田中雄二

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田中雄二

テレビディレクター/映像作家/ジャーナリスト/ライター ご連絡は yuji.tanaka.news@gmail.com までお願いします。

最近の記事

世界”サヨナラ”街歩き ネパール編 ~火葬/パシュパティナート寺院~

「尊厳死(安楽死)」についての議論が盛り上がっている。落合陽一さん・古市憲寿さんによる終末医療についての対談と炎上をはじめ、末期患者のQOL、医療費の問題などからその是非が問われ始めている。不治で末期の患者の延命治療を拒否する「尊厳死」。また、特定の条件を満たした患者が死を望んだ際、医師が積極的に死を助ける「安楽死」。オランダをはじめ、既に数カ国で認められている「安楽死」については、まだ日本で積極的に議論されることも少ない。 一体、日本人は「死」をどう捉えているのか。 数

    • 世界“危険地帯”街歩き 写真集 Part.2 中国編 ~ウイグル大弾圧~

      ウイグル族住居地域の破壊 中国政府から信条と言論の自由を剥奪されているウイグル族の人々。その文化財産も危機にさらされている。広さ1万平方㎞を超える、カシュガル中心部の“高台民居風景区”という伝統的な居住区街が、無残に破壊され始めている。 【街にある観覧車からの風景。手前から建物が壊され、更地になっている】 【壊された広大な居住区を眺めるウイグル族の男性】  破壊された居住区に近づくと、大きく×印が付けられた民家のドアの前に、一人の老婆がぽつんと座っていた。ウイグル語で独

      • 世界“危険地帯”街歩き 写真集 Part.1 中国編 ~ウイグル大弾圧~

        カシュガルに暮らす人々 中国政府から、信条や言論の自由を奪われているウイグル族の人々。無数の監視カメラ、隣人との相互監視、徹底的な検閲・・・。そんな過酷な状況の元で、日々の生活を送っている。数年後には消えてしまうかもしれない、カシュガルの人々の営みを撮影した。 ◇  お昼過ぎ、ウイグル族住居街を歩いていると、大勢の小学生たちが一斉に下校していた。整然と隊列を成して下校する子供たちを、武器を持った父兄と警官たちが出迎える。  【カシュガル地区にある小学校の校門前で下校を待

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           日本のテレビ番組で、世界情勢が深く報道されることって少ないですよね?しょうがないんです。放送はみんなで作るもの。ディレクターが現場に行って深く取材したいと思っても、危険地域への取材は行くことすら許されず、その後、周りを説得して放送枠を得て・・・。放送にこぎ着けるまでのハードルが膨大にあります。  だから私は“マスコミ“とは違う「皆さんのジャーナリスト」を目指します。問題を抱える世界中の現場に直接行って、その状況を速報します。ご賛同頂ける方、ご興味がある方は、100円でも2

        世界”サヨナラ”街歩き ネパール編 ~火葬/パシュパティナート寺院~

          世界“危険地帯”街歩き 中国編  ~ウイグル大弾圧~ Part.3

          中国経済発展による光と影 ウイグル自治区、最西の街・カシュガルでは、執拗なまでの監視と徹底的なウイグル文化の抑圧、そして外国メディアの排除が行われている。この3つが同時に行われることで、民族浄化=ウイグル族の滅亡がスムーズに進もうとしている。  実はこうした状況にも関わらず、この街に住むウイグル族たちの表情は明るい。それは、徹底的な監視のもとで、極めて安全な生活が保証されているという皮肉な現実があるからだ。警官が24時間、人々を徹底的に疑い続けることで治安はすこぶる良い。街に

          世界“危険地帯”街歩き 中国編  ~ウイグル大弾圧~ Part.3

          世界“危険地帯”街歩き 中国編  ~ウイグル大弾圧~ Part.2

          強制収容所から生還したカザフ人の証言 この施設内の様子を窺い知ることが出来る、貴重な証言がある。奇跡的に出所を許されたカザフスタン人のオムル・ベカリ氏だ。施設から生還出来たのは、オムル氏がウイグル族ではなく、カザフ人であったことが大きい。カザフメディアや国連の働きかけのおかげで計8ヶ月間の拘束の後、解放された。イスラム教徒であるオムル氏は、“国家分裂の謀議”“テロリスト擁護”“テロ活動の幇助”の3つの罪をかけられ拘束された。  施設内では、鎖で手足を縛られた状態で24時間壁に

          世界“危険地帯”街歩き 中国編  ~ウイグル大弾圧~ Part.2

          世界“危険地帯”街歩き 中国編  ~ウイグル大弾圧~ Part.1

          全てが監視される街・カシュガル 中国・新疆ウイグル自治区最西の街、カシュガル。今、この人口60万人ほどの小さな街に世界中の注目が集まっている。中国政府が、ここに暮らすウイグル族などの少数民族の信条や言論を弾圧し、逆らう者は強制収容所に収監するという、民族浄化政策を行っているというのだ。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの調査によると、既に100万人もの人々が捕えられている。  11月下旬、成田空港から飛行機を乗り継ぐこと24時間。既に零度を下回る、この監獄の都に降り立っ

          世界“危険地帯”街歩き 中国編  ~ウイグル大弾圧~ Part.1