香りの魔法

昨日書いたnoteも「匂いと記憶」についてだったので、かなり近い位置の話をするけれどご容赦ください。先日読んだPR TIMESの記事が興味深かったことを思い出したのです。

記事の内容は、肌ラボで有名なロート製薬が香りのオープンイノベーションラボをオープンしたというもの。そこでは「香り」のメカニズムを製品開発や空間づくりに活かすことができるのだという。具体的には、企業の目的に合わせた香りの開発や、香りによるソリューションの提案香りの感性評価や香りの体験を可視化する科学的検証香りを用いたサービスや商品を提供するとのこと。

すでにドラッグストアを運営するトモズと協同し、「トモズの香り」を作成、それを店舗に活用するプロジェクトを進めており、7/1から順次導入を行う。香りによるユーザー満足度の変化、ユーザーと店員のコミュニケーションの変化などについて検証していくようだ。

へーえ! おもしろい!

企業や店舗、空間オリジナルの香りがあるっておもしろそう。例えばアパレルのお店に行った時に「そのブランドの匂い」というのが常にその空間を満たしていたとしたら、それはまたひとつのブランディングツールになるんじゃないかなぁ。これまで「ブランド」を構築してきたコンセプトやロゴマーク、キービジュアル、キーコピー、商品、内装などの要素の中に、「香り」がプラスされるっていうことですもんね。なるほど。匂いを嗅げば「あ、あのブランドだ」とか「あの企業だ!」とか想起される時代がくるかもしれないんですね。

ただ、「香害」という言葉もあるくらいなので、ちょっとだけ心配もあります。街のどこへ行ってもBGMが鳴り響いている世の中。商業施設にひとたび足を踏み入れれば、あちこちからいろいろな音楽が聞こえてくるように、どこへ行ってもなにかしらの匂いがするという状況になってしまったら、それはそれでツラいかもなぁ。どんな風に香りが漂ってくるのか気になるところです。

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話は変わるけれど、香りのエピソードで好きなものがある。作家の西加奈子は仕事前にルームフレグランスをひと吹きして、モードを切り替えるらしいのだ。VOGUEの動画で見たときは「あ、これ真似したい」と思った。この記事が公開されてから半年以上経っているけど、いまだ実現はできていない(てへ)。

ただ、リラックスしたいときに部屋にシュシュっとする香りはある。ルームフレグランスではないのだけれど、ファブリーズ スリープコレクションの「ムーンライトラベンダーの香り」である。キツい匂いが苦手なのだけれど、ファブリーズのこれは大丈夫。嗅いでいるとだんだん眠くなってくるくらい、落ち着く匂いだ。

って、調べたら廃盤になっているじゃない。Amazonでめっちゃ高値だから何事かと思った。結構前に人からもらって愛用しているものだったので知らなかった。ひとり暮らしだからなかなか使いきれないままなのだけれど、そっかぁ、なくなっちゃったのかぁ。残念、、、

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【番外編】
「この香りはあのブランドの匂い!」と想起できるようになってきた場合に、香りって著作権保護の対象になったりするのかしら、、、と思って調べたところ、海外では香りに知的所有権が認められた事例があるらしい。すごい。

あと、知ってたら行ってみたかった展覧会(展「嗅」会?)を発見した。もう終わってしまっているものだけれど、めっちゃおもしろそう、、、

香りはまだまだ、奥が深そうです。


最後まで読んでくれて、ありがとうございます!