令和の虎でバズった本田裕典さんの考察 −彼はなぜ「ヤバい人」なのか

はじめに

受験生版Tiger Fundingで「キ〇〇イ」(by細井社長)として一躍時の人になった本田裕典さん。

最終回は700万回再生、コメント数も5万件を超える大反響でした。

↓最近リベンジ版にも出演されていらっしゃいましたね。


動画内では、虎にキレ散らかす態度の悪さが問題視され、
コメントやTwitterでは「この人やばすぎる」という声が多数あった一方で、

「反面教師になる」「他人事だと笑っていられない」「自分にも当てはまる節がある」という声も少なからず見かけました。

わたしも、後者の意見を持ちながらこの回を見ていた気がします。
どうしても他人事だと思えなかった。

リベンジ版での青笹社長の言葉も刺さりました。

「変わっている人は嫌われる。自分もそうだったから分かる。
悪いことをしているつもりがないのに、これまで色んな人に嫌われて生きてきたのだろう。そして嫌われる自分を守るためにバリアを張っているように見える。
その結果、林社長やどっこい翔平さんの優しさに対して穿った受け取り方をしてしまっている。
今変わらないと、一生変わることはできない」

青笹社長が熱意を持って本田さんに話しかけ続けたのは、
どうしても過去の自分と重ね合わせてしまう部分があったのだと思います。
わたしもきっとあの場にいたら、自分のことのように語りかけてた気がします。

彼が「やばい人」であることは否定しないものの、わたしもその「ヤバさ」をもつ人間だ、と思うからです。

そして、
人間は多かれ少なかれ、彼の「ヤバさ」を持っているのではないか、とも思っています。

この記事は、特段目的やゴールがあるわけではありません。
誰かに何かを訴えたくて書いているわけでもないのです。

ただ、彼の「ヤバさ」とは具体的に何か、
その「ヤバさ」はどこから来ているのか、
自分が反面教師にすべき点はどこか、

それを言語化し、整理したくて、今この記事を書いています。

※念の為、本件はあくまで動画上でのご本人の発言を取り上げるだけで、
法的な誹謗中傷のラインを超えるような記事にする想定は一切ありませんし、本田さんを批判する意図もありません。

あくまで、自分の中での言語化・整理用であるということ、
彼の性格を反面教師にしたい私(あるいは彼と自分を重ね合わせてしまう人)のための記事であるということをご承知おきください。


本田裕典さんの特性

①論理的・具体的な思考ができていない

リベンジ版では「ユウスケホンダ党をつくり、政治家になりたい」と話していますが、その割には
小選挙区と比例代表の出馬の違いも詳しく理解されておらず、
公約の具体的な内容も出てきません。
その場限りの熱意はありそうですが、詳細は考えられていないことが伝わります。

また、「ヒカルさんは喋りが上手いが、幼稚だし、toCビジネスは上手いがtoBビジネスはイマイチ。」と発言していますが、
理由は「俺は毎日Yahoo!ニュースやNewspicksの記事を見て自分の能力を向上させようとしている」からだそうです。

もっと言うと、非論理的で支離滅裂なことも問題ですが、
上記の発言は、本田さんの方がtoBビジネスで実績を残している場合しか言ってはいけない発言だと理解していないことも問題だと思います。

ちなみに最初の受験版でも「東大理Ⅲの面接は形だけ」と根拠のない発言をしており、虎たちから突っ込まれていましたね。

②発言と行動が一致しない

本田さんは「自分はアンチコメントや人の意見は受け入れる」と発言しているものの、以前指摘された「歯を磨け」という指摘は取り入れていません。
指摘を素直に受け入れた実績は、少なくとも動画上では見られません。

また、どっこい翔平さんのもとでホストとして働く際、
面接に20分遅刻した挙句言い訳を並べ謝罪せず、「2ヶ月で1000万円売り上げる」と啖呵を切ったものの
結局未達に終わりクビを切られています。

「自分はこういう人間だ」という発言はよくされていますが、それら発言の実績を証明する行動はないのです。

③他人に対する想像力がない

林社長からの家を貸すという申し出を自ら反故にし、SNSのアカウントもブロックしたという本田さん。

セナ社長の「本田さんは林さんに何かを返そうと思ってますか?」との質問に対し、「林社長は俺の知名度を利用したいだけ。便乗してるのは林社長の方だ」と発言しています。

また、林さんとYoutubeを撮ろうという話になった際も、パチスロへ行っており遅刻したとのこと。
結局本田さんを待ちきれず林社長は帰ったそうですが、
帰った林社長に対して本田さんはブチギレたそうです。

他人がどれだけ自分に対して時間やお金を費やしてくれているのか、
それがどれだけ貴重なことか、
誠意を見せないことで相手がどれだけ残念に思うのか、
自分の不誠実な態度によって自分に返ってくる不利益(悪評、本来得られたはずの縁やお金を失う等)、

この辺りの想像力がまるでありません。

④行動力はある

基本的に、人間の積極性や行動力、メンタルの強さは長所と言われる特性です。本田さんは、これらを人並み以上に持っています。

しかし、行動力と積極性が仇になるケースもあります。
今回でいえば、十分な準備や説得材料を持たないまま令和の虎に出演し、感情的になったことで炎上のデジタルタトゥーを残してしまったこと。

多くの人は、行動の結果失敗したとしても、何かしらの反省と成長を持って帰ることができます。
しかしたまに「打席に立てば立つほど悪い方に進む人」がいるのです。

打席に立っても悪い方に進んでしまう人は、
目的意識や準備がないまま打席に立っている、
あるいは空振りの原因を客観的に内省できていない
ことが原因の場合が多いですが、本田さんはそのパターンかと思います。

感想・考察

ここまで、本田さんの言動から彼の性格を言語化してきたものの、
じゃあ自分はどうだったのか。本田さんから何を感じたのか。
自分の過去を踏まえての感想をつらつらと。

「自分の不器用さをわかってほしい」という強い気持ち

青社長の言う通り、本田さんはこれまで、色んな人に嫌われ、拒絶されながら生きてきたのではないかと思います。
だから、悪い方向にバズった今回の炎上も、「自分が受け入れられた」と勘違いし、嬉しくなってしまった部分があるのではないでしょうか。

わたし自身、ずっと変わり者として周囲に認識されてきました。

自分という存在を受け入れられた経験がない。自分の居場所がここだという安心感を感じたことがない。承認欲求なんて勿論満たされたことがない。学生の頃はそういう人生でした。

動画内で、「自分は嘘がつけない」「人に合わせることが苦手」等、「自分はこういう人間なのだ」という発言が多いのも、
そんな不器用な自分を受け入れて欲しいという強い気持ちがあるからこそだと思います。

かつてのわたしは、相手に無礼な発言をしてしまう度に、
「わたしは嘘がつけないから仕方がない」と反省せず、
自分自身にバリアを張り、
素直な性格は長所なのだと、
トラブルの元凶に蓋をしようとしていました。

そして、自己紹介では「長所は素直なところです」と自ら言ってしまっていました。

けれど、「厄介者」を受け入れ、理解しようとしてくれる優しい人はそう現れません。
相手を理解しようとしていないのに、相手を先に不快にさせたのは自分なのに、そんな自分を理解しようとしてくれるはずがない。

結局は、自分が先に変わるしかないのです。

納得しないと受け入れられない

本田さんは、歯を磨かないことを指摘された時、なかなか受け入れられずに「磨いた方がいいと言う根拠は?」と聞いていました。
自分が納得できることしか受け入れられない性格なのでしょう。

わたしも同じ傾向があります。
納得しないと受け入れられない。超頑固。自分では頑固だと思ってないし、素直に指摘を受け入れてるつもりだけど、周囲から見ると超頑固で、もうまじ厄介。

しかし、人生経験をある程度積んだ今は、納得していなくても人のアドバイスを一旦受け入れられるようになりました。
この理由も、青社長の仰っていたことと同じです。
「人生の先輩がこう言ってるのであれば、自分には見えていない原因が何かあるのだろう」と思い、とりあえず実行することにしたからで、実際、後から「先輩の言ってることを信じて良かった」と思うことの方が断然多かったです。


変わるきっかけを掴めるか

先ほど、「結局自分が先に変わるしかない」とは書きましたが、
変わることはとても難しい。

変わるきっかけをくれる人に出会えるか、そのきっかけを掴めるかどうかは、正直運の要素が大きいと、個人的には思っています。

わたしの契機は大学時代でした。
自分の空気読めない発言や、自己中心的な行動による同期との諍いのせいで、
サークルにはたくさん迷惑をかけていたと思います。

それでも、人として尊敬できるサークルの先輩達に可愛がってもらううちに、

「この人たちのような人間性を身につけたい」
「この人たちに何かを返せるようになりたい」と思うようになり、

「この組織にとってプラスな存在でありたい」
「この組織で自分は何が貢献できるだろう」と考えることが、わたしの変わるきっかけとなりました。

尊敬する先輩達の真似をしようと、
テイカーではなくギバーとして行動するようになり、
相手にとって心地いい会話をしようと心がけたことで、

・相手のために自分のお金と時間を削るということは、どれだけ根気と労力のいる行為なのか
・ギブをしないテイクがどれだけ相手を不快にさせる行為なのか
・何より、自分からギバーとなることで、自分という人間を受け入れてくれる仲間が増える

ということに、初めて気がつくことができました。

本田さんは今、令和の虎の社長達に多くのものを与えてもらっています。
もし本人が生きづらさに嫌な思いをしているのであれば、
今回の件を変わるきっかけにできたらいいのにな、と思います。
余計なお世話ですけども。

人生の先輩により多く触れる

仕事であれ、コミュニケーション技術であれ、人生というものはメンターを通じて学ぶことが良い方法のひとつだと思っています。

ASDの人は、他人の立ち振る舞いを真似し、自分の中にインストールすることで、社会での立ち回り方や、喋り方の型を得ることがあるといいます。
デフォルトで社会的能力がないのであれば、他人から得るしかないからです。

ASDの例は少し極端にしろ、
何かを学ぶ時はまず人真似からしていくことが効率的ではあると思うのです。


そういう意味でも、
令和の虎は、とても多くの先人の人生経験に触れられる、大変有意義なコンテンツだと思います。
とびっきり優秀な志願者や虎の思考も学べる一方、びっくりするほどポンコツな志願者の例もある。
無料で見ることができる今の時代は、本当にラッキーだと思います。

経営や仕事のやり方を学べるのは勿論のこと、
人としてのあるべき姿、コミュニケーションの取り方立ち振る舞いについても学べます。

しかも成功例も失敗例も豊富で、
学ぶべき点が本当に多い。

(ちなみにわたしが好きなのは、「令和の虎道場Cafe」の回でした。失敗例大好き笑)

人生は結局自分次第

本田さんが今後どんな人生を送ろうとわたしには関係ないし、彼の人生をどうこうできる力もないので、
本田さんの今後についてこのページで特段言及はしませんが、

一視聴者として、過去の自分と被る部分のある人として興味はあるので、見届けたいなという思いはあります。

わたしは、本田さんの動画から、本田さんからも、虎からも、たくさん学ばせてもらったなと思います。
引き続き、学びと行動と内省を繰り返して、いつか自分の思う幸せを手に入れられるように頑張ります。

明日はリライブシャツの回見たいな。

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