Speed Records完全攻略 その4(SPE:124~250)

画像1

前々回から引き続き、Speed Records(SPE)の楽曲紹介を行います。

SPEEDシリーズ終了後も、SAIFAMは継続してSpeed Recordsレーベルでの楽曲制作を続けていました。しかし明確に商業ベースで発表する場が無くなった影響か、SPEEDシリーズで見せた鮮烈なアレンジは次第に少なくなっていきます。

一番の変化はBPM170以下の曲が多くなったことでしょう。SPE:124以降、BPM150~160前後の曲の割合がどんどんと増えていきます。

それでもSPE:200前後くらいまではSUPER EUROBEATへの楽曲提供もあってか、多くの曲はSPEEDシリーズ時と同じような激しめのサウンドで構成され、遅い曲も自前でBPM170以上にすれば、全盛期と同じようなSPEEDアレンジとして楽しむことが出来ました。

今回はSPEEDシリーズ収録分SPE:123までと同程度の曲数、SPE:250までを一気にご紹介したいと思います。


ブロックはSPE 124~150までと、それ以降は50曲ずつを一纏めにリストアップしていきます。

今回は楽曲の表記を前回までと若干変え、

・BPM170以上でSPEEDシリーズ収録曲に近いタイプの曲には「
・DJアプリ等で自前で高速化すれば★に近くなる曲には「
・SPEEDで過去にSAIFAMがアレンジした曲のリメイクには「R
・SPEEDで過去に別レーベルがアレンジした曲のリメイクには「R'
・記事内で言及する曲には「※」

を、それぞれアーティスト名の後ろに付けています。またそれらの中で特に筆者のお気に入りの曲には★★や★★★、☆☆☆等を付けます。

それではSPE 124以降、Speed Recordsが完全にDancemaniaの手を離れたエリアへと突入いたしましょう。


SPE 124~150
124:Bibbidi Bobbidi Boo / SPEEDOGANG(☆)
125:Koko Soko / SPEEDOGANG(★※)
126:Far From Over / SPEEDMASTER(☆)
127:Waterloo / SPEEDOGANG(★)
128:Supervideo / SPEEDMASTER feat.Jenny Rom(★)
129:Right Round / Mc Joe & The Vanillas
130:Boom Boom Pow / SPEEDOGANG(★)
131:Johnny B Good / SPEEDMASTER(☆※)
132:Poker Face / SPEEDMASTER(☆※)
133:Fire Burning / SPEEDMASTER(☆)
134:Lovin Every Minute Of It / SPEEDOGANG(★★)
135:All Fired Up / Maharadsha(☆)
136:Waka Laka(United Forces Speedy Mix) / Jenny Rom VS Zippers(★R※)
137:We Got The Beat / SPEEDOGANG(☆)
138:Watcha Say / SPEEDOGANG
139:Marsigliese / The Hooliganz(☆)
140:On A Mission / SPEEDMASTER(★)
141:Schools Out (For Summer) / SPEEDMASTER
142:Wavin' Flags / SPEEDOGANG
143:You Shook Me All Night Long / Gang Of Rock
144:I'm Still Standing / Lawrence(★)
145:California Gurls / Kate Project(★★★※)
146:Kick Start My Heart / SPEEDOGANG
147:Thinking Bout Something / SPEEDOGANG(★)
148:Magic / SPEEDMASTER
149:Jailhouse Rock / SPEEDOGANG(☆※)
150:J’Adore Hardcore / DJ Kee(※)

SPEEDシリーズへの収録こそ無くなりましたが、レディーガガのPoker Faceやケイティ・ペリーのCalifornia Gurls等最新曲のアレンジから、Jailhouse RockJohnny B Goodのようなオールディーズのアレンジまで、まだこの段階では、SPEEDシリーズ参加時と同じくSPEで幅広くSPEEDアレンジを手がけています。


Jailhouse RockはSUPER EUROBEATにも収録されました……が、ユーロビートというよりサウンドが完全に「ちょっと遅いSPEEDアレンジ」状態だったため、バッキバキのユーロビートを聴き慣れたSEBリスナーにはあまり受けが良くありませんでした。


このブロックは選曲やアレンジ傾向から「SPEEDリスナーにそのままSPE曲を聴いてもらおう」と指針を立てたんじゃないかと思える方向性の楽曲が多く、Smile.dkのKoko Sokoのアレンジは、それこそまるでSPEEDシリーズの新規リミックスを聴いているような感覚になれることでしょう。


ちなみにSPE:150のJ’Adore HardcoreはSAIFAMでも特に珍しいジャンプスタイル楽曲。DJ Kee名義は重めのキックやエッジの効いたサウンドが特徴的で、SPE以外のレーベルから多くの曲が出ています。気になった方は調べてみてはいかがでしょう。



SPE 151~200
151:Like A G6 / SPEEDMASTER(☆※)
152:Hip To Be Square / The Band
153:Stop The Rock / DJ Hush
154:Danger Zone / DJ Space'C(☆※)
155:We Didn't Start The Fire / SPEEDOGANG(☆)
156:Cradle of Love / SPEEDMASTER
157:Whip It / SPEEDMASTER
158:Born To Boogie / SPEEDMASTER
159:Pretty Girl Rock / SPEEDMASTER feat.Cindy(☆※)
160:Just Like a Paradise / SPEEDOGANG
161:Firework / SPEEDOGANG
162:Just A Dream / MC Boy(★※)
163:Greased Lightning / SPEEDMASTER(☆)
164:Bang Bang / SPEEDOGANG(★★★※)
165:Kids In America / SPEEDMASTER(☆)
166:Price Tag / Tornados(★※)
167:What The Hell / Sheldon(★★※)
168:Black And Yellow / MC SPEED
169:Legs / MAZERATI(★)
170:I Can Transform Ya / MC Boy(☆※)
171:Something That I Want / SPEEDMASTER(★※)
172:Party Rock Anthem / SPEEDMASTER(☆※)
173:Rain Over Me / MC Joe & The Vanillas(☆※)
174:Last Friday Night / SPEEDOGANG(☆)
175:Give Me Everything / SPEEDMASTER
176:Pumped Up Kicks / SPEEDOGANG(☆)
177:We Found Love / SPEEDOGANG(☆)
178:Princess of China / SPEEDMASTER(★)
179:Tainted Love / SPEEDOGANG
180:Tech Me How To Dougie / SPEEDMASTER feat.MC Joe & The Vanillas(★)
181:Thnks Fr Th Mmrs / SPEEDOGANG(☆)
182:Shake It Up / SPEEDMASTER(☆)
183:Heartbreaker / SPEEDOGANG(★)
184:I've Done Everything For You / SPEEDOGANG
185:The Middle / SPEEDMASTER
186:Surfin' USA / SPEEDMASTER(☆☆☆※)
187:Footloose / Thomas(R')
188:Jump For Joy / SPEEDMASTER(★)
189:Holding Out For A Hero / SPEEDOGANG(R')
190:Turning Japanese / SPEEDMASTER(★※)
191:Not Afraid / MC Boy(★)
192:Iron Man / SPEEDOGANG
193:Bang! Ready To Go(Disko Warp Remix) / Tipsy & Tipsy(★※)
194:Should've Known Better / SPEEDMASTER
195:Sexy and I Know It / SPEEDMASTER(☆☆※)
196:And We Danced / SPEEDOGANG
197:Talk Dirty To Me / SPEEDMASTER(★)
198:It's A Fight / SPEEDOGANG(★)
199:I Saw Him Standing There / SPEEDMASTER
200:Call Me Maybe / SPEEDMASTER(☆※)


流石に50曲も並べると非常に長ったらしいですが、今回のnoteだけでもこれが後もう一回来ます。SAIFAM仕事し過ぎで引きます

このブロックの内Danger ZoneJust A DreamPretty Girl Rockの3曲は、前ブロックのJailhouse Rockと同じくSUPER EUROBEATに収録されました。

……がJailhouse Rockよろしく、SUPER EUROBEATよりSPEEDシリーズの空気感過ぎたためにSEBリスナーからの評判は大して良くなく、結局SPEからの収録はあとSPE:292のHeartbeat Songのみで終了となってしまいました。


逆にSPEED中期~後期リスナーからすれば(BPMを自力で上げる必要がある☆曲含め)当時の空気感を纏ったようなアレンジが多く、かなり満足度の高いブロックになってくれることでしょう。

★曲で言えばBang BangWhat The Hellの2曲は特に完成度が高く、SPEEDリスナーには間違いのない2曲です。


★曲では個人的にPrice TagSomething That I WantTurning Japaneseあたりも特にオススメです。そのままSPEEDシリーズに入っていてもなんの違和感も抱かないのでは。


☆曲では、CM等でも馴染みのあるSurfin' USACall Me MaybeParty Rock Anthemに加え、SAIFAMらしいクールなサウンドでのアレンジSexy and I Know ItRain Over MeI Can Transform Ya等も聴き応え抜群。BPM編集作業はちょっと面倒ですが、その手間をかけるだけのクオリティは保証いたします。



あとHAPPY PARADISE 2に原曲が収録されていたBang! Ready To Goは、外部リミキサーDisko Warpによるアレンジです。Disko WarpはJ-COREやアニソンといった日本のサブカル文化に影響を受けたハードコアDJで、当曲もポップで可愛らしいリミックスに仕上がっています。



また、もはや複数人いるかのように見せかける必要も無くなったからか、全体的にSPEEDMASTER名義とSPEEDOGANG名義ばっかりに。

DJ SPEEDO
名義も使えば良さそうなものですが、SAIFAMの名義分けの基準(例えばSPEメインのアレンジャーが2人居て、どちらが主導になるかでMASTERとGANGを分けているとか……?)があるのかもしれませんし、推測してはみましたが、明確な答えは完全に不明です。


SPE 201~250
201:One and The Same / SPEEDMASTER
202:Everybody Talks / SPEEDMASTER
203:Freeze Frame / SPEEDOGANG(★)
204:Whole Lotta Love / SPEEDOGANG(★★※)
205:Runaway Baby / SPEEDMASTER(☆☆☆※)
206:What I Like About You / SPEEDMASTER
207:Gangnam Style / SPEEDMASTER(☆☆※)
208:Locked Out Of Heaven / SPEEDOGANG
209:Uptight(Everything's Alright) / SPEEDMASTER
210:We Will Rock You / MAZERATI(R)
211:Follow You Down / SPEEDOGANG
212:Let's Go Crazy / SPEEDMASTER(★※)
213:Children / SPEEDOGANG(★※)
214:Try / SPEEDMASTER
215:Hall of Fame / SPEEDMASTER
216:Heat Is On / SPEEDOGANG(☆R')
217:Your Mama Don't Dance / SPEEDOGANG
218:Mama Do The Hump / SPEEDMASTER(★※)
219:Battle Scars / SPEEDMASTER feat.MC Boy
220:One Way Or Another / SPEEDMASTER
221:Madness / SPEEDMASTER(※)
222:Cruise / SPEEDMASTER(☆)
223:Hava Nagila 2.0 / Don Pablo's Animals(★)
224:Here's to Never Growing Up / SPEEDMASTER feat.Sheldon(★※)
225:Happening / SPEEDOGANG(★※)
226:One Day / SPEEDMASTER
227:Gangsta's Paradise / SPEEDOGANG(☆)
228:Old Time Rock and Roll / SPEEDMASTER(☆)
229:The Other Side / SPEEDMASTER
230:Kryptonite / SPEEDOGANG(★※)
231:Mr.Jones / SPEEDMASTER
232:Who Are You / SPEEDMASTER
233:American Woman / SPEEDMASTER(※)
234:Our Song / SPEEDMASTER
235:I Will Follow / SPEEDMASTER
236:I've Got My Mind Set On You / SPEEDOGANG
237:Miss Moving On / SPEEDMASTER
238:Crocodile Rock / SPEEDMASTER
239:Basket Case / SPEEDMASTER
240:You Make My Dreams Come True / SPEEDMASTER(☆)
241:Kids Wanna Rock / SPEEDOGANG
242:Neutron Dance / SPEEDMASTER(★★★※)
243:Rebel Yell / SPEEDMASTER
244:Blister In The Sun / SPEEDMASTER(★※)
245:Dance Apocalyptic / SPEEDOGANG(★※)
246:Rock and Roll Is King / SPEEDOGANG
247:Real Wild Child / SPEEDMASTER
248:Dance With Me Tonight / SPEEDMASTER(☆)
249:Somebody Told Me / SPEEDOGANG
250:I'm so Excited / SPEEDMASTER(★)


SPEEDシリーズ参加が5年以上前となり、SEBへの参加も実質終了のSpeed Records。このブロック辺りから、段々とSPEEDリスナー受けしないようなアレンジが出始めてきてしまいます。

BPMの遅い曲が多くなることはもちろん、BPMが速い曲でも間奏部分のシンセリフがほぼ存在しないバッキングがかなりシンプル……等、サウンド面で簡素な曲が増え、多くの人にとって聴き応えを感じにくい曲の割合が多くなることでしょう。

(好きな人には大変申し訳ありませんが)筆者が思う「速いけど面白くない曲」の代表格はSPE:221のMadnessと233のAmerican Woman

実を言えばこの2曲「面白くない」とは言いつつ結構楽しめる方ではあるのですが、Madnessはシンセリフが省略された上述の「簡素なサウンド」で、American Womanは「バンドテイストでSPEに求めてるものとちょっと違うアレンジ路線」と、それぞれSPEのあまり嬉しくない変化を象徴するアレンジが展開されていたため、敢えて取り上げました。



SPE:250以降はこうしたタイプのアレンジがどんどんと増殖していってしまうので、SPEEDシリーズ終了後SPEを追っかけていた人も、ちょうどこの辺りから熱心に追いかけるのが億劫になってきた時期かもしれません。


ただこのブロックはサウンドこそ簡素気味でもBPMがかなり速いアレンジも多く、勢いそのままに激ノリ出来る曲が意外と多かったりもします。

Whole Lotta Love
Let's Go CrazyMama Do The HumpHappeningKryptoniteNeutron DanceDance Apocalyptic等、BPMの速さとサウンド面での纏まり具合とか高次元で成立した、SPEEDシリーズで言うとこの「ラスト付近」映えするアレンジが目白押しです。



他にもChildrenBlister In The SunHere's to Never Growing Up等も中々のSAIFAM節が垣間見える納得のアレンジですし、このブロック辺りは個々人の好みでいくらでも評価がひっくり返る曲も少なくないはずです。



☆曲ではBruno MarsのRunaway BabyとPSYのGangnam Styleの2曲が、元の高速化していない時点でも既に高品質なダンスアレンジで楽しめます。どちらもBPM160あるのでそのままでも十分速いですが、それぞれBPM170以上にすると、よりSPEEDシリーズらしさ溢れる曲に変身します。


SPE 250までリストアップしたので、今回はここまでに。次回はSPE:251から400まで一気にご紹介いたします。正直SPEEDシリーズ収録分のSPE:123以降は、SPE曲を全部リストアップしたいというただの自己満足の領域に全身突っ込んでる感じですが、SPEが好きな方は懲りずに付き合っていただければ幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?