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目からビーム!27 タレントの政治的発言、いいとも

 ローラの辺野古沖埋め立て反対署名への呼びかけをきっかけに、「タレントの政治的発言は是か非か」という議論にまで発展しているが、そんなものは是に決まっている。
 ただし、底の浅い発言だと冷笑されるだけだし、イメージを売る商売だけに発言自体にリスクが伴うという覚悟が必要だ。もっとも彼女の呼びかけ自体に政治的な意図はなく、純粋に辺野古の自然を慮ってのものだろう。だが、純粋ゆえに「政治的な意図」をもった者たちに利用されやすいのも事実だ。
 この問題に関してはブライアン・メイなども担ぎ出されているようだけれど、日本の事情など知りもせず、この手の「純粋」なエコ正義を振りかざす外国人タレントは昔からいる。オリビア・ニュートンジョンが「イルカを殺す国ではコンサートしない」と言ったかと思えば、スティングが「木造家屋に住みたがる日本人は森林伐採の加担者だ」というトンチンカンな日本批判で心あるファンの顰蹙を買ったこともあった。
 政治的発言といえば、おなじみのウーマン村本も辺野古についてはあれこれ言っているようで、最近は断食シールズの応援のために沖縄入りもしたらしいが、よくもまあ、沖縄の土を踏めたものだと思う。「(中国が攻めてきたら)尖閣を明け渡す」と狂気の発言をした彼だが、尖閣を差し出すということは、八重山諸島を、ひいては沖縄本島を差し出すことと同義であるとは理解できないようだ。
 タレントではないけれど、あるオンライン・メディアの編集長が先日、ツイッター上にこんな投稿をしていた
「もしもイギリスが日本のように難民を受け入れない国だったら、クイーンは誕生しなかった」。
 フレディ・マーキュリーがインド系難民の子であるということを言いたいのだろう。突っ込みどころ満載だが、ひとつ気づかされた事実もある。
もしもアメリカが日本のように黒人奴隷のいない国だったら、スティービー・ワンダーもアレサ・フランクリンも誕生しなかったということだ。

初出・八重山日報
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(追記)
 タレントの政治発言といえば、今話題なのはやはりこの人だろう。

 意識高い系元アイドルという枠でも狙いたいのかな。彼女は最近、赤旗日曜版の常連でもある。そのうち、週刊金曜日で連載をもつかもしれない。
 それはともかく、ウイシュマ氏の案件に関しては、入管施設の環境の問題と入管法改正の問題は、別次元の問題として論ずるべきなのだ。それをごっちゃにして「収監・国外撤去かわいそう」「難民移民さんいらっしゃ~い」へ論点をすりかえ誘導するのが、同情闘争の手口なのだ。
 そもそもウイシュマ氏の場合、当初は送還に同意していたのが、途中から拒否に回った。支援者と称する左翼活動家の入れ知恵の可能性もあっただろう。もし、あのままスリランカに帰っていたら命を落とすこともなかったかもしれない。
 何度もいうが、芸能人の政治的発言は是である。しかし、上っ面だけの浅はかな発言だと、同情闘争の広告塔に利用されてしまう危険性もある、と言いたい。
 今回の小泉氏の発言に、「芸能人が政治に踏み込んだ発言をしにくい日本で、勇気あること」という意見もある。それは認めるが、果たして彼女もバリバリのアイドル時代に同様の発言はできただろうか(事務所云々は置いといて)。坂本龍一も石田純一も木内みどりも、キャリアの黄昏時に「意識高い系」に転じている。つまり、うまくいけば、赤旗日曜版、週刊金曜日、通販生活あたりが取り上げてくれて、キャリア再生の道も開けるという目算がどこかで働いていないか(下衆のかんぐりかもしれないが)。安保法制議論のとき、国会前にかけつけた、なつかしのタレントたちを「芸能人水泳大会」と呼んだのはそれゆえ。
 ただし、これは左派メディアにおもねった発言に限る。「入管法改正大賛成」と口にすることの方が、芸能人にとってキョン2発言の百倍も勇気がいるし、リスクを伴うことなのだ。


(さらに追記)

 フレディ・マーキュリーさんも

チョ・スンヒさんも

移民の子です

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