ゲーム競技シーンにおける、誹謗中傷に対する考え

5/29 22:05 加筆しました。説明が不足していたため、誤解を招いてしまい申し訳ありません。
5/29 23:35 訂正・加筆しました。

■はじめに

当記事は個人の見解であり、特定の個人や団体の見解ではありません。また、筆者の主観に基づくものであり、特定の個人や団体を批判及び否定する意図はございません。

 先日、「ゲーム競技の場において、選手の容姿に対する批判」についてのブログ記事が批判を受けた選手によりアップされ、たくさんの人が反応し、意見を述べていました。その中で、「件のブログ記事についての考え方が、自分とは違う方が多い」と思い、自分の考えを知ってもらいたく、今回記事を書くことにしました。
 先に明言しておきたいのは、自分は今回の記事を通して、「自分はこの考えが正しいと思っている!この記事こそが僕の主張したい全てだ!」とまで言う自信はなく、「こういう考えに辿り着いたんだけど、この記事を読んでくれた方はどう思いますか?」というものでしかありません。
 保険をかけておきたいというわけではなく、この記事を通して、読んでくださった皆さんと「ゲーム競技シーンにおける、誹謗中傷に対する考え」を深め合っていきたいと思っています。

 前置きはさておき、本題に入ります。

 僕は今回のブログ記事を「インターネットを介するゲームに携わる、全ての人間が関係すること」だと感じました。
 というのも、件のブログ記事をリツイートし「皆さんに読んでもらいたい!」とツイートしていた人の中には、他のプレイヤーに対して誹謗中傷に近い否定的な発言をしていた人が多くいたからです。
 (具体例を挙げるためであって、この場で主張したいことではありませんが、)過去、僕が執筆が執筆した記事に対して「この記事他サイトのパクリだろw」と発言していた人もいました。
 おそらく本人は「自分が誹謗中傷をした」とは思ってもいないでしょうし、明確な悪意を持って発言したわけでもないと思います。実際に、話題になっているわけでもありませんでした。
 ですが、僕はそれらの発言を見て「自身がそう思っていなくても、他者から見れば十分に誹謗中傷になりうることがあって、それを本人が見た場合に、傷つくことがあるかもしれない」と思い、むしろ自分もそのような発言を無意識のうちにしていないだろうか、と見直すキッカケにしました。

 誹謗中傷をする人にはふたつの種類があると思っています。
 「明確な悪意を持って、相手を否定するためだけに発言する人(件のブログ記事のような)」と、「そのような悪意を持っているわけではないが、ふと呟いたことが相手にとって誹謗中傷と捉えられるような内容だった人」です。
 前者の人は、インターネットの匿名性に乗じて自己の快楽を満たすために活動しているので、恐らく件のブログ記事やこの記事は読んでいないと思いますし、件のブログ記事で言われている通り、仮に読んでいたとしても意識を変えるようなことはないでしょう。悲しい話ですが、現状ではどうしようもありません。
 ただ、先ほど挙げた後者の人は、件のブログ記事を、自身の過去の振る舞いを見直すキッカケにするべきだと感じました。
 「前者のような人は許せない!」と思うのはもちろん正しいことです。ただ、自分とは無関係な人間の、悪意から来る誹謗中傷は許せない、と決めつけてしまってはいけない、ということです。
 野良マッチングでのリザルト画像をアップしては味方を批判する発言をした人、公式大会に参加する選手は発言内容を気をつけようという研修が行われている、というツイートを見て、「言論統制じゃんw」「大会運営クソすぎる」などと発言した人、プロゲーマーのツイートに対してのリプライをリツイートしては「こいつヤバすぎだろ」などと茶化しあげる人。
 競技シーンの場においても、容姿批判でなくても試合中のプレイングに対して、試合後のインタビューでの発言に対して、大会で使用する機器の不備が起きた際に試合を中断させた選手に対してのコメント、他にもいろんな場面を見てきました。そのどれもが見る人によっては誹謗中傷と言われることでしょう。今回はあくまでも容姿批判を受けた選手が勇気を出して主張したから、数多くの中のひとつが問題として上がっただけです。

 否定的な意見を発言してはいけない。いい子ちゃんになれ。というわけではありません。否定的な意見が悪いわけではありませんからね。
 事実、僕自身も否定的な意見を発言することは多々ありますし、その中に誰かを傷つける発言はなかったと言い切ることはできません。だからこそ、今回の件のブログ記事を読んで、自分自身の立ち振る舞いを少しでも改善していきたいと思いました。(むしろ感情が出すぎてしまうタイプなので、そのような発言をしたであろう機会は多いと自覚しています)
 ひとりひとりが「自分がこのニュアンスで発言をすることで、もしかしたら誰かを傷つけてしまわないかな?」と考えることで、これから少しずつでも減らしていけるようになればいい、というかそうしないと誹謗中傷って減らなくない?という主張です。悪意を持って誹謗中傷する人間は、何かしらのリスクが発生しない限りやめませんからね。

 件のブログ記事から感じたこと、今回一番に主張したかったことは以上で終わりなんですが、最後に少し話題を変えて「明確な悪意を持って、相手を否定するためだけに誹謗中傷をする人」自体を減らしていく方法を少し考えました。(件のブログ記事の話題の延長ではなく、あくまでもこれからそのような人を減らすためにどのように周りが対応するべきかという話です)。
 先ほどはどうしようもありませんと書きましたし、個人を特定して法的に訴えるなども現実的にはやはり難しくて、どうしようもないんですが、これから挙げることが広まれば少しは改善されるかもしれません。
 それは関係のない人は「関わらないこと」です。いわゆる「荒らしはスルー」とインターネットでは古来から伝えられるものです。

 批判を受けた本人が我慢して無視しろ、泣き寝入りしろというわけではなく、関係のない人が誹謗中傷に対して中途半端に関わらない方がいいということです。
 何故なら、誹謗中傷をする人にとって、関係のない人に注意を受けた程度でやめるものではなく(関係のある人に注意されたところでやめるとは思えませんが)、やりとりを見ている人にとっては、誹謗中傷もそれに関わる人も全て同一と判断されてしまいやすいから。そして、多くの人がコメントしあう配信であった場合、誹謗中傷コメントがあったということを再燃させてしまい、誹謗中傷を受けた人にとってダメージの大きい流れが続いてしまうから。というのが理由です。
 誹謗中傷を受けている人にとって、いつまでも誹謗中傷の流れが続くことは避けて欲しいと、実際に自分は誹謗中傷を受けて思いました。

 もちろん界隈全体で「誹謗中傷はいけない」と態度や発言で示すことはとても大切なことです。万が一、自分が受けた誹謗中傷でなくても「許せない」と思うことがあれば、件のブログ記事のように場を整えて「自分はこの配信の、このコメントが許せない」と主張するべきだと思います(Twitterなどでも構わないと思います)。
 「誹謗中傷に中途半端に関わり、いつまでも誹謗中傷の一連の流れを続けるのであれば、それは誹謗中傷を受けた人にとっては、決して有難い流れではない。それならまだ関わらない方が良い。関わるのであれば、場を見極めてしっかりと主張していこう」というのが僕の考えです。もちろん配信内での対応も絶対に必要なので、配信主は、速やかにブラックリストに追加するなどの処置をするべきです。

 
少しシチュエーションは違いますが、配信だけでなくTwitterなどでも同じです。何か界隈に問題が起きた時、関係のない人がスクリーンショットを撮って晒し上げ、茶化すような発言をすることがよくありますが、それでは周りからは「問題が起こる度になにか騒いでる人」と思われるかもしれません。
 誹謗中傷を受けた本人が、自分にとってどうしても許せない問題が起きて「これは嫌だ」と思うことがあれば、件のブログ記事のように、多くの人に見てもらうための場を整えて公表することをオススメします。(Twitterなどでも構わないと思います)。泣き寝入りする必要は一切ありませんし、件のブログ記事での公表は、ゲーム界隈にとって大きなものだと思っています。

 (ここからの話は、先ほどまでの、件のブログ記事の話とは一切関係ありません)
 最近Twitterを眺めていたところ、問題などが起こっておらず雰囲気が良いと思っていた、とあるゲームの有名プレイヤーの「勝てない…」といったツイートに対して、捨てアカウントで「お前が弱いからだよ、他の○○や××は勝ってるぞ雑魚」といった誹謗中傷のリプライがついていました。
 それに対してプレイヤーはもちろん、他のプレイヤーやファンの方も一切反応することなく、そのまま流れは終わっていました。
 僕はそのゲームの界隈は「民度(この単語はインターネット上において、あまり好きではありませんが、便利なので使います)」が高いと思っていましたが、実際は話題に上がらないだけなのかと感心し、「問題が起こらないのが一番だけど、触れなければさほど影響はないのかな」と思うようになりました。
 僕が一番遊んでいるゲームの界隈は、よく「民度が低い」といった発言を見かけます。もちろん問題を起こした人が悪いのは違いありません。ただ、先ほど挙げたリプライのような事柄に対しては、受けた本人はまだしも、周りが率先して触れるようなことをしなければ、騒ぎ立てるほどの問題にはならないんじゃないのか?と思えることも多いです。そのようなことに首を突っ込んで大きな問題にさせては、「民度が低い」というのも、それはそれでどこか自業自得なような気がします。

 以上、読みづらい思考の垂れ流しにお付き合いいただきありがとうございました。この記事に対する誹謗中傷は勘弁願います。否定的な意見は大歓迎です。
 僕が愛するゲームと、そのゲームを愛する人たちが幸せになりますように。

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