大人と子供

私は「大人」とは社会における役割を指すものだと思ってる。人はいつか「大人」という役割と責任を背負う。でも10代だからといって子供とは限らないし30代でも子供みたいな人はいる。

(日本社会では34歳が子供の上限らしい。何故かというと,34歳までにお金を稼いで社会保険料を払えるようにならないと年金がもらえないから。もっとも,ちゃんと払ったところで私たち以下の世代が歳をとって年金がもらえるようになるとは限らないけど。いわゆる「ニート」の定義も「34歳以下」と年齢制限があるそうだw もちろん本家英国の NEET(Not in Education, Employment or Training)にはそんなおかしな定義はない。厚労省(だっけ?)が勝手に言ってるだけ)

だから「大人とはなにか」とか「子供とはなにか」という問いのたてかたは意味が無い,もしくは答えがない。形式的な階層社会が融けだした近代以降では「役割」こそがヒトの存在に意味を与える。でも「役割」に依存し続ければ機能不全に陥ってしまう。それが現代。

「大人とはなにか」「子供とはなにか」という問いは近代の残滓でしかなく,今はもう意味を失っている。でもそれを認めてしまうと,近代社会を前提に構築されているあらゆるルールが無効化してしまうんだよね。だからみんな必死に「近代の夢」にしがみつく。子供は「子供」であることを強制され,大人は必死に「大人」たろうとあがき続ける。辞めちまえばスッキリするのにね。