5&6月見聞録 【映像編】 -2019-

5〜6月はあまり映画館に行く元気がなかったので、家で観ることが多かった(ていうか1本しか映画館で観てない)。NetflixにPrime Video、超便利。上映期間も上映時間も気にしなくていい。自宅でベッドに寝転がりながら観れるもんね。

Beautiful Boy

すでに書いた通り。
この映画でティモシー・シャラメのうつくしさにやられてしまって、ずっと気になっていた『君の名前で僕を呼んで』を観ることを決めた。


君の名前で僕を呼んで(Prime Video)

絵画のような映画だった。
音楽も含めて、見渡す限りすべてがうつくしい。街並みも家の中のセットも、人を好きになるよろこびも。

北イタリアの避暑地を舞台に、大学院生のオリヴァー(アーミー・ハマー)と17才のエリオ(ティモシー・シャラメ)の恋模様が描かれる。同性愛はどうしてもシビアな部分が表に出てしまいがちな気がするけれど(周囲の目をどのくらい気にするか? という部分で温度差ができてカップルの間に亀裂が入るなど)、この映画は純粋に愛情を育んでいくふたりの姿が映し出されていて、とてもいいなと思った。

ただ、これは避暑地にいる一時期だけのことだからだったのかも。つまり、日常じゃなかったから。だからアメリカに帰国してからのオリヴァーが、さっさと現実に返ってしまったラストがちょっとかなしかった。


フォレスト・ガンプ(Netflix)

今年はじめて観てから、2度目の鑑賞。
心がしなしなになっている時に観ると、じんわりと勇気をもらえる映画だ。素直に生きること(むずかしいけど)が、結局いちばん人生を豊かにするんだなと思う。

トム・ハンクスが本当にかっこいい。声が好きだ。


ヴァイオレット・エヴァーガーデン(Netflix)

2ヶ月くらいかけて観たアニメ(全13話)。毎話、ストーリーが胸に刺さりすぎて、一気見など到底無理だった。絵が美麗すぎて、京アニの本気を目の当たりにさせられた感じがする。毎回きれいさに仰け反る。

戦争用の武器として育てられ、戦うことしか知らなかった少女。戦場で出会ったギルベルト少佐に「ヴァイオレット」と名づけられ、それまで知らなかった言葉や感情を覚えていく。それでも、彼との別れ際にかけられた「愛してる」の意味がわからないでいた。終戦後、自動手記人形として働き、様々な依頼人の手紙を書くことを通して、その言葉の意味を探していく。

言葉の意味を知り、人の心に触れることは痛みを伴う。少女兵の頃は、命令を受けてひたすらに戦うことが仕事だった。自分の意思で動くこともないし、感情を動かすこともない。そんな彼女が人との交流を通して成長していく姿は、涙なしには観られない。



人のセックスを笑うな(Netflix)

10年ぶり2度目の鑑賞。
高1の頃はR15のこのDVDがTSUTAYAで借りられるのかどうかで、まずものすごくドキドキした。親がいない間に、友達と一緒にうちで観るのが2つ目の関門だった(それもクリアした)。

当時はこの映画の空気感も、ストーリーもよくわからず、友人なんかは途中で寝ていたが、大人になってから観るとぜんぜん受け取り方が変わるなぁ。

19才の美大生・みるめを演じる松山ケンイチがどうしようもなくピュアでキュートだったけれど、永作博美演じるユリちゃんのおちゃめさには終始心がきゅんとした(「ズキュン」に近いかも)。みるめがズブズブにハマるのもよくわかる。既婚だろうが20才年上だろうが、関係ないのだ。

みるめが好きなのに素直になれず、彼の前では女の子らしく振る舞えない、不器用なえんちゃん(蒼井優)もとびきりかわいいし、そんなえんちゃんを密かに思う堂本くん(忍成修吾)も最高だった(ラストの堂本くん、すべてをかっさらっていった感あるよね)。

この映画を観た直後に蒼井優ちゃんの結婚発表&会見があって、「えんちゃんが報われた、、、」と勝手に感慨深い気持ちになりました。本当におめでとう。


フリクリ プログレ(Netflix)

「エヴァがネトフリ解禁になるなら、フリクリもくればいいのに」と思いながら検索してみたら、劇場版のオルタナ、プログレだけあがっていた、、、! 昨年、劇場でどちらも観たけれど、プログレは超好きなのでもう一度鑑賞。フリクリでのボーイミーツガールは青春の極地なのではないか。

しかし、「女の子からツノ生やしていいのかよ」という気持ちは毎回芽生える。まぁ、ヒドミちゃんの場合は、「人とつながりたい」というのがリビドーなんだろうなぁ。

あぁ〜、でもOVA版ももう一度観たいよ。アニメーションと音楽の融合っぷりは、やっぱりOVA版がいちばん好みだ。Netflixさん、ガイナックスさん、よろしくお願いします。


スチームボーイ(Netflix)

アニメばっかり観てるなぁ最近。
スチームボーイは小学生の頃だったか、突然父親がDVDを借りてきて観せてくれた(ふだんはアンチアニメの人なんだけど、もしや大友克洋のファンなんだろうか)。主人公のレイの声は鈴木杏ちゃん。オハラ財団の娘でわがままお嬢のスカーレットは小西真奈美という、ふつうのアニメじゃありえない声優陣(他もすごい)。

科学に対する解釈違いで対立する祖父と父の間で翻弄されるレイ。最初はじいちゃんがマッドサイエンティストなのかと思っていたのに、まさかの父、、、! しかしレイの中にはあんまり葛藤みたいなものは生まれず、淡々と戦っていく感じがなんとも不思議だったなぁ。絵はめちゃくちゃ緻密。

しかしなぜ「スカーレット・オハラ」なんだろう。『風と共に去りぬ』ではないか。


AKIRA(Netflix)

スチームボーイを観たならこちらも、と再生ボタンを押した。お初の作品。
バイク乗りがバイクをひたすらぶっ放す話だと思ってたらぜんぜん違った(笑)。めちゃくちゃグロいし、なにより音楽がこわい。そこが新鮮でもあったけれど。

話の内容は難しくてあまり理解しきれなかった、、、 漫画読んでないとすくいきれないのかも(結構端折られてたんじゃないかな、と)。見応えあったので近々漫画も手に取りたい次第。

1988年公開の映画なんですが、翌年に東京オリンピックを控えた2019年が舞台という、作者はマジで未来を見てきたのか?と思う設定。現実では第三次世界大戦が勃発してなくてよかった。


溺れるナイフ(Netflix)

「重岡大毅にハマったなら絶対に観るべし」と友人から勧められ、そっこー観た。

刹那的で痛々しい青春ストーリーというのは、鈍い光を発する刃物のごとく胸に深く突き刺さってくる。抜きたくても離れてくれない。それゆえに魅力的だ。こわいもの見たさで見てしまう。たまに後悔するけれど、やっぱりその世界に魅せられてしまう。
若さゆえに傷つけ合ってしまうこと。その傷を背負って生きていくこと。生きていく上でなるべく傷つきたくはないんだけれど、その時しか経験できないことなので尊いなと思う。

菅田将暉演じるコウちゃんはすごかったな。なんだあのうつくしさは。触れたら切れてしまいそうな危うさもよかったし、神様のような恐ろしさも感じた。それに強く惹かれてしまう夏芽(小松菜奈)の気持ちもよくわかる。

重岡くんの大友(役名)は本当に言葉に表せないくらいに最高でした。絶対に人のことを傷つけないやさしさを持ち合わせていて、そこにいるだけで精神が凪いでくるような懐の大きさもあるのに、こういう男子はどうして少女漫画では当て馬になってしまうのかしら。絶対にしあわせになってほしい。

カメラマン役で出てた志磨遼平(ドレスコーズ)もハマってたなぁ。


虐殺器官(Netflix)

昔に原作を読んだので観てみた。改めて思うけれど、めっちゃグロい話やな。絵もグロいんですけど、それだけではなくて。なんというか、主人公の思考がグロい。

ヴァイオレット・エヴァーガーデンでは言葉の持つプラスの側面を描いていたけれど、こちらは影の部分を描いている。言葉は人間を傷つけ、洗脳し、時には殺してしまう兵器にもなる。

こちらに続いて、『ハーモニー』、『屍者の帝国』も観たい(『屍者の帝国』の小説は途中で挫折してしまった)。


新世紀エヴァンゲリオン(Netflix)、新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(Netflix)

10年ぶりに観たTV版エヴァと、初見の旧劇場版エヴァ。

TV版を観終えた瞬間、当時は「え? 終わり? 意味わからん」と思ったけれど、大人になって改めて観ると「なるほど」とちゃんと納得できた。よかった、読み取る力がちゃんと育っていたんだな、私。おめでとう、シンジくん。「自分を、他人をどのように愛し、共に生きていくか」というお話だったのですね。

旧劇を観て思ったことは「実はゲンドウがいちばん弱くてヤバいやつやん」ということ。彼の弱さの犠牲になった人たちのことを思うと胸が痛い。もちろんゲンドウがそうなってしまった理由もどこかにあるのでしょうが。弱い人が権力を持つとこういうことになるんですね。

しかし。物語全般を通して、いったい女に対して何役求めてるんだ庵野監督は、と、ちょっと苦笑いしてしまった。その辺、宮崎駿に通ずるものがある気がする。知らんけど。

そういえばおととい、『エヴァ0706作戦』が無事終わりましたね。これまでも特報とか出てたのにそういえば公開されることなく7年くらい経ってた『シン・エヴァンゲリオン』。来年、本当に公開だそうで、たのしみですね。新劇場版はどれも観ていないので、今年こそ観ねば、、、


パッドマン 5億人の女性を救った男(Netflix)

すばらしかったです。老若男女関係なく観てほしい。

「妻を救いたい」という気持ちから生理用品をつくりはじめたインド人男性・ラクシュミの、実話から生まれた物語。周囲からの理解はなかなか得られず、挙げ句の果てに妻からも泣かれ、村まで追い出されることとなる。

インドでは「月経=穢れ」とされ、男女ともに表立って話をすることすら憚られる社会だった。月経期間中の女性は出血のある5日間は家にも入れず、仕事にも学校にも行けないという行動制限があった。また、経血処理に不衛生な布を使用して病気になったり、時には命を落としたりすることも。これの何がおどろきって、2001年の話ってところです。

でも、彼のおかげで多くの女性が救われることになる。自分の信念を突き通した結果、生理用品だけでなくビジネスモデルまでつくってしまったのだからすごい。

「アメリカにはスーパーマンがいる。スパイダーマンがいる。
だがインドには……パッドマンがいる!」

っていうナレーションが大好きです。

* * *

は〜、たくさん観た。
最近すごいスピードでNetflixに作品が追加されていっている。私が追いつけない。観たいもの、まだまだたくさんあります。待ってろ。




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君にも「スキ」がありますように
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スミス

大阪在住。92年製。

月刊 見聞録

吸収したカルチャーまとめ
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