まずは用語集を作れ!

たとえばプロジェクトのメンバが複数の言語を話すとき,たとえば多言語のアプリケーションを開発するとき,たとえば顧客と開発側で使う用語が違いすぎてお互いに全く通じないとき,こういうときは用語集を作成するとスムーズにことが運びます。

利点は大きくふたつ。

まず用語集を作る段階でお互いの不明点がわかってきます。「あっ相手は(自分は)ここが分かってないんだ」って感じ。もうひとつは用語集そのものが仕様書として使えるので,メンバの引き継ぎや,保守の時などに重宝します。更にオープンソース・プロジェクトの場合,これがあると新参者の敷居がグッと下がります。

これを思いついたのは W-CDMA 関連のプロジェクトに(ちょこっとだけ)参加してた時です。もう 3GPP の仕様書はフランス人が書いたヘッタクソな英語でワケワカメだし(しかも当時は月単位で仕様が変わってた),インド人の喋る英語はヒンズー語にしか聞こえないし,話の通じる日本人は春スキーで脚折って2週間も休みやがるし,私も英語不得手なのでコミュニケーション取りづらいし,って感じで大変でした。そこで「じゃあみんなで言葉を合わせればいいぢゃん」ってことでプロジェクトの仕様書の各章ごとに必ず用語集を付けることにしたのですよ。だいたい通信関係の仕様書ってたいてい簡単な用語集がついていて,それを真似ればいいだけだったので簡単でした。

別のプロジェクトでは Redmine でプロジェクト管理をしていたのですが, Wiki で用語集を作ってました。これは結構使えると思います。

実は BOINC Manager の翻訳作業の時も用語集を作ったのですが,私の本業が忙しくなってあまり関われなくなってしまい,そのまま放置しています。すみません m(_ _)m (ちなみに今は他の方が精力的に作業をされているはずです。マジすんません)

たしか PGP/GnuPG にも日本語翻訳用の用語集ページがどこかにあったはずなのですが,何処にいったんだろう。どなたか見つけたら教えて下さい。