Splatoon2のブキを判断する手法

Splatoon2では最終的に129種類のブキがリリースされました。これだけブキが多いとどれが良いか判断するのも非常に大変になります。ブキを理解するには100試合以上使って理解度を深めるのが一番良いのですが、そんな時間はないというのが一般的なのではないでしょうか。


ブキを判断する方法は大きく分けて3種類

1、自分以外のやり込んでいる人からの情報発信を見る

実力に信頼のおけるプレイヤーの経験を共有してもらうやり方です。

欠点はプレイヤーも人間なので間違っていること、偏っていることを発信している可能性があることです。

2、ブキ種カテゴリーの基本種で大まかな操作系統をつかみ、扱いやすい・好きな操作系統を選ぶ

シューター種ならわかばシューター、チャージャー種ならスプラチャージャーなど基本種であるブキを一通り触って楽しかったものを選ぶやり方です。これは自分のフィーリングに合ってるかどうかの確認ができるのでやっておいて損はありません。例外的にオーバーフロッシャーやエクスプロッシャー、ヴァリアブルローラー、ダイナモローラー、クーゲルシュライバーなどそのカテゴリーの中でも操作感覚が特殊なものがあります。これらに対しては実際に使ってみて合うか合わないかを確認する必要。

欠点はあまりないですが、129種類のブキの中から自分に合いそうなのを20、30ぐらいに絞れたぐらいの効果しか得られなかったりします。

3、実績を見る

大会や対抗戦の実績を見る(優勝チーム、勝ち上がってきたチームで使われているブキが何か)、ランキングの実績を見る(上位入りしたブキが何か)、ツールを使って取得した勝率を見る(主にhttps://stat.inkで収集されている平均勝率を見る)などがあります。

欠点はいろんなチャンネルで見ないといけないことです。


ここから先は実績の見方についてそれぞれ解説します


ブキを判断する時の実績の見方

実績でブキを判断するチャンネルは現状では大きく4つに分かれます。

他にもチャンネルあったら良いと思いますが、とりあえずは4つです。

https://stat.inkの平均勝率を見る

Xランキング500の実績を見る

フェス100傑の実績を見る

チーム戦の実績を見る(リーグマッチ、対抗戦、甲子園などの公式大会)

確認できる実績のチャンネルはこの4つがほとんどになります。

それぞれのチャンネルで長所と欠点があります。


平均勝率を見る時の長所と欠点

現在では平均勝率を収集している、見ることができるのはhttps://stat.inkのみです。(将来的には他のツールが出てくるかもしれません)

見れるのは

・各ブキの平均勝率

・各ブキのサンプル数

平均勝率を見ることの長所は

・一般的に扱いやすく勝ちやすいブキが平均勝率が高くなりやすい

・一般的にそのルールに合っているブキが平均勝率が高くなりやすい

・個人の主観をなるべく排除して、客観的に見ることができる


平均勝率を見ることの欠点は

・完全な無作為抽出になっていない(統計上のバイアスやノイズを取りきれない)

→特にX帯におけるXパワーによるマッチングの作為的な部分の影響を受けます。(Xだけど2000〜2200帯、2200〜2400帯、2400以上などの区別ができない。ユーザー分布の量的には2000〜2200帯が多数派になる)

→ただこれ以上のデータは存在しないため、これを否定した場合には平均勝率を見ること自体を諦めることになります。ある程度のバイアスやノイズがあることを許容して見ていく必要。なるべく偏りが出にくいよう収集段階での工夫はされています。(詳しくはhttps://stat.ink上で確認してください)

・どのウデマエ層のデータが多くなりがちか把握しておく必要がある

→リテラシーが高い、向上心が高い人が登録する傾向があるため、比較的X層やS+層など上位プレイヤーのデータが多くなります。がC層などのデータもあるので均等なデータにはなっていません。(手間をかければX層だけの平均勝率も取得は可能です)

・ナワバリの平均勝率が多数派に引っ張られる

→ナワバリのマッチング仕様がウデマエ別ではなく、一応ランダムマッチング(ある程度のパワー別にマッチングはしているらしいがブラックボックス)のため、多数派であるA〜C層の中級者・初心者のデータが多くなりやすい可能性。実際にナワバリの平均勝率は初心者向けのブキの成績が高くなりやすい。

・サンプル数の違いで信頼性が変わる

→よく使われるブキの平均勝率とほとんど使われていないブキの平均勝率は信頼性が違うのでそのまま対比して見ることができません。サンプル数からの誤差を計算して信頼区間を出すことで対比することでカバーするなどの工夫が要ります。


Xランキングの実績を見る時の長所と欠点

公式アプリ「イカリング2」で確認できます。

見れるのは

・Xパワー(ブキトップのXパワー)

・ランキング内の使用数、使用率

Xランキングを見ることの長所は

・使い込んだ人の手によって、ブキとしてのポテンシャルがどうなのかを擬似的に知ることができます

Xランキングを見ることの欠点は

・人気がある、使い込んだ人がいないと実績として現れてこない

→人気のないブキは使い手が少ないため、実績が出にくい傾向がどうしてもあります。「実績がない」=「ポテンシャルが低い」と言い切れないのが注意すべきポイントです。逆に「人気があるのに実績が低いブキはポテンシャルが低い」はほぼ確実に言えてしまいます。


フェス100傑の実績を見る時の長所と欠点

公式アプリ「イカリング2」で確認できます。

見れるのは

・フェスパワーとそのブキ

技術的な話をすれば、APIを叩けば、100位のブキの使用数、使用率を見ることも可能なようです(任天堂の対応により見れなくなる可能性も高い。有志によってフェス100内がどうだったかの実績データが出回ったりします。)

フェス100傑を見ることの長所は

・使い込んだ人の手によって、ブキとしてのポテンシャルがどうなのかを擬似的に知ることができます

・ナワバリの上位環境でポテンシャルがどうなのかを知る手段はこのチャンネルでしかありません。

フェス100傑を見ることの欠点は

・人気がある、使い込んだ人がいないと実績として現れてこない

→人気のないブキは使い手が少ないため、実績が出にくい傾向がどうしてもあります。「実績がない」=「ポテンシャルが低い」と言い切れないのが注意すべきポイントです。逆に「人気があるのに実績が低いブキはポテンシャルが低い」はほぼ確実に言えてしまいます。

・フェスに参加できた人の情報しか分からない

→開催期間中に集中して遊べる人しか実績を出せない。プライベートの都合が合わなかった実力者の情報が含まれなくなる。(集計期間、範囲があまり適切とは言えない問題)


チーム戦の実績を実績を見る時の長所と欠点

・リーグマッチの結果を見る(公式アプリ「イカリング2」で確認できます)

・対抗戦を見る

・公式大会を見る(splatoon甲子園など)

見れるのは

・上位者のチーム編成、ブキ編成

チーム戦の実績を見ることの長所は

・使い込んだ人の手によって、どのように立ち回っているのかブキとしてのポテンシャルがどうなのかを動きとして見ることができます(リーグマッチ以外)

・チームを組むと相性の良いブキの状態が分かります。

チーム戦の実績を見ることの欠点は

・参加者がかなり限られている

→たまたま参加できた人、チームを組めた人の範囲でという但し書きになります。その意味でいうと結構バイアスかかってますね。

・チーム戦であるため、どのような味方と組まされるか分からない他のチャンネルと条件が違いすぎる

→チーム戦では適切な味方や編成を選べるが、他のチャンネルではどんな味方が来るか編成になるかはランダムのため、出てきた実績のとらえ方も変えざるをえない。


ブキの実績からの判断の仕方

それぞれのチャンネルで長所と欠点があるため、2つ以上のチャンネルを組み合わせて見るのが望ましいです。

一例だと「平均勝率」+(「Xランキング」or「フェス100傑」)+α(「チーム戦」)

平均勝率だけを見ても平均のことしか分からないし、Xランキングなどの実績だけを見ても上位のことしか分からないことになるので複数のチャンネルで多角的に見た方が判断しやすい。

上位のことだけしか知りたくない人は(「Xランキング」or「フェス100傑」)+「チーム戦」で見るといいでしょう。


使用数・使用率を見る時の注意点

使用数や使用率を重視する人がいます。不正解ではないけど正解でもないといのが正直なところです。

使用数・使用率を見る時の長所

・客観性が強くサンプル数が多ければ誤差も含めて計算しやすい

使用数・使用率を見る時の欠点

・観測範囲が狭いと客観性が薄くなる

→上位500内だとサンプル数としては不十分なのであくまでただの傾向、たまたまそうだったかもしれないのを除外できなくなります。

→前はAPIを叩いてX帯全員のブキの使用数や使用率をまとめた有志もいて、5万人超のデータだったため、そのレベルになれば見る意味がありましたが、現在は任天堂に対応され見れなくなりました。

・使用数・使用率が高い低いの理由は別途調べる必要がある

→理由があって使われている、使われていないは間違いなくあるのだが、その理由が何かは自分で使ってみるなど別途調査して推測する必要がある。使われているから強いというのが一概に言えず、逆説的な例として「一般的に弱くても楽しいので多く使われているブキが存在する」という事象があるため。


実績から判断するやり方をまとめた理由

最後になりますが今回この手法をまとめた理由は、他のゲームなどでもこのように多様なキャラやブキの強弱を判断できるようにプレイヤー間の意識が高まって欲しいなと考えたためです。

1VS1の格闘ゲームだとプレイヤーの経験をベースに比較的判断はしやすいと思いますが、多人数プレイをするゲームになると要素が多すぎるため、判断が急激に難しくなるため、そういう状況でどうやったら判断しやすくなるかどんな手法があるかというのをプレイヤーが考えられるようになっていくとゲームライフが豊かになるのではないでしょうか。

その一助になると幸いです。

以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?