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ティム・クックのスピーチを聞いたら、すっかりファンになってしまった

ティム・クックについて調べていたら、彼がスピーチする動画がいくつか出てきた。ご丁寧にも日本語字幕がついている。 

とりあえず、いくつかの動画を観てみた。控えめに言って、感動した。誤解を恐れずに言えば、企業のCEOのスピーチと言うより、スピリチュアルリーダーのようだと感じたからである。

どのスピーチも感動的でだったが、最も印象に残ったのは、MITでのスピーチだ。



このスピーチでは、たとえば、「サイエンスは、闇の中での探索であり、ヒューマニティは、先にある危険をわれわれに照らし出すロウソクだ」と言っている。まさにエバンジェリストの言葉だ、と思った。これが彼自身の言葉なのか、引用なのか定かではないが。

「私は楽観的だ」は、彼の口癖のようだが、スピーチを聞いていると、それが事実であることが良くわかる。自分の性格を評していると言うより、自分の生き様を語っているようだ。

Apple Eventなどでも、彼は前向きなことしか言わない。商売だからというのもあるだろうが、おそらく彼の「地」に負うところが大きいと思う。一方で、ネガティブなものに対しては、断固として拒絶する姿勢を明確に打ち出している。

たとえば、「(インターネットの世界は)基本的なルールがなくなり、ネガティブなものがはびこる場所にもなっているが、そんなノイズに惑わされるな」(意訳)的なことをと言っている。聴衆へのアドバイスとして発せられた言葉だが、彼自身のプリンシプルであることは間違いないだろう。

彼のスピーチを聞いたあと、どういうわけか、スカッとした気持ちになった。欲と見栄と詐術に満ちたガジェット系YouTuberの話ばかり聞いていたせいか、気持ちにモヤがかかったようになっていたが、それが晴れた感じがする。

スピーチを聞いてからというもの、すっかりティムのファンになってしまった。世間的には過小評価されているようだが、彼が積み上げてきた業績を考えれば、とんでもない(当然良い意味で)経営者なのだ。さすがスティーブ・ジョブズが選んだ人物だ。