カーテン・オブ・ユース・バイ・ニンジャズハンド(ニンジャスレイヤーTRPG用シナリオ)

【カーテン・オブ・ユース・バイ・ニンジャズハンド】ver.0.9.2

あらすじ
緊急事態発生!ウメノキ・ハイスクールが無軌道ヤンクの集団によって占拠されてしまった!
暗黒非合法女子高生オイランサービスを営むウメノキ校長はソウカイヤと実際ネンゴロの関係にあり、
ソウカイヤに対し救援を要求!
IRC緊急通信を受けた君たちはウメノキ校長の救出のため、ウメノキ・ハイスクールへの潜入を行うこととなった。
ニンジャと無軌道ヤンク集団――火を見るより明らかな戦力差であろう。
しかし――君たちを待ち受けているものは無軌道ヤンク集団だけではない。
決して油断してはいけない、学校を占拠するはニンジャの…………テロリスト!

ダンゴウ・パート

地の文
重金属酸性雨が降りしきるネオサイタマ。
私立ウメノキ・ハイスクールに隣接するユメミル・ホテルの真実は暗黒非合法女子高生オイランサービス提供店である。
だが、この一室に集まったのは女子高生でも無ければ、サービスを利用する裏カネモチでもない。
ウメノキ校長救出指令を受けた君たちソウカイニンジャだ。
初対面であろうか、あるいは何度かビズを共に行った仲であろうか。
いずれにせよ、アイサツを行うべきだろう。

(アイサツRPを行ってもらい、様子を見て次へ)

その時、君たちに一斉に――IRC通信が入った。

#DANGOU :BANDIT ドーモ、バンディットです。///
#DANGOU :BANDIT 今回の任務はそう難しくはないだ、緊急性はあるがお前たちサンシタでも十分にこなせるだろう///
#DANGOU :BANDIT まず最優先目標はウメノキ校長の救出だ///
#DANGOU :BANDIT ウメノキ校長は現在、耐核校長室シェルターにて救援を待っている///
#DANGOU :BANDIT 簡単に死ぬことはないだろうが、所詮はモータル……緊張状況で発狂する可能性は十分にある///
#DANGOU :BANDIT 何にせよ、今後もソウカイヤの資金源となる暗黒非合法女子高生オイランサービスの利権を守ること///
#DANGOU :BANDIT わかったな///
#DANGOU :BANDIT 第二にこの事件の首謀者である犯人の処刑だ///
#DANGOU :BANDIT 如何なる発狂イディオットかは知らないが、ソウカイヤの恐ろしさをその身に刻み込んでやれ///
#DANGOU :BANDIT とにかく最優先目標は今後も暗黒非合法女子高生オイランサービスの利権が維持されること///
#DANGOU :BANDIT それが成されればウメノキ・ハイスクールで行われる全ての行為は不幸な事故として処理される///
#DANGOU :BANDIT 何か質問はあるか?///

NM判断で適宜質問に答えて上げてください

#DANGOU :BANDIT では、3階教室の窓から侵入しろ、校長室はその階層にある///
#DANGOU :BANDIT 校長室前に到着したら、一度校長にIRC通信を入れるがいいだろう///
#DANGOU :BANDIT ノロマにもテレビクルーに見つかるような真似はするなよ///
#DANGOU :BANDIT では急げ!タイム・イズ・マネー!!///
地の文
君たちに与えられた任務は、
1.ウメノキ校長の救出
2.事件の首謀者である犯人の処刑 である。
判断に迷うことがあれば、各人が持っているIRC端末でソウカイ・ネットにアクセスすれば、
バンディットの指示を仰げるかもしれない(ロールプレイで処理しても構わないし、ヘルプなしで進めても構わない)

左手側、青色に塗られた場所が初期配置マスです。
PCのコマを好きな初期配置マスに配置させてください。青色のマスは窓(脱出口)としても扱います
脱出の際は、青、もしくは黄色のマスに移動して脱出を宣言してください。
また、最初に侵入出来る教室は二種類ありますが、必ずしも全てのニンジャが同じ教室からスタートする必要はありません。
適宜、自分の能力やRPと相談して団子になったり二手に分かれたりしましょう。
(ただし、任務途中で逃げ出すことは余程の事態が無い限りはニンジャとしてのプライドが許さないでしょう)

肌色:出入り口
水色:室内マップ
赤色:下り階段(今回は基本的に使用しません)

◆マップ1:第1教室

地の文
ウメノキ・ハイスクール三階教室――普段ならば、授業が行われているであろうこの時間帯だが……ブッダ!
なんたるマッポーの一側面か!教室中の机や椅子は乱雑に散らばり――そして、
生徒や教師の死体が無造作に転がされている。
「アイエエエ……」「ナンデ……?」「……テストに出ないよぉ」
生き残った人間は三人の男子学生のみ!
彼らは何時でもヤンクが殺せるように壁際に集められているのだ。
「アァ……?誰だお前?」「いいとこで入ってきやがって!ザッケンナ!」
「今はクリスマスじゃねぇぞ!?アァ!?」
そして――この教室の支配者たるヤンクが君たちの姿に気づく、
さあ、教える時が来たのだ。真の支配者たる存在は誰であるのかを。
◆スタート地点の敵
 Y1:武装ヤンク
 SY1:ショットガン武装ヤンク
 MM1:男子高校生
     助けられた場合はお礼を言う。
     殺害、恐喝すれば【万札:1】を得ることが出来る。
◆武装ヤンク (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:2   脚力:1
ジツ:-      万札1
◇装備や特記事項
鎌バット:近接武器、ダメージ1

◆ショットガン武装ヤンク (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:3   脚力:2
ジツ:-      万札:2
◇装備や特記事項

スダチカワフ・ショットガン:遠隔武器、ダメージ2

◆男子高校生 (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:2  精神力:1
ワザマエ:1   脚力:1
ジツ:-      万札1
◇装備や特記事項
カルマ:善
◆マップ2:第2教室
◆地の文
ウメノキ・ハイスクール三階教室――普段ならば、授業が行われているであろうこの時間帯だが……ブッダ!
なんたるマッポーの一側面か!教室中の机や椅子は無造作に組み立てられショットガン装備ヤンクの即席の玉座と化している。
生徒や教師の死体は王である彼に縋りつかせるように配置されている。
「ギャハハハ!ワッショイ!」「ワッショイ!」
そして見よ!彼らの恐るべき拷問を!
生き残った唯一の生徒である女子高生に対し彼らはドウアゲ・アクションを行っている。
皆様も慶び事の際に行われるドウアゲ・アクションを一度はご覧になったことがあるだろう。
ドウアゲ・アクションは人間の喜の感情を想起する本能的行動である。
しかし――この退廃的破滅状況でドウアゲ・アクションを行うことで――
「タノシー!タノシー!アイエエエ……タノシー!タノシー!アイエエエ……」
絶望と喜びで女子高生の感情は破壊寸前!これが現代で禁じられた恐るべき拷問であることは言うまでもない!
「……ん?誰だお前?」「ハイ!ドウアゲ中止!」
「俺らの女子高生破壊活動邪魔するわけ?」
今、この教室の支配者たるヤンクが君たちの姿に気づいた、
教える時は今である。真の支配者たる存在は誰であるのかを。
Y2:武装ヤンク
SY2:ショットガン武装ヤンク
MF1:女子高校生
    助けられた場合はお礼を言う。
    恐喝、殺害することで万札を1入手する。
    シナリオ終了後、売却【万札:1d6】 DKK+1することも可能。
◆武装ヤンク (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:2   脚力:1
ジツ:-      万札1
◇装備や特記事項
鎌バット:近接武器、ダメージ1
◆ショットガン武装ヤンク (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:3   脚力:2
ジツ:-      万札:2
◇装備や特記事項
スダチカワフ・ショットガン:遠隔武器、ダメージ2
◆女子高校生 (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:2  精神力:1
ワザマエ:1   脚力:1
ジツ:-      万札:1
◇装備や特記事項
カルマ:善

◆マップ3:廊下

地の文
君たちは廊下に出た、①、②には同規模の教室が。
そして右奥にはトイレがある、④が男性用、⑤が女性用の様子である。
そして――君たちはどこかからなにかの視線を感じた。

(PLが望んだ場合、難易度:HARDでニューロンもしくはワザマエ判定を行っても良い。
成功した場合は天井に張り付いた2匹のバイオパンダを発見し、
廊下2に到着するまではどの位置からでも発見したバイオパンダに対してアンブッシュスリケン投擲を行うことが出来る
遠隔攻撃判定が成功した場合、バイオパンダは一撃で死亡し成功者はバイオパンダの毛皮 売却時【万札:2】を入手する)

◆マップ4:男性用トイレ

地の文
何の変哲もないトイレである――小便器に死体の顔が突っ込まれていることを除けば。
「……ハァ、ハァ」
そして、君たちのニンジャ聴覚は奥の個室にいる生存者の声を聞き逃さなかった。
奥にいるものは敵か、味方か。
MM4:ハナフダ
    隣接した場合は以下の地の文に移行する
◆ハナフダ(種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:2  精神力:2
ワザマエ:1   脚力:1
ジツ:-      万札0
◇装備や特記事項
カルマ:善
◆地の文

「……またかよ」
君たちが見たものは息も絶え絶えの死にかけのモータルだ、男子高校生らしい。

「……お前らはクソッタレのアイツの部下か?俺のことはほっとけって言われてんだろ?
勝手に死なせてくれ、あの野郎を呪い殺してやるんだ」
どうやら何かを知っているらしい、君たちは彼に質問を行っても良いし、インタビューを敢行しても良い。
ただし、もしもインタビューを行うのであれば彼が死にかけのモータルであることは留意するべきだろう。

殺害、インタビューでDKK+2

彼から得られる情報

・テロリストのリーダーがニンジャでヨドムラという名前であること
・NPCの元友人であったこと
・NPCに重傷を負わせたこと
・ヨドムラに対して殺意があること(インタビューを行われた場合も殺害を依頼する)

インタビューを行わない場合

地の文

「あ……?アイツの仲間じゃねぇのか?マッポ……じゃないよな。
……まぁ、良いや。こんなところに来るんだ。ろくなやつじゃねぇだろ?俺の頼みを聞いてくれ。
俺のダチがニンジャになっちまった……イディオットじゃねぇよ、マジだよ。
一年前まではヨドムラって俺のダチだった、今はもうそうじゃねぇ。
この学校を占拠してるイカれたテロリストのリーダーだ、大出世だろ?アイツ殺してくれ、頼む」
そう言って、彼は懐からフロッピーと一枚の写真を取り出して何かを託すように(PC名)に託した。
(PC名は)暗黒非合法女子高生オイラン名簿:売却時に【万札:1+1d6】を得る。
写真には、彼と陰気そうな男子高校生と陽気な女子高生の三人が写っていた。

ハナフダをインタビュー、もしくは殺害した場合
彼の死体から

・暗黒非合法女子高生オイラン名簿:売却時【万札:1+1d6】
・彼と陰気そうな男子高校生と陽気な女子高生の三人が写った写真

を発見する。


◆マップ5:女性用トイレ


地の文
何の変哲もないトイレである――壁に血で落書きが施されていることを除けば。
奥の個室にはヤンクが無造作に放り込んだのであろう女子高生の財布がある。
TB1:1d3で万札を入手する。

マップ6とマップ7は色の違うマスを踏んだ時点で地の文を表示する。

◆マップ6:廊下2

地の文
ニンジャ嗅覚が無くても――君たちは、このおぞましい死臭に気づくだろう。
無造作に散らばった死体――そして、それらには食われたような痕がある!
どこに潜む、何が潜む、君たちが感じるのは恐怖か――あるいは狩る側としての喜びか。

*マップ3でバイオパンダを全て撃破していない場合

地の文
その時――天井からバイオパンダが降り注いできた!

メッセージの後に1~2匹のバイオパンダを6と7の間の好きなマスに設置する。

◆バイオパンダ (種別:アニマル/バイオ生物/パンダ)
カラテ:2    体力:2
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:3   脚力:2
ジツ:-      万札:0
◇装備や特記事項
装備なし、スキル:『突撃』
『突撃』を行うと脚力の2倍までの距離を移動できる。
ただし曲がることも後戻りもできず、一直線の移動しかできない。
この移動時は一直線でさえあればナナメ方向への移動も可能である。
『突撃』の使用直後に近接攻撃を行う場合、そのダメージは+1となる。
ドロップ:バイオパンダの毛皮(売却時に【万札:2】)

*マップ3でバイオパンダを全て撃破した場合

地の文
その時――特に何も起こらなかった。

(もしも何も無くてPLがガッカリしているようならバイオパンダを追加しても良い)

◆マップ7:廊下3

地の文
最早、このマッポーフィールドと化したウメノキ・ハイスクールにも君たちは慣れてきたことだろう。
周囲を見回して真っ先に目に入るのは⑬の屋上への階段である。
微弱ではあるがカラテ……そしてニンジャの気配を感じる。
もしも屋上へ向かったのならば――探索の余裕も無くなるほどに疲弊するだろう、そのような予感がする。

別の部屋を見回すと⑧は校長室、⑨は電算室、⑩は職員用の休憩室、⑫は職員室であることを察する。
⑪の部屋の正体は何なのだろうか……今はわからない。
校長室と⑪の部屋は施錠されている様子だ。

◆マップ8:耐核校長室シェルター(扉前)

地の文
金庫染みて頑強な扉が聳え立っており、その横にはパスワード入力画面がある。
入念に施錠された扉をカラテで破壊しようとするのならば、難易度はサツバツだが失敗してもデメリットはないだろう。
ワザマエかハッキングで開くべきであろうか。
その場合は難易度はULTRA HARDだが――罠の可能性がある。
ワザマエならば体力を1減らす毒矢、ハッキングならば精神力を1減らすサイバーアタックだろう。

*校長とIRC通信を行う場合。

地の文
#DANGOU :UMENOKI 救援ですか!アリガタイです!
#DANGOU :UMENOKI しかし未だテロリストに占拠されて実際危険な様子ですね……
#DANGOU :UMENOKI 職員室の敵を一掃して下さい!
#DANGOU :UMENOKI そうすれば私は実際安心できます!
#DANGOU :UMENOKI あと電算室には入らないでくださいね!あそこには私の部屋を開くパスワードなどはありませんからね!

*職員室の敵を一掃している場合

地の文

#DANGOU :UMENOKI 安全が確保されたのですね!
#DANGOU :UMENOKI 今開きます!

校長室の扉が解錠された。

*職員室の敵を一掃するよりも先に校長室の解錠に成功した場合はTB2を無条件で獲得可能にし、中身に違法薬物シンピテキ:売却時【万札1d3】を追加する。

◆マップ8:耐核校長室シェルター

地の文

校長室の真実が耐核校長室シェルターであることを知る者は最早、ウメノキ校長と君たち以外にはいないだろう。
壁には歴代校長の写真が額入りで飾られ、奥ゆかしいトロフィーやショドーの数々も収められている。
部屋の隅には金剛防壁タンスがある、ウメノキ校長が築いた財産が収められているのだろう。
ウメノキ校長は揉み手を行いながら、君たちに微笑みかけた。

「エヘヘーッ!いや実際アリガタイです」
「それじゃあ私を運んでくれますね……いやいやすいませんすいません」

――その時である。
「WASSHOI!!」
君たちは校長室の外から、破滅的エントリーの叫び声を聞いた。

バイオパンダ2匹を⑦廊下の赤階段の位置に
⑦マスのいずれかにヨドムラを設置する。
バイオパンダ、ヨドムラと共に校長を優先して攻撃しようとする。

TB2
カラテ、ワザマエ、ハッキング、全ての判定はHARD
失敗した場合は毒矢によるダメージ+1
【万札:5】、ウメノキ校長の印鑑を入手可能。

ウメノキ校長は制止しようとしますが、モータルであるため徹底的な妨害は出来ないでしょう。
またウメノキ校長を脅すことで、鍵を開けさせることが出来ます。
ニンジャテロリスト『ヨドムラ』 (種別:???/重サイバネ)
カラテ:4(+1)    体力:4
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:4   脚力:3(+1)
ジツ:1      万札:0
◇装備や特記事項
生体LAN端子
テッコ:近接攻撃ダイス+1個、回避ダイス+1個
ヒキャク:脚力+1、回避ダイス+1個
チャカ・ガン:遠隔武器、ダメージ1
ヨロシ・デコンタミネイター型火炎放射器:遠隔武器。ルールはカトン・ジツと同等。
ドロップ:中心端末セキュリティフロッピー
◆バイオパンダ (種別:アニマル/バイオ生物/パンダ)
カラテ:2    体力:2
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:3   脚力:2
ジツ:-      万札:0
◇装備や特記事項
装備なし、スキル:『突撃』
『突撃』を行うと脚力の2倍までの距離を移動できる。
ただし曲がることも後戻りもできず、一直線の移動しかできない。
この移動時は一直線でさえあればナナメ方向への移動も可能である。
『突撃』の使用直後に近接攻撃を行う場合、そのダメージは+1となる。
ドロップ:バイオパンダの毛皮(売却時に【万札:2】を得る)
◆ウメノキ校長 (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:3  精神力:1
ワザマエ:1   脚力:1
ジツ:-      万札4
◇装備や特記事項
カルマ:善では無い

ヨドムラとの交戦時メッセージ

地の文
「アェイヤァァァァァァァァァァッ!!!!」
「俺はヨドムラだ!恐ろしいニンジャですが何か質問はありませんか?ドーモ!ドーモ!ドーモォ!」
「俺はニンジャだ!ニンポ使うぞ!ニンポで燃やすぞ!!」
「うおおおおお!!!ニンジャをKILLでGOZARU!」
どう見ても発狂マニアックとしか思えないが、微弱ながらニンジャソウルの痕跡を感じる。
いずれにせよ、ウメノキ校長を守るために戦闘は不可避だろう。

ヨドムラ撃破時メッセージ

「……あれ、ナンデ?」
ヨドムラは朽ちゆく己の肉体を見る、その目はメンポ越しにも分かる程に何の感情も映していなかった。
狂気は全て消え、ただ一言呟く。
「……俺じゃない」
そして人間を跡形も無く消し飛ばす火薬と共に爆発四散した。

校長が生存している場合
「いや、流石!お強いです!」などとPCを褒めやかした後、
アイテムとしてパーティーに加わる。

ヨドムラを撃破した時点で
バンディットからの評価タイムに移行することが出来ます。

◆マップ9:電算室

理由はわからないが電算室は恐るべき静寂に包まれていた。
何故だろうか、どうやらヤンクは立ち入らなかった様子である。
起動しているコンピュータは三台……中心部のコンピュータはメインサーバーと直結している様子だ。
中心部のコンピュータ以外はどうやらセキュリティは掛かっていないらしい。
TB3:ウメノキハイスクールの予算情報が入った端末だ。
   自分の口座に入れておこう――【万札:3TB4:ウメノキハイスクールの秘密情報が入った端末だ。
   ハッキング判定NORMALで――隠し予算【万札:5】と校長室のパスワードを入手する。
   失敗した場合は腹いせで端末本体を持ち去ることが出来る(売却時に【万札:2】)
PC:ウメノキハイスクールの中心端末である。
   触ろうとすると、マイコ電子音声が君たちに「アクセスニハ中心端末セキュリティフロッピーガ必要ドスエ」と告げる。
   ハッキングを行うべきか、中心端末セキュリティフロッピーとやらを探すべきか。
ハッキングを行う場合、難易度はHARD。失敗時に毒矢トラップによるダメージ-2を受ける(回避判定は可能)
ハッキングもしくは中心端末セキュリティフロッピーによりアクセス成功した場合は以下の地の文に移行。
地の文

端末にはアクセス項目が3つ表示されている。

・暗黒非合法女子高生オイランサービス管理者権限
・シンピテキ・バイニン・ネットワーク
・監視カメラ


(これらを1ターンに3つ処理するか1ターンにPCが1つ処理するかは流れ次第で)


・暗黒非合法女子高生オイランサービス管理者権限
君たちは流れる情報の奔流をニンジャ把握力で泳ぎ切る。
成程――ウメノキ校長の印鑑があれば、暗黒非合法女子高生オイランサービスの管理者を変更できるらしい。

印鑑を使用した場合
暗黒非合法女子高生オイランサービスの管理者を任意のPCに変更、もしくはソウカイヤに献上することが出来る。
管理者になったPCは【万札:5】を得る。
ソウカイヤに献上した場合はPC一人の【名声:ソウカイヤ】+1
どちらの場合でも校長の死亡で評価が低下しない。

・シンピテキ・バイニン・ネットワーク
違法薬物シンピテキの売人リスト、活動エリアが表示されている。
どうやらソウカイヤのネットワークの範囲内ではない売人もいるようだ。
これらの情報をソウカイヤに献上すれば、君たちはソウカイヤでの名声を得るだろう。
(シナリオ終了時にPC一人の【名声:ソウカイヤ】+1)




・監視カメラ

◆録画映像な

電算室にて眼鏡の少年と学生服の少年が対峙している。
監視カメラの荒い画質でも君たちのニンジャ知覚能力はそれを逃さない――学生服の少年はメンポを付けている。
「……なんだそりゃ」
「ニンジャだよ、俺はニンジャになった」
「なんだそりゃ……それがお前のやりたかったことなのか?マッポに任せばいいんだよ!そういうのは!
ギークが無理すんなよ!俺らは……終わってんだよ……お前まで遠くに行くなよ」
「……違う!始まったんだ!俺の人生はようやく!
今までの俺は支配されるだけのジョルリだった!これからは俺がジョルリを操る側になる……俺のクグツ・ジツで!」
「そのクグツ・ジツで、俺やヒナワ=サンでジョルリ・アソビをするのか!?カネモチがヒナワ=サンにやったみたいによォ!」
「黙れ!」
学生服の少年のチョップが眼鏡の少年の腹部を貫き、学生服の少年は消えていた。
ニンジャの動きをカメラには捉えることが出来なかったらしい。

「……お前がニンジャになって、なんか変わるのかよ……誰が喜ぶんだよ……」
しばらく時間が経過し、眼鏡の少年は這いずって電算室から出て行った場面で録画映像は消えた。

◆マップ10:職員用休憩室

本来ならば職員がチャを飲んだりスシを食べたりしているであろうチャブ台は破壊され尽くしていた。
しかし部屋隅にある冷蔵庫は一切手を付けられていない――成程、君たちは気づく。
どうやらヤンクは、冷蔵庫の解錠を行えなかったらしい。
TB5:
冷蔵庫をカラテで破壊するならば難易度HARD
ワザマエで解錠するならば難易度はNORMAL
解錠に成功した際は、オーガニックスシ:【体力】を3回復(使い捨て)を入手する。

◆マップ11:喫◆室

扉前

――校長室程ではないが厳重な施錠が行われている様子だ。
扉の横にはカードキーを差し込むハイテック鍵穴が設置されている。
鍵を持たずに扉を開くならば、カラテ、ワザマエ、ハッキングで判定を行う。
全て難易度はHARDだ。

内部

――部屋の中は違法薬物シンピテキで満たされていた。
成程、君たちは気づく。
この部屋は喫煙室ならぬ――喫薬室だ。
中では女子高生がマグロの目になって、ぼんやりと座っている。
この状況にも一切動じていない様子だ。
どうやら暗黒非合法女子高生オイランはこの部屋で作られるらしい。
女子高生は完全に自由意志を失っている様子で、その姿はジョルリめいている。
また、奥のトレジャータンス内には在庫シンピテキが入っている様子である。
そして、君たちはこの部屋でザゼン・トレーニングを行い、ダイスを一回振って精神力を1回復することが出来る。
ただし、3以下の目が出た場合は、
カラテ、ワザマエ、ニューロンの内、最も高い数値がシンピテキの影響によりこのシナリオの間1下がるだろう。
ザゼン・トレーニングは各PLにつき、一度行うことが出来る。
MF2:万札は所持していない。売却時は【万札:2+1d6】、DKK+2。
   カナシバリ・ジツ、トロ粉末、ZBRアドレナリン注射器を使用することで女子高生は意識を取り戻す。
   その場合、DKKを2減少し、暗黒非合法女子高生オイラン利用者情報:売却時に【万札:2d6】を得る

シンピテキ:売却時に【万札1d3】

◆マップ12:職員室

いい加減に君たちも見慣れてきたかもしれないが、やはり職員室もヤンク達によって占拠されている。
だが、今までのヤンク達とは違い――重武装サイバネヤンク!
センタ試験!大学生活!就職!全てを捨てることによって手に入れた力である。
もちろん君たちはニンジャだ――そんなものも簡単に蹂躙することが出来る。
Y3:武装ヤンク
SBY:重武装サイバネヤンク
MF3:女教師(売却時は1d2)
MM3:男教師
重武装サイバネヤンク (種別:モータル/重サイバネ)
カラテ:3    体力:3
ニューロン:2  精神力:2
ワザマエ:3   脚力:2
ジツ:-      万札:2
◇装備や特記事項
生体LAN端子、鎌バット
チャカ・ガン:遠隔武器、ダメージ1
テッコ:近接攻撃ダイス+1個、回避ダイス+1個
スキル:『突撃』
ドロップアイテム:11のカードキー

◆武装ヤンク (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:2   脚力:1
ジツ:-      万札1
◇装備や特記事項
鎌バット:近接武器、ダメージ1

◆女教師 (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:2  精神力:1
ワザマエ:1   脚力:1
ジツ:-      万札1
◇装備や特記事項
カルマ:善

◆男教師 (種別:モータル)
カラテ:2    体力:1
ニューロン:1  精神力:1
ワザマエ:1   脚力:1
ジツ:-      万札1
◇装備や特記事項
カルマ:善


◆マップ13:屋上への階段

地の文
濃密なニンジャアトモスフィアをこの先から感じる。
壁を一つ超えた実力者の可能性がある――屋上へ向かいますか?

校長が生存してパーティーに加わっている場合
「……アッ、アッ、アッ、アッ!」
突如として校長の身体がジョルリめいて、人体の構造を無視した動きを取り始める。
校長の手足はネコネコ・カワイイ・ジャンプめいてあらぬ方向に曲がっていき――死亡した。

倒さなくてもクリア扱いになること、
屋上からの脱出は可能であることをNMはPCに伝えてください。


青マス:初期配置
赤マス:進入禁止マス 隣接したPCは1ターン消費することで脱出を行うことが出来る。その場合、落下ダメージ2
SK:スクールキル
LG:ヒナワ
  ヒナワを人質に取ろうとした場合はDKK+5
  カナシバリ・ジツやそれに類するものでヒナワを拘束せずに人質に取ろうとした場合はヒナワはセプクする。

◆スクールキル (種別:ニンジャ)
カラテ:1    体力:10
ニューロン:12  精神力:8
ワザマエ:6   脚力:5
ジツ:5      万札:10
◇装備や特記事項
スキル:
『セルフ・クグツ・ジツ』:移動開始前に使用可能。【精神力】2消費。
セルフ・クグツ・ジツを使用したターン、遠隔攻撃は使用できない。
スクールキルはスキル『連続攻撃2』を習得し、近接攻撃をニューロン判定で行うことが出来る
カナシバリ・ジツを受けた際の精神力を-1にする。
スクールキルは特殊な状況で無い限り毎ターン『セルフ・クグツ・ジツ』を使用する。
『ジョルリ・カラテ』:セルフ・クグツ・ジツを使用したターンに使用可能。【体力】1消費。
近接攻撃で判定を行う、対象の回避ダイスを2減らし2ダメージを与える。
『サイシュウ・ジョルリ・カラテ』:
精神力が足りず『セルフ・クグツ・ジツ』を使用出来なかったターンに発動する。
『連続攻撃3』をニューロン+ワザマエの値で判定を行い、この時のサツバツ判定は6が一つでも出れば行う。
攻撃処理終了後の結果に関わらずスクールキルの体力は0になり、PC達はスクールキルに勝利する。

◆ヒナワ (種別:モータル)
カラテ:1    体力:1
ニューロン:1  精神力:0
ワザマエ:1   脚力:1
ジツ:-      万札0
◇装備や特記事項
ドス・ダガー:近接武器、ダメージ1
カルマ:善
一切の行動を行わない。
死んだ場合、スクールキルは怒りで精神力が3回復する。
カナシバリ・ジツ等、行動を制限する行動を受けた場合、2回目は判定を行わず死亡する。
地の文
「ドーモ、皆さん初めまして……スクールキルです」
(PCからのアイサツを待って次へ)

真のニンジャテロリスト――スクールキルは最初から屋上にいたのだろう、
その側にはオイランドロイドめいてどこまでも無機質的な女子高生を従えている。
しかし――いくらニンジャと言えども、スクールキルの華奢な体からはあまりにもカラテを感じなかった。

「まさか、俺以外にもニンジャがいるとは思ってなかったな。まぁ、良いけどな……全員殺してやる。
今まで俺はジョルリだったが……これからは俺がジョルリを操る側になってやる」
スクールキルが構えた。
君たちはその時――恐るべきカラテの高まりをスクールキルから感じた。

「セルフ・クグツ・ジツ!イヤーーーーーーッ!!!」

ヒナワ関係のメッセージ

ヒナワが人質に取られた場合
「やめろ!もうこれ以上ヒナワ=サンを傷つけるんじゃない!」
スクールキルは動きを止めた。

ヒナワがセプクした場合
ジョルリ人形めいて身動き一つ取らなかったヒナワは、
一瞬だけ目に光を宿し、自分のクグツ・イトを断ち切るようにセプクした。
「……殺してやる!お前は!お前だけは!」
以後、下手人を最優先ターゲットに変更する。

ヒナワが2度目のカナシバリ・ジツ類を受けた場合
ジョルリ人形めいて身動き一つ取らなかったヒナワは、
体力を使い果たしたのだろう――そのまま完全に人形じみた死体となった。
「……殺してやる!お前は!お前だけは!」
以後、下手人を最優先ターゲットに変更する。
撃破時メッセージ

「何でだよ……俺はニンジャなのに……」
「ナンデ!?ニンジャナンデェェェェェェェェェェェ!?」

スクールキルは死ぬ瞬間、スクールキルになるまでの自分を思い出していた。
ジョックに虐げられ続けたこと、スクールカーストに反抗する友人に出会えたこと、
恋人が出来たこと、恋人がジョルリめいたオイランにされてしまったこと。
ユメミル・ホテルを捜査し、暗黒非合法オイランサービスの証拠を掴んだこと。
そして――スクールキルは捜査の途中で、ヤクザに殺され――ニンジャソウルに憑依されたこと。
何もかもが手遅れだった――ニンジャとしての無限の力は、過去を掴むにはあまりにも無力だった。
それでも――それでも――
「サヨナラ!」
何かをつかもうとしたかのように、スクールキルの手は空を切り、爆発四散した。
スクールキルが爆発四散した瞬間、ヒナワの目は一瞬の理性を取り戻し――セプクした。

ニンジャになれば、他者をジョルリめいて操ることが出来るのか。
否、ニンジャとなった君をさらに大きな手がジョルリめいて操ることだろう。
しかし、それでも君たちは進み続けなければならない。
君たちはニンジャなのだから。


帰還中の君たちにIRC通信が入った。

#DANGOU :BANDIT ドーモ、バンディットです。///
#DANGOU :BANDIT 任務、ご苦労――では評価タイムと行こうか///

以下、評価点
・ニンジャテロリスト『ヨドムラ』を討伐
・校長を救出(あるいは暗黒非合法女子高生オイランサービスの管理者をPCもしくはソウカイヤに変更)
・スクールキルを討伐

A…【万札】:60を山分けし、【ソウカイヤの名声】+2。評価点を3満たす  
B…【万札】:40を山分けし、【ソウカイヤの名声】+1。評価点を2満たす
C…【万札】:20を山分けし、【ソウカイヤの名声】+0。評価点を1満たす
D…ケジメを強いられ、【ソウカイヤの名声】-1 評価点を0満たす

バンディットより評価が与えられ、余暇4を得る。

このシナリオは自由に改変を行うことが出来ます。
メンバーの雰囲気やNMの楽しさに合わせて自由にマップ、エネミー、セリフ等の改変を行って下さい。
*探偵ニンジャが警備ヤクザが彷徨く中、暗黒非合法女子高生オイランサービスの謎に迫る!
ぐらいの改変もありです。

リプレイ、動画作成、このシナリオに登場したNPCが他のシナリオに登場するのも全て問題ありません(余裕があったら連絡くれると嬉しいです、見に行きたいので)

ハウスルールとして非戦闘時の脚力無限があると良いかもしれません


主な登場人物

・ヤンク達
ニンジャテロリスト『ヨドムラ』に引き連れられた無軌道ヤンク集団、
スクールキルのことは知らないし『ヨドムラ』のことを本気でニンジャだと思っている。

・ニンジャテロリスト『ヨドムラ』
かつてスクールキルをいじめていたジョック、クグツ・ジツによってニンジャテロリストに仕立て上げられる。

・バイオパンダ
クグツ・ジツによって肉体改造トレーニングを施され、ニンジャのスリケン1発で死なない程の肉体を手にした油断ならぬバイオパンダ。
クグツ・ジツで操られていない時もカラテ・トレーニングは欠かさない。

・ハナフダ
ヒナワ、スクールキルの友人。
ヒナワとスクールキルの仇を取るために、彼もまた暗黒非合法女子高生オイランサービスについての調査を行っていた。

・ヒナワ
スクールキルの恋人、顔立ちの良さから暗黒非合法女子高生オイランに仕立て上げられる。
シンピテキの後遺症により二度と動けぬ身体を、スクールキルはクグツ・ジツで操った。
戻らぬ日々を戻すための行いは、所詮ジョルリ・アソビに過ぎなかった。

スクールキル
かつてヨドムラだったニンジャ。
条件を満たした非ニンジャを操作するエンキョリ・クグツ・ジツ、
射程範囲内に収めた非ニンジャを操作するキンキョリ・クグツ・ジツ、
自身の身体を思うがままに操る、セルフ・クグツ・ジツを操る。
セルフ・クグツ・ジツから放たれるジョルリ・カラテは自身の肉体損傷を一切意に介さぬ非人間的動きを可能にする。

彼はニンジャになったことを始まりだと思い込もうとしたが、
心の奥底では全てがとっくに終わってしまっていたことに気づいていた。

更新履歴

1/15
スクールキルの『サイシュウ・ジョルリ・カラテ』の発動条件を変更。
スクールキルの『サイシュウ・ジョルリ・カラテ』のサツバツ判定条件を6が一つでも出た時に変更。
スクールキルの体力を8から10に。

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