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人生の醍醐味は不幸が教えてくれる:シンガポール編

人に話すと ”ウソでしょ” と言われる不幸ネタの宝庫のような人生、ラッキー1:5アンラッキー くらいの割合でいつも何かが起こる。何かが起こるたびに、面の皮は厚さを増し、自分の内側から『だからどーしたっ!』て聞こえるようになったから、不幸ネタのスパルタ力高い 笑

7年前シンガポールのイミグレでバスに置いて行かれ、マレーシアでバイク強盗に合い、帰国のためのパスポート発券にすったもんだした。
でも、バスに置いて行かれても心優しいシンガポールの方々のおかげで無事に旅行は続けられて、一文無しで帰国用パスポート発行って状況でも心優しい友人たちに助けられて何とかなった。
海外でパスポート発券って事態そうそうあるものじゃ無いから(無いに越したことない)、この経験、誰かの役に立つかも知れん。なのでシンガポール旅行からマレーシアでのバイク強盗の顛末、帰国までの激動の2週間の記録として残しておく。

今回は、シンガポールのイミグレでバスに置いて行かれた話

 あるマレーシアでの仕事終了後、自分の英語力への絶望感から帰国せずそのままKLの語学学校に通っていた私は、ラマダン後のレバラン(断食明け休暇)にシンガポールに一人旅した。
目的は日系企業の東南アジアへの店舗事業進出支援をしている私にとって、東南アジアで最も日本食が成熟しているシンガポールの状況を確認すること、そして世界の富裕層が集まる国のリサーチを行うことの2つだった。20年振りのシンガポール旅である。
*アジアの括りだと、日本食が成熟しているのはシンガポールと香港。

移動は陸路での国境超え体験をしたくてバス移動をチョイス、1800円!
道中、途中SAで休憩したら前の座席に座ってたおじさんが戻って来ない。運転手さんは人数を数えながらおじさんの席を確認、首を捻りながらも荷物が無いことを確認すると、そのまま出発。
え~っ、探さないの?置いて行くの??前のおじさん小さなカバン位しか持ってなかったから、下車じゃなく、トイレが長引いてるかもよ、、、いいの置いて行って。。。
心の声は運転手さんに届かず、バスはそのまま走り続けイミグレに到着。

まずマレーシア側イミグレ通過、ちょっとバスで移動してシンガボール側イミグレ。
ここの入国イミグレがめちゃくちゃ混んでた。私のラインはインド系の方々の団体旅行らしく大量の荷物を持った方々が、並びながらスーツケース開けて洋服を出したり、仕舞ったりと天真爛漫なライン。。
で、恐ろしくラインの進みが遅い。。30分経ってもまだ前に数10人居ていつ順番が回ってくるか心配だった、ここで頭をよぎるSAで置いて行かれたおじさん、、、。でも他のラインに並びなおすよりもこのままが早いかも、とにかく順番を待つ私。運転手さん置いて行かないで!!心の中で叫んだ。

1時間後、やっと順番が来てイミグレ通過後に駐車場に行ったら、置いてきぼり喰らってた。。涙  これも引き寄せ??
何とかしなきゃ、、とにかくシンガポールに辿り着かなきゃ。
ちっちゃな管理室が有ったのでオフィサーに、クアラルンプールから来たんだけど、バスに置いて行かれたの、路線バスかタクシーある?と聞いてみたら、オフィサーは路線バスもタクシーも無いから、同じバス会社に事情を話して乗せてって貰え、という。
同じ会社のバスが数台並んでいたので、チケットを見せてイミグレ混んでて遅くなったら置いて行かれたの、シンガポールまで連れて行って!!とお願いした。結構、必死な感じだったと思う。
きっと私のような奴いるんだろうな、運転手さん笑いながらあっちのバスが早く出るから乗せて貰ったら良いよ、って教えてくれた。で、教えられたバスの運転手のお兄さんに事情を説明すると『僕の膝の上なら空いているよ~』っていう、この時の私にはジョークで返す英語力も心のゆとりも無く、膝でも何でもいいから乗せてくれ!と返すと2階席を案内された、膝の上って2階席なんかいっ!
ふうっ、やっとシンガポールのバスセンターに到着。

ここまでで到着予定時間から2時間遅れの16時、、お腹空いた。朝、8時KL出発から飲まず食わず、シンガポールドルに両替すべく両替所に行くと全て閉まっていた。なぜ??シンガポールもレバラン休暇??
両替しないとご飯どころかホテルにも辿り着けない。
バスセンターの職員らしき人に両替所の場所を聞くと、あっちの方向ならあるかも、と言われ、言われるまま歩いたけど全ての両替所が閉まっている。

やや絶望的な気持ちでそのまま歩いていると、綺麗なホテルが在ったので恐々入りレセプションにいた女性に聞いてみた。
宿泊客じゃないけど、両替所が全部閉まっていて困っているの、10ドルで良いから両替して貰えませんか?と。
女性は、申し訳なさそうな感じで、両替は宿泊客限定だから出来ないけどこの先にショッピングセンターがあるから、そこなら両替できるかも、と教えてくれた。でも、maybe, maybe,と連発されたので私の心は不安でいっぱい、、とにかく教えられたショッピングセンターに向かった。

妙に静かなショッピングセンターに着いて扉を開けると、ガランとしたホールの受付に警備員さんがひとり座っていた。お店は2Fの方で話声が聞こえるものの殆どお休みみたい。
警備員のおじさんに両替えしたいんだけど、お店はありますか?と尋ねるとホリディで全部休みだと、いう。ここで諦める訳には行かないので、どこに行ったら両替できますか?と再度尋ねると、チャイナタウンなら出来ると思うよ、とおじさん。
クアラルンプールから来たんだけど、両替所が全部休みでチャイナタウンに行くお金が無いの、と私。
。。沈黙の後、ナントおじさんはお財布からお金を出して私にくれたのだ。 前の道を左に行って曲がるとチャイナタウン行のバスがあるよ、と。
え~っ、ありがとうおじさん、ホントにありがとう!神降臨!!!

おじさんに貰ったお金をマレーシアリンギットに換算し、上乗せした金額をお礼におじさんに渡して、お礼を行った後バス停に向かった私は道に迷った。。
私は大型のSCの中で迷子になるくらいの絶望的な方向音痴なのだ、、。

すでに時間は17時を過ぎて、小雨が降ってくるなか困った私は、通りすがりのお兄さんにチャイナタウン行のバス停の場所を尋ねた。メトロの駅の方が近いよ、といわれ、教えられた方向に向かって歩いた、心折れかける。。
すると、お兄さんがメトロの駅まで送るよ、と小雨に濡れながら追いかけてきたのだ。ありがとうお兄さん!!あなたは天使だ、、、しかし私ってそんなに不安そうだったのかしら。
話しながら駅に向かうと、お兄さんは前年、鹿児島大学に留学していたらしい、私が隣の宮崎で生まれた、と話すと留学中に行けなくて残念だったと笑う好青年。私があと20歳若かったら恋が芽生えるシチュエーションじゃないか、残念だ。笑

お兄さんに駅まで送ってもらい、無事にチャイナタウンに到着。ホリデーで他の両替所が休みのせいか、やたら高いレートだったけど無事に両替できた。もう19時近い、ご飯食べないともう動けない。Beer is calling me!!
チャイナタウンのストリートは両側に飲食店が並んでいる、夕飯時のせいかどこもかなり混みあっていて、一番早く入れそうなオープンスタイルのお店に入った。1日頑張った自分にまず Beeeeer!!餃子と焼きそばを食べた!美味しかった!!
驚いたのは会計、なんと4000円だった。ホリデイレートのせい?、シンガポールの物価のせい? びっくりだけど無傷でここまで辿り着いたから、良しとしよう。

オーチャード近くのホテルを予約していたので、今日は早く寝るぞ、と心に決めてホテルに到着。直前に思い立ってシンガポール行きを決めたので、ホステルくらいしか空きが無く、オーチャードは安全で便利そうだし、ホステルでもドミトリーと個室があって値段は4倍したけど個室を予約していた。
チェックイン後、鍵を貰って部屋に入るとエキゾチックな顔立ちの女性が2段ベッドの上で本を読んでいた。
???
ドバイからきてバックパックでアジアを旅行中だそうだ。そっか、それは楽しそう、、でも私、個室を予約したんだけど??
レセプションに確認するとこのホテルに個室は無いから予約サイトに確認しろ、という。まあ確かに予約サイトで決済したし。
とは言え、今更他のホテルという選択肢は無いので、ドバイ女性と少し話をしてその日は早々に寝た。
➡結果、予約サイト側の間違いで個室は無く、後日差額が返金された。

そんなこんなで20年ぶりのシンガポール旅は始まり、セントーサ島の開発ぶりに驚きつつ、開発前ののどかなセントーサ島で食べたフィッシュカレーが今まで食べたカレーで一番美味しかった、と思いだしながら、カジノに入る誘惑を払い除けたぞ。以前、ラスベガスで大負けしてから自分をカジノ出禁にしてる、誘惑に勝った私エライ!
屋台飯が大好物なので朝・夜はホーカーをいくつか回って食べて飲んで楽しんで、お昼はSC周りをして日本レストランの充実ぶりにビックリしながら、日本よりの大分高い日本食を食べて、無事にシンガポール旅をお腹と記憶に詰め込んで帰途についた。

助けてくれた警備員のおじさんと駅まで送ってくれたお兄さんにはスペシャル感謝しか無く、2人のお陰で楽しくシンガポールを満喫できた。
7年後の今、このnoteを書きながら手を合わせています、感謝💛。
帰りのバスでは置き去りにされることも無く、無事にクアラルンプールに戻りました、まさか戻った翌日にバイク強盗に合うとも知らずに。

教訓①:レバランにシンガポール旅行するなら事前に両替して行け!
教訓②:シンガポール入国は飛行機がおススメ!




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