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さて、望遠レンズってどうなの?

ども、spinozamotors です。

早いもので、もう忘年会の案内が舞い込んでくる季節なんですね。わたしにも忘年会のお誘いをいただきましたが、「この前行ったばかりだよな...」ということで今回はパスすることに。

と、そのタイミングで気になっていたレンズの出物に遭遇!

忘年会より はるかにお安い お値段…

これも何かの縁ですね、
ぽちっ。


このところ、ランチの「美味しゅうございます」な記事で表現力のなさを余すところなく発揮し続けている spinozamotors ですが、今回はカメラ機材ネタでございます。ポチった単焦点望遠レンズを持って街歩きしたお話です。

「味しねーじゃねーか!」な記事になりそうな予感しかありませんが、さて。


望遠レンズ


わたしはこのところ Takumar の 55mm をメインで使っています。とても満足なのですが、撮れる写真の幅を広げたいなとも思うようになりました。

望遠ってどうなの?


で、今回ぽちったのは焦点距離 200mm の古い望遠レンズです。

こんなレンズです。
ニコンの ”Nikkor-Q Auto 200mm f4” といいます(後述)。

ミラーレスのおかげで古いレンズの人気が高まっている昨今ですが、望遠レンズは需要がイマイチなようで、たいへんお求めやすくなっております。(運がよければ数百円!)

「ちょっと飲みに行ってくる」よりもぜんぜんお安いこのレンズで、

どんな絵が撮れるのでしょうか?


試し撮り!


いつもの SIGMA fp につけて、いつもの街をぶらぶらしてみました。(絞りはすべて開放の f4 。)

画角

どひゃーっ、まるで望遠鏡だぁ!

135mm は持っていて note でもたまに登場しますが、200mm は 135mm とは「全然ちがう」という印象です。


圧縮効果

あまりいい例ではないですが、これらが望遠レンズ特有の「圧縮効果」というものなのでしょう。

望遠レンズならではの雰囲気。


画質

「ダイヤル市外通話」

どうでしょう?
被写体や構図は置いておいて、これだけ撮れればわたし的には、

なんの文句もありません!

専門的なことは語れませんが、解像感、コントラスト、色のり、ボケ味、どれをとっても「マジですか!」なレンズ。

お安いからと侮ってはいけません!


オートフォーカスとか、レンズ内手ぶれ補正とか、ズーム機能とかの便利機能はありませんが、こんな古いレンズでも画質は素晴らしいと感じます。(もちろん弱点もあると思いますが…)


使用感


こんな大きさ。

うん、でかい。

これだとちょっと目立ちますかね?
周りの人からは「キサマ何者?」ですね。

ちなみに重さは fp 込みで 1.2kg。にぎりやすいので苦にはなりません。

ズームできないし、最短撮影距離3m! 融通が利かない偏屈レンズです。でもこの子の得意分野を分かってあげればよい仕事してくれる、

職人気質のレンズ!

て感じですか。


歴史とか


1950年代までレンズ交換式カメラの主流であったレンジファインダーカメラは、1954年に登場したライカM3でその頂点を迎えます。特に関係者を驚かせたのはファンダーの見え方だったと言われています。

ところが、ライカM3の究極のレンジファインダーは、レンジファインダーの限界をあらわにしました。画角の違う交換レンズに柔軟に対応することの難しさ、視差補正の難しさ。特に望遠側はレンジファインダーでは135mmくらいが限界。一眼レフならこれらすべて解決できるのに…

日本の各社は、以降一眼レフカメラに開発の主軸を移し、いくつもの技術課題を克服しながら一眼レフ時代を築いていきます。

そんなこんなで、ニコン初のレンズ交換式一眼レフカメラ「Nikon F」が発売されたのが1959年。そして、1961年にNikon F 用の10本目のレンズとして、この望遠レンズが発売されます。

Nikkor-Q Auto 200mm F4は「まさにこのレンズのためにニコンFを作った」といっても過言ではないレンズといえるだろう。

ニッコール千夜一夜物語 第四十八夜

みたいな、歴史的背景を持つレンズなのです。

由緒正しいでしょ。


わたしの手元にあるのは「初期型」と呼ばれるものなので、60年以上前の設計です。

初期型:最小絞り値 F22 最短撮影距離 3m 絞り羽 6枚
改良型:最小絞り値 F32 最短撮影距離 2m 絞り羽 7枚


おわりに


望遠レンズって、持っていても「子供の運動会とかでしかでしか使ってないよ」な、いわば「特殊用途レンズ」。最初は「で、なに撮ろう?」でした。

ところが「200mm単焦点しばりの街スナップ」、意外と楽しかったです。そして撮れた絵も「とてもいい感じ」なわけで、

忘年会パスしてよかった!


とはいえデカいので、「まぁ使わないだろうけど念のため持っていくかぁ」とはならないところが悩ましい…

みたいな独り言に今回も最後までお付き合いいただき恐縮です!










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