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好きなボーカリストの話 その1

歌を歌うことが好きだ。
毎日続けることが苦痛ではないものを「好き」と呼ぶのなら、私は歌うことが好きである。実は。

随分と昔の話で恐縮だけれど、小学校の頃には合唱団に所属していたので、その頃はまあまあうまかったと思う。音域も声量もあったし(もういまはぜんぜん、だけれど)。人間、訓練をすれば、それなりにはうまくはなるものだ。ただ、やっぱり持って生まれた声の質や天性の才能には到底敵わない。

こんな声に生まれていたら、こんなに音域が出たら、こんなにも声が遠くまで飛んでいくなら、歌うことがもっともっとたのしかっただろうに。心底そのようにうらやましく思うボーカリストたちがいる。

※ 書いていたら男性ボーカリストだけでいっぱいになってしまった。女性ボーカルはまた今度書きます。

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奇妙礼太郎

ラブコールを送りすぎて、そろそろいろんな人から呆れられそうだけれど、私は奇妙さんが本当に本当に好き。歌を歌うために生まれてきた人。身体の中に楽器を持っている人。そう思う。

実際、奇妙さんの歌う姿を観ていると、身体の構造が気になって仕方がなくなる。そのくらい、声量と声の伸びがはんぱじゃないのだ。「どこからそんな声が?」と毎回おどろく。Sundayカミデさん曰く、それは「奇妙さんはお顔のサイズに対して首が太くて、肩幅がしっかりしているからなんじゃないか」とのこと(インスタライブか何かで言っていた記憶)。なるほど。ボーカリスト向きの骨格ってあるのかもしれない。

声だけでなくて、表現力も含めて好きだ。
身体中を使って歌を歌う。飛んだり跳ねたり、駆け回ったり。
ボーカリスト然としていて、とても憧れる。


草野マサムネ(スピッツ)

年々透明感を増しているように感じるのは気のせいだろうか?
軽やかで伸びやかでうつくしい。

スピッツ自体が30年も続いているので、マサムネさんの声質も初期と最近じゃぜんぜん違うけれど、ひとつ言えることは「どの時期も良い」ということ。ということで、デビュー曲と最新曲を並べてみた。“ヒバリのこころ”はめちゃくちゃ声が幼い。かわいい……。“優しいあの子”は本当にきれいで。彼、今年で52歳なんですよ。まじで信じられん、、、(高音をキメる時もめちゃくちゃ涼しい顔をしている)

ファンの間では有名な話ですが、マサムネさんは昔は自分の声があまり好きではなかったとのこと(憧れは甲本ヒロトさんやエレカシ・宮本浩次さん)。それはスピッツが売れてからもしばらくの間続いていたらしい。だから、ライブを見るたびに強く思う。

歌を選んでくれて、本当にありがとうございます、と。

だれにもマネできない作詞センスを持っているし、稀代のメロディメイカーでもあるけれど、マサムネさんの声じゃなきゃ、ロビンソンはヒットしてなかったと思うのです。

ロックな感じもかっこいいよ。


小山田壮平(AL、ex.andymori)

叫ぶように性急に強く当ててくる歌い方も好きだけど、ミドル〜スローなテンポの小山田壮平が特に好き。つぶやくように、しゃべるように歌っている時の、ちょっと憂いを帯びている彼の声にいつも思わずグッときてしまう。すごく人間味を感じる。壮平くんの歌声はあたたかい。

生きてくれていてありがとう。
こうやっていまも彼の歌声を聴けることが、素直にうれしい。


安部コウセイ(SPARTA LOCALS、HINTO)

ポップな曲をファニーに歌う安部コウセイも好きだけれど、やっぱり狂気を帯びている時の彼がいちばん好きだ。鋭利な刃物のような声をしている。

あと、フジファブリックの「フジフジ富士Q」で“虹”を歌うコウセイさんを見ると泣いてしまう。ジャケットの胸ポケットにひまわりなんて挿しちゃってさ。高音のところでもしっかりとんがったままの彼の声、胸に突き刺さるんだよな。


佐々木健太郎(アナログフィッシュ)


健太郎さんのボーカルは「歌!」って感じがする。

アナログフィッシュは下岡さんもボーカルを取っているけれど、下岡さんはどちらかと言えばメロディよりリズムっぽい。だから言葉遊びのような曲も似合うし、緻密に積み上げていく感じもかっこいい。健太郎さんは伸びやかで歌い上げる感じ。メロディ派。あと、彼は歌詞がはっきりと聞こえてくる。本当にすごい。

オードリーのMADでこの曲を知った人も多いんじゃないだろうか。
(私もそのひとり)
あとね、これはNARUTOのEDでした。疾走感があってかっこいい。


和田唱(TRICERATOPS)

わぁ、これ観に行ったわ〜。
トライセラのアコースティックイベントに小田和正さんがシークレットゲストで出てきたやつ(笑)

原曲はこちら

という話はおいといて、、、(YouTube公式チャンネル、動画数が少なすぎるぜ! もうちょっとがんばってほしいぜ!)

唱さんの声はロックンロールでも映えるし、四つ打ちの曲は軽やかだし、スウィートなラブソングも染み渡るし、色々な意味でときめきが止まらない。

上野樹里が生まれてはじめて買ったCDがたしかシングル・『if』だったんじゃなかったか。いまや夫婦ですものね。そのくらいラブな引力がある声。ラブ&ピースをそのまま体現したようなお人柄でもあるし。すてきだ。

あ、そうそう、May.Jさんとコラボしている曲も超いいですよ。
男女ツインボーカルというか、デュエットに弱い私。

* * *

こんなにも長くなってしまったのに、若手がぜんぜんおらん! と焦りはじめたので、ここからはひたすら曲だけ貼っていくぜ。許して。

上野皓平(The Songbards)

椎木知仁(My Hair is Bad)

折坂悠太

吉田崇展(ズーカラデル)

平岡ひいら(ex.mond)


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