

混血である大坂なおみをどうこう言いたければ言えば良いが、そういう発言をしている人たちを冷ややかに見ている人は沢山いる。それが混血の人であろうが、この点についてしっかり考えた事がある人だろうが、静かに、冷ややかに見ている。否定的発言をする人間が知らないことがある。我々混血は、どれだけ否定的発言があろうと、我々混血にはあまり関係ない事と考えている、という事。関係ない理由は上記を読んで貰えばわかると思う。

勉強してくれ

大坂なおみに会ったことはもちろんないし、会う事もなさそうだけど、アメリカでも日本でも暴れるだけ暴れればいいと思う。卑屈な意見を持つ人間は置いていくしかない。我々混血はそういう意見を持つ人間たちに一々説明する時間は持て余していない。するつもりもない。我々混血をひとりの人間としてリスペクトできないのであれば、それは勉強不足だ。もっと勉強してくれ。

(画像:realtyleadership.com)

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