宮城県丸森で災害ボランティアしてきました。⑶ボランティアと災害報道

ボランティアとして活動する人々のバックグラウンドはさまざまだ。

専業主婦、定年退職者、自営業者、学生など多岐にわたる。
感覚としては、県内からが5割、宮城県以外の関東東北からが4割、その他地域が1割というところだろうか。

本当に、ごくごく普通の方々ばかりなのが印象的だった。
以前、「スーパーボランティア」と呼ばれるボランティアをライフワークとする方が世間の注目を浴びたことがあったが、ボランティアの圧倒的「主力」は一般人なのだ。

見ず知らずだった他人同士が協力して、見ず知らずだった別の他人の家の泥を掻きだす。
助け合い、支え合う社会の本質がここにあると思う。

支え合いには2種類あるのではないかと考えている。
見える支え合いと、見えない支え合いだ。

私がトラックにはねられても命を落とすことなく、また本来高額な医療を受けても破産しなかったのは、高度に仕組み化された支え合いとしての社会保障制度があればこそだった。すなわち、前者である。

今回のボランティア活動は後者だろう。
参加しなくても非難されないし、督促の連絡も来ない。何かするのは、自分の意思で一歩踏み出してからだ。
しかしだからこそ、この一歩にこそ、同じ国に生きるものとしての支え合いの本質があるはずだ。

そして、それを少しでも後押しする。ここに、報道の意義のひとつがあるのではないだろうか。

実際、会話したボランティアの方のほとんどは報道を見て駆けつけたという。

報道機関は災害報道に一層力を入れていくべきである。

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