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TheWonderBoysのコーチングを終えて

note始めてみました。ヴァルちゃんねるです

九州甲子園並びにスプラトゥーン甲子園2023地区大会、お疲れ様でした!

今回の九州甲子園は、普段はプレイヤーをしている自分が、初めて全身全霊をかけてコーチングをしたチームを現地で応援したので忘れられない思い出になりました!

今回は初めて1つのチームにつきっきりでコーチングをした感想、実際に何をしたのかをこの記事でまとめようと思います。

この記事では、コーチングという言葉を連呼しますが、本来の言葉通りの意味ではなくティーチングの意味も内包しているのでご容赦ください









自己紹介

スプラトゥーン甲子園が大好きなナワバリプレイヤー
第3回スプラトゥーン甲子園地区予選優勝→全国ベスト16
第4回スプラトゥーン甲子園東海地区予選DAY1準優勝
第5回スプラトゥーン甲子園近畿地区予選DAY2準優勝
第6回スプラトゥーン甲子園近畿地区予選DAY2準優勝
↑地区予選4年連続決勝進出は全スプラプレイヤーの中で唯一の記録らしい(甲子園オタクO氏による確かな情報)


プレイスタイルは究極の安定志向、負け筋を0にして少しの勝ち筋で勝つ

初めて出た甲子園で優勝してしまい、その時の感覚が忘れられず甲子園に出続けているナワバリモンスターです








コーチングをすることになったきっかけ

自己紹介にも書いた通り、自分も普段は甲子園に向けて日々練習をしているプレイヤーなので軽くアドバイスをすることはあっても、1つのチームにつきっきりでコーチングをすることはこれまでありませんでした(というか時間的にできなかった)

今回は本当にたまたま

・前回の近畿甲子園に自分が出場して九州に出る予定がなかった

・今年の地区予選は九州が最後で、自分の甲子園練習に使う時間が消えて暇だった

という要素が重なったのでコーチングをすることになりました

最初は、元々仲が良かったメンバーのつぼぷりんからナワバリ対抗戦の観戦に入ってくれと言われて、軽くアドバイスしにいく感覚で観戦しに行きました

そこでチームの通話を聞いたり各々の甲子園に対する想い、熱意を感じて自分が普段スプラトゥーン甲子園にかけている熱量と近いなと思い、コーチングをさせてほしいと自分からお願いしました

少し具体的な話をすると、会話のなかでPACAOさんから「後悔したくないから、全力でやり切りたい」という言葉がでてきて、実際その言葉通りの努力をしている姿を見て僕は心を動かされました

というのも、全地区落選してそもそも出場権すら与えられない人もいる中で、出場できるということだけでもとても貴重なこと

せっかくその機会を得れた人には絶対に後悔を残さないでほしいということをこれまで軽くアドバイスをしてきた人たちには必ず言っていました

そこの想いが重なった瞬間からもういてもたってもいられなくなりました








コーチングの経過

上述したような流れでコーチングをすることになったのでここから具体的に何をしたのか書いていきます。

まずコーチングをするにあたって目標を設定しました

優勝したいのか、メインステージに上がれれば十分なのか、結果は気にせず思い出に残る楽しいものにしたいのか

全員一致で優勝したいということだったので優勝へ向けて練習を始めました。






チームの初期状況




僕が初めて観戦に入ったときのチームはこんな感じでした

・編成はなんとなくドリンク編成(エナジースタンドを組み込んだ編成)

・形だけで何をやればいいかわかっていない

・ドリンク来る前にみんなデスする

・そもそもドリンク溜まらない

ナワバリ対抗戦の勝率は27募集で五分くらい、28募集には全敗レベルでした








各個人の初期状況




初期状況というより僕が感じたぶっちゃけの第一印象です

PACAOさん ヒッセンヒュー

とにかくやばい、ナワバリどうこう以前に基礎がなってないので一番時間がかかりそう

スペシャルの溜め方、塗り広げ方、対面力、状況判断力、上げ始めたらキリがないレベルで全ての能力が足りていない



つぼぷりん シャプマ、マニュ、デュアカス


個人力がめちゃくちゃ高い、対面力はめちゃくちゃあるが立ち回りが下手
エリア勢という感じ チームで一番強いエース枠



コギおさん デュアカス、クゲ

全てにおいて平凡、対面がめちゃくちゃ強いわけではない、かといって立ち回りが偉いともいえない、ただ前作xp2800あるので基礎はできてるし下手というわけでもない




はるごんさん ラクト

強い。ラクトは誰でも最低限の仕事はできるのでどこか尖る強さが欲しいんだが、この人は裏抜けがめちゃくちゃ上手いためマクロなことは既に言うことなし



このような状況から甲子園優勝に向けて練習スタート






予定計画表





本格的にコーチングを始めたのが9.18で本番が10.8

最初の1週間:ドリンク編成の基礎を理解、編成の固定

次の1週間:各ステージの細かい戦略まで固定化、動きの反復

ラスト1週間:最上位勢相手のスピード感に慣れる、どんな相手にもチームの形を通せるように練習

↑チームとしての道筋はこんな感じ







最初の1週間




チームで練習する時に最初に決めなければいけないのが武器編成です

武器編成を決める際に重要になる点があります

それは

・持ちたい武器で勝つのか

・どんな武器でも良いからとにかく勝ちに行くのか

です。前者は尖った武器を持つプレイヤーがいるチームに多いですね

わかりやすいのはローラー系、ブラスター系、チャージャー系の武器です

TheWonderBoys(以下ワンボと書きます)は後者を選択したので、今のナワバリ環境で最も強いと言われているエナジースタンドを組み込んだテンプレ編成にしました




そもそもエナジースタンドを組み込んだテンプレ編成とはなんなのか




・ラクト(自陣塗り最強、マルチミサイルで試合に自陣塗りしつつ関われる+ドリンクを飲んで前線でも活躍できる必須武器)

・ドリンク武器(主にヒッセンヒュー、自我を殺してひたすらドリンクを溜める機械枠)

・中射程(デュアカス、ジム、ノーチ←こいつらは役割が異なるので割愛)

・盤面管理マン(シャープマーカー、たまにマニュ←こいつらも詳しく書くと長くなるので割愛)



PACAOさんは3になってからスロッシャー系を使っていたのでヒッセンヒュー

つぼぷりんはシューター使いなのでシャプマ

はるごんさんはラクト上手すぎるのでラクト



ここまではもう既に決まっていたんですがコギおさんの枠(中射程枠)がなかなか決まらなかったです。

デュアカスを持つかジムを持つかが主な争点でした。

それぞれの特徴を書き出してみましょう。




・デュアカス
メリット:ビーコンによる味方復帰の安定性、デコイによる若干の前塗り、盤面取りにも使える汎用性、短射程への優位性、機動力の高さからくる生存力とヘイト集め
デメリット:メインの弾速、キル速が遅く火力面で不十分、自分より射程の長い武器が苦しい




・ジム
メリット:メインの火力、圧がとんでもなく強い、クイボ縦振りのぼったくりコンボ、ショクワン抜けによる違法塗りなどアドが取りやすい、何より本番に強い
デメリット:使用難易度が高く、扱えるようになるまでかなり時間がかかる、安定性に欠けることがある



端的に言えば安定をとるならデュアカスだし、ワンチャンス狙いに行くならジムといった感じです



目指すは優勝、ただし実力的には簡単には狙えないレベル、ということで僕はジムを持ってほしかった



コギおさんは元々デュアカスは使っていたらしく練度はあった、ジムに関しては触れたことがないゼロからのスタート

一旦、最初の1週間でジムを練習してみて行けそうならそのままジム、無理そうならデュアカスにしようということになりました




武器編成をある程度決めたら、チームとしてのドリンク編成の大まかな動き、枠組みを理解してもらってナワバリ対抗戦で実践→その都度フィードバック→修正をひたすらやりました。


大まかな流れは以下の通り


チームで使っていたスライド

本番直前にラストのミサイルに関してはラクトのギアをラスパスぺ増スぺ性からラスパスぺ増スぺ増に変更して、45秒のドリンクと同時に使う、その後鬼のようなスピードで溜めてラストもう1回使うという流れに変更しました


最初の1週間は細かいことはあまり詰めずに本当に大枠の部分を体に叩き込みました


ワンボは最上位勢に比べて対面力、XPが足りなかったのでその差を立ち回りで埋めるためにとにかく自分たちの形を作ることを徹底しました
いわゆるナワバリ勢の勝ち方ですね



細かいことを挙げたらキリがないのでこれくらいで





次の1週間


そんなこんなで1週間が経過し9.24に開催された甲子園と同じルールの大会、海洋調査エメラルドオーシャンズカップに出場しました



結果は初戦敗退、まあそんなもんです

もちろん勝てるに越したことはありませんがオンラインの大会とオフラインで行われる甲子園はまるで別物なのであまり気にしていませんでした


大会を終えたその日の夜に武器編成を完全に決定するためのチーム会議を行いました

僕とコギおさんは本番までに完成する、間に合うと思っていたのでこのままジムを採用することを推していたのですが、つぼぷりんとはるごんさんからの反対がすごかったのが記憶に残っています


このジムは本当に本番までに間に合うのか?そんなリスクのあることをするくらいならある程度練度が保証されているデュアカスにするべきなんじゃないかとめちゃくちゃ言われました


チームメンバーからすると、使い始めてから1週間しか経っていないボロボロのジムだったので不安で仕方なかったと思います


ただ、最終的には本人の判断を尊重するということになり、コギおさん自身でジムを持つことを決断してもらいました




そうして決まった各ステージの武器編成がこちら

ユノハナ大渓谷
スプラマニューバー、ジムワイパー、ヒッセンヒュー、ラクト

ゴンズイ地区
シャープマーカー、ジムワイパー、ヒッセンヒュー、ラクト

ヤガラ市場
シャープマーカー、ジムワイパー、ヒッセンヒュー、ラクト

マテガイ放水路
シャープマーカー、ジムワイパー、ヒッセンヒュー、ラクト

ナメロウ金属
シャープマーカー、ジムワイパー、ヒッセンヒュー、ロングブラスター

スメーシーワールド
デュアルスイーパーカスタム、クーゲルシュライバー、ヒッセンヒュー、ラクト

タラポートショッピングパーク
シャープマーカー、ジムワイパー、ヒッセンヒュー、ラクト




基本編成はシャープマーカー、ジムワイパー、ヒッセンヒュー、ラクトでステージによって微調整をしていました

ユノハナは、シャープマーカーがそこまで強くないので金網上での機動力に優れていて敵陣への詰めを迅速に行えるマニュに変更

スメシは、ステージが広すぎるかつオブジェクトが少なく射程差がでやすいので全体的に長射程に変更

ナメロウに関しては、どんなに戦略を重ねても安定しないので破壊をコンセプトにしたかった+はるごんさんが元々ブラスター使いだったので破壊枠としてロングブラスターを採用しました





こうして武器編成を確定させたので、この1週間では次の段階の各ステージの細かい動きまで固定化、戦略の練り上げに取り組みました

各ステージの戦略をまとめたスライドを載せます
かなり長くなるので戦略に興味ない方は飛ばしてください




このステージはとにかく中央タワーのヒッセンが最強
PACAOさんにはタワー周りの戦闘時のキャラコンを叩き込みました
そのおかげで中央で1対3(タワーにヒッセンが残っているだけ)のような状況になっても中央を死守できるようなことが多くなりました


このステージは自陣の高台から中央のタワーまでの距離がめちゃくちゃ近いのと、オブジェクトが多く多少不利状況でも耐えることが可能であり、また左右に敵が固まりがちなので、敵に中央に陣取られている打開時でも中央に降りれるならスペシャルを合わせなくてもすぐ降りろと指示していました
また金網を渡る以外に敵高台への侵入方法がないため、このステージはドリンクによる攻めが刺さりにくい、弱いのでラスト45秒のドリンクは均衡時のみ
中央を取れている抑えの状況の時は敵が使ってくるスペシャルのカウンター、もしくは敵が使ってこないのなら、残り30秒までドリンクを飲むのは待てと指示していました



このステージはとにかく橋上の攻防がカギ
基本はコギおさんのジムが橋上だったので橋上での対面方法、駆け引きを叩き込みました
最初の方はコギおさんが橋上の対面にほぼ負けてデスを重ねていたのでチームメンバーから苦情がでていたのを思い出しました


ステージが縦長の構造上、どうしても正面で向き合っての対面が発生してしまいます
ワンボは対面が弱いので正面からぶつかりあったら負けてしまう可能性の方が高い、そこでできるだけ対面しないで盤面をとる方法、敵陣の奥まで誰かが抜けて敵を後ろに引っ張るというのを多用していました
画像上の青のイカちゃんマークがあるところの下、ドリンクを飲んだ時にはここのスロープから敵陣の左広場で対面を仕掛ける人が大半だと思います
PACAOさんもそうでしたが、まず刺さらなかったのでスロープを通らずまっすぐに敵陣右奥の高台周辺、画像上だと黄緑イカちゃんから出ている右側の線の先端まで体を入れることによって敵を後ろに引っ張り中央の人数を薄くして中央をとっていました



ヤガラはドリンク時の左通路攻めが最も重要、逆に言えば相手の右通路からの攻めへの防衛も超重要、攻めはジムシャプマコンビが、守りはヒッヒューが担っていました



左詰めの手順として、ジムができるだけ左通路奥の端に位置取って中央の敵を左通路に引っ張り出す、引っ張り出したら中央自陣左側で待機していたシャプマがクイボなりメインなりカニタンクでカバーして人数有利をとっていく戦法を練習しました
右をヒッヒューで守るのは限界があるので中央に入らせる道だけ封鎖してもらいました
黄緑のイカちゃんマークがあるところですね
ヒッヒューはそこを封鎖しつつ左の攻め部隊によって中央が薄くなったら中央に詰めるということもしていました
細かい事ですが、抑えの時の敵テントからのワンピック狙いに絶対落とされないように口酸っぱく言っていました



序盤何をしようが終盤になると必ず中央を挟んで見合いになってしまう運ゲーステージのナメロウ
個人的にドリンクで攻めきれないので評価は低かったんですがPACAOさんには武器を一つに絞って練習してほしかったのでドリンク編成にしました
また、丁寧に戦術を組み立てるよりもロングの破壊力、ぼったくり性能で壊す方がいいんじゃないかということでとにかくキルに重きを置いた編成にしました
結局うまくいかなくて本番直前に編成を変えることになるんですが…


ドリンクで攻めるのはもちろん、ロングのぼったくり性能で相手のドリンクなりスペシャルを抱え落ちさせてそもそも相手の戦略をつぶしてしまおうという算段でした
それがとおらなくてもカニで中央を抑えてラストショクワン抜けで勝ち切る予定でした
がさすがに塗りが弱すぎました…



マテガイはとにかく左奥のジムが最強!ドリンクなんか飲まなくていいから入れるときにとにかく左奥に入って敵を引っ張り無限に耐える
そんな戦法でした
抑えのところ、左広場でラインを下げつつと書いてますが間違いです
下げません
左奥で時間を稼げるだけ稼いでデスすればOKです


左奥にジム固定、中央でヒッヒューが盤面管理、シャプマはとにかく動き回って最後に〆のカニだけ左天井で使う、シンプルで簡単なステージです
本当に左奥のジムが強すぎる、広さ的に処理してこようとする短射程は全部跳ね返せるし万が一やられそうになってもショクワンを使って飛び回って無限に時間を稼げる、ラストに至ってはそのまま左高台を違法塗りできてしまうバグ性能
間違いなく甲子園ステの中でジムが最強なステージです



スメシは広すぎて戦術なんて綿密に組み立てられません
とにかく抜けあってぐちゃぐちゃになります
初動と打開、ラストドリンクの動きだけ合わせてあとはひたすら抜けあって前塗りの残しあいです


ヒッセンがそこまで強くないので基本的には防衛に徹してもらってラクトとデュアカスに動き回ってもらう感じでしたね



タラポは小さい段差やオブジェクトが多くヒッセンが強い
PACAOさんのヒッセンが活き活きとしていて対面の勝率もよかったのでそこまで苦しまなかった
意識したのはドリンクとマルミサを使った打開でラインを2段階上げること
マップをみながら解説します


打開は基本的に自陣の右高台から始まります、そこからラインを上げたいのですがワンボは一段階、要は中央を挟んだ均衡状態まで戻して満足しがちでした
これだと次の相手のスペシャルを使ったライン上げに対してスペシャルなしでぶつかりあう、もしくはまた自陣の右高台までラインを下げてしまうことになってしまいます
それでは打開したことにはならないので練習の時にはいつも上から、「もう一個、もう一段階ラインを上げろ!」と叫んでいました
二段階目である中央奥の小さいスロープになっている敵陣高台までラインをあげれたら、そのあとは、ラインをじわじわ下げてカニで抑えつつ、ショクワン抜けで勝ち切る戦法が固まって勝率も安定しました


ステージ図面製作元:Sunfish(まんぼう)@図面 / @Sunfish_Drawing




この細かい戦術をひたすら体に叩き込み、修正点があったらその都度伝えてチームの完成度を高めていきました

この1週間が終わるころには28募集の相手には勝ち越しから全勝するくらいまでに成長しました




↑のチーム単位での練習に並行して個人視点の細かい動きもコーチングしました

PACAOさんとコギおさんには毎日練習の視点をYouTubeに投稿してもらいそれを見ながらあれこれ指摘する動画を毎日録って送っていました

つぼぷりんとは時間に余裕があったので毎日通話をしながら二人で個人視点を見返していました

はるごんさんに関しては完全にノータッチでした。主な理由は自分がラクトに関してだけは詳しくない+録画環境がなかったことです。


1番上の再生リストが観戦視点を録りながらリアルタイムで色々言っている動画
下2つが練習が終わった後に僕1人で個人視点を振り返って指摘している動画



この個人視点を振り返るのが体力的に一番きつかった…!

毎日21:30からの練習を2~3時間観戦で見た後に個人視点3人分を練習した分だけ全部見ることになるから体力消費がえげつなかった。

PACAOさんとコギおさんには本当に基礎の動きから1つ1つ教えていきました。

つぼぷりんは既に基礎が出来上がっていたのでより発展的な内容、めちゃくちゃ細かい1つの挙動まで指摘しました。

PACAOさんの個人視点反省メモ
コギおさんが右上に書いているように修正前は一列に箇条書きで反省点がズラーっと並んでいて集合体恐怖症の人なら逃げ出すレベルで怖かった…
しかもこれは序の口で手書きのノートにはもっとメモが書きなぐられてるらしい
この人の努力量はマジでえげつない


コギおさんの個人視点反省メモ
この人絶対仕事できるだろ




個人視点まで見るのはかなりきつかったですが、結果的にはこれが大成功でした。みんなの成長速度が段違いになりました

特にPACAOさんは本当に上手くなった

炭酸の振りが遅い!ヒッセンはもっと視点を上に向けて射程を伸ばせ!なんていう風に本当に初歩の初歩からでしたが、だんだん動きの無駄がなくなっていき塗り広げ方、ドリンクを溜めるのとラインを上げる2つのフェーズを切り替えるメリハリ、敵陣への塗り残しの意識、対面をするときの詰めるスピードなどなど、そんじゃそこらのヒッセンなんかには負けないレベルに成長しました

つぼぷりんと「PACAOさん上手くなりすぎじゃね?やばくね」みたいな話をよくしていました





最後の1週間


ラスト1週間:最上位勢相手のスピード感に慣れる、どんな相手にもチームの形を通せるように練習

これまでの2週間でチームとしての動きは固めました

優勝を目指すうえで一番の障壁となるのが、優勝候補である最上位勢です(今回であれば実際に九州甲子園DAY2で優勝した紫電)

最上位勢と一般プレイヤー(285以下)の何が違うか

それはズバリ、判断力の差です

もちろんエイムが良すぎて対面が鬼強いとか別の要素もありますが、一番の差は判断の早さです

最上位勢は相手の少しの隙も見逃してくれません、少しでも油断して一瞬でも甘えた行動をしてしまうとそこを狩られてしまいます

具体的に言えば、ヒッセンヒューの炭酸ボムを振る動作、285以下の相手であれば多少射線を切らなくてもデスすることはありません

しかし最上位勢は違います、一瞬の隙も見逃さず出せるキル速の理論値で狩りとっていきます

こうやってやられてしまうと、ドリンクがたまらなくなりチームの組み立てた戦術が遂行できなくなって負けてしまいます


では、その最上位勢の早さに対しての対策はどうすればいいのか

答えは簡単、慣れるしかないんです

ひたすら最上位勢と相手をしてその早さに慣れる、そうすれば自分たちの組み立てた戦術を通すことができるようになります

なので、最後の1週間はつよいとこ募集のナワバリ対抗戦をしたり知り合いの強者に練習相手を頼んでひたすらぼこぼこにされ続けました


これはコーチの僕自ら相手をした時のPACAOさんのツイート
僕のチームが20勝1敗で叩き潰しました



ここがナワバリバトルの面白いところなんですが、どれだけ実力差があっても格下側に多少のナワバリ理解があれば100:0で勝つことはどうしても不可能なんですよね

僕が相手した時も1回だけぎりぎりの差で負けてしまいました

この1回を本番に持っていけば勝てるので、とにかく自分たちの形を崩さないで、人事を尽くして天命を待つではないですが、やれることを全部やりきりました


ここまで強いところとやった後に、28募集に相手を戻すととても面白い

みんな、「敵が遅い!ゆっくりに見える!!」と驚いていました

こうして優勝への練習を着実に積み重ねました





急遽武器編成を変更

順調かと思われていた甲子園練習だったんですが、1つ問題がありました
ナメロウの勝率が低すぎる

さすがに基礎塗りが弱すぎるのと格上相手に対面勝率が安定せずかなりまずい状況でした

さらに直近で行われたオンライン予選代表決定トーナメントでロングブラスター全1プレイヤー擁するチームがナメロウで塗り負けしたのを目の当たりにしてしまい、本番でこんな負け方させてしまったら合わせる顔がないと思い、はるごんさんにはブラスターを諦めてもらいラクトに戻しました

それに伴い前線の火力をあげるため、つぼぷりんもシャプマからマニュに変更して本当の本当に武器編成が確定しました





本番直前に武器編成が変更になることは甲子園練習では結構あるあるだったりします

1ステージで済んで良かった…








本番前日

ワンボはDAY2に出場だったのでDAY1が終わった夜に福岡のゲーミングカフェに集まって最終調整をしました

DAY1を見た感想、やっぱりジムは本番強いなど軽く話して基本の動きの最終確認をしました


実際に会ったらみんな背高すぎてびっくりした

最終練習終わった状態でのワンボの優勝確率は30%ぐらいだと思っていました

強いとこ相手には1~2本とれるレベル、28~285相手には勝ち越しが安定するレベルまで成長しました

後は本番祈るのみ











本番当日

ついにやってきた本番当日、せっかく現地まできたのでコーチは応援だけでなく選手のメンタルケア、対戦相手の分析までやることいっぱいでした


本番前日の夜中のワンボDM
寝れないときに練習初期の動画を見ると「成長したなあ」と感じて安心するので結構寝やすくなる


朝の集合写真
みんなやる気に満ち溢れてる


予選1回戦始まる前に送った最終チェック
自分が出場した時の記憶から伝えたいことを書き出した


ついに迎えた初戦
モニター前最前列で応援しながら叫んでました

初戦はユノハナでした

結果は無事勝利!初戦が一番緊張します

みんな練習通りの動きが出来てて良かった

本当はすぐみんなのもとに行って祝福したかったんですが、ワンボはDブロックの最初の試合だったのでこの後の対戦を見て2回戦や3回戦で当たる敵の情報を得ないといけませんでした

なのでモニター前から動かずひたすら敵の編成と動きを分析

これも大変だった…メモしながら試合を見るのも疲れるしただの観戦じゃなくて分析しなくちゃいけないから、ただ視点を見て「この人上手いなー」とか思うんじゃなくてスペシャルのタイミングだったり細かい挙動、隙を見せたりするのかまで注視しなきゃいけなかったので集中力が必要だった

Dブロックの試合全試合分やったのでモニター上にあったのもあって、首と腰へのダメージがすごかったです



3回戦の相手の情報
インク管理がかつかつな相手は土壇場で狙うと対面勝ちしやすい

3回戦まで無事に勝利してメインステージ進出

3回戦勝った時はさすがに叫びました

もちろん目標は優勝だけども、まずはメインステージ進出、これは本当にいい経験になる

メインステージに出れるかどうかで甲子園がいい思い出になるか悪い思い出になるか分かれるといっても過言ではないので本当に本当に安心した








ついにきたメインステージ初戦 vs紫電

ここが一番の山場、越えれば本当に優勝が見えてくる大事な一戦


直前に送ったメッセージ
3回戦までの動きを見て、本当に練習通りで動けていたので勝機は全然あると思ってました



ワンボのメインステージ登場シーン
これを見れただけで僕は泣きそうでした


結果は…












本当に僅差での敗北
僕も最前列で泣き崩れました
この結果が出る直前に僕が「頼む!!!!!!!!!」って叫んでる声が配信に載っているので聞いてみてください

僅差での敗北

本当に惜しかった、1つ何かが違うだけで結果は変わるくらいの接戦でした

敗北後、みんな泣いてたし放心状態でした

それもいい経験です、こんなに熱くなれるゲームに出会えて本当に良かった


敗北後の写真
これまじで好き

そんなこんなでThe Wonder Boys 結果はベスト16でした!


応援してくれていたファンの方々の声援は本当に力になっていました

本当にありがとうございました










反省




初めてのコーチングでしたが、個人的にはかなりやりきりました

僕個人としての反省点は2つ

・ラクトについての見識が深くなかったためはるごんさんへのアドバイスが上手く出来なかった

・ドリンクの効果時間20秒の確認を毎試合徹底させるべきだった




今回、はるごんさんにはほとんど口を出していません、できませんでした

また、ドリンクの効果時間に関しては僕も練習時に見落としがちだったが、3週間言い続ければさすがにしみついていたはず、そしたらラスト30秒でヒッセンがもうワンチャンスチャレンジできていたかもしれないと試合を見返していて思いました



3週間という短い時間ではどうしても埋まらない差というのがあります

それはXP、対面力とアドリブ力です

この2つは長い時間をかけて成長させていくものなので、ここの差で負けるのはしょうがないなと思っています

本番の負け方も、自分たちのやりたい形がラスト12秒までは出来ていましたが、最後の最後に崩れてしまいました

そこで崩れた部分をカバーするアドリブ力がまだ足りなかったです








最後に





今回、初めてコーチングをしたのですが、本当に良い経験になりました

ワンボのみんな、練習に付き合ってくれた方々、応援してくれたファンの皆様、本当にありがとうございました!

僕はまたプレイヤーに戻りますが、軽くアドバイスするくらいならいつでもするので、アドバイスほしい人はDMください!


良ければTwitterのフォローとこの記事の拡散、よろしくお願いします!




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