男のやさしさとは

やさしい男はいつもモテる。ジェントルマンの方がやっぱり女の子は好きなんだろうと思う。
そりゃワイルドな俺についてこい!というタイプが好きな人もいるけど、
俺の(数少ない!)人生経験からすると、最終的に女の子は優しい男と一緒にいた方が幸せになれる気がする。
じゃ、その「やさしさ」ってなんなのか。
何かを買ってくれたり、カバンを持ってくれることがそれなのか。どんな時も自分を肯定してくれて、励ましてくれることか。
俺の知る「やさしい男たち」は、意外とそんなことはしない。もちろん、記念日にはプレゼントするし、重い物は持ってあげるだろう。でもそれだけじゃない。
むしろ、相手に厳しかったりもする。その時は冷たい人、とか思われがちだけど、後になって、「あ、あれは俺の事を本当に思って言ってくれたんだ」と気がつく。それに気がついた瞬間、そいつの本当のやさしさにも気がつくのだ。
やさしさとは、相手を想う気持ちだ。超臭いこと言えば、愛だ。
どれだけ相手のことを考え、想い、そいつのため、と思った行動がとれるか。男のやさしさってのは、そういう所だと思う。

取り繕ったやさしさなんて、長続きしない。
俺も本当の意味でのやさしさを持った男になりたいものだ。


——

先日、カミさんがインフルエンザになった。

家族にインフル患者が出ると、ちょっとした騒ぎになる。

本人が一番辛いのはもちろんで、その完治が一番だが、
次に重要になってくるのが家庭内パンデミックの回避である。

インフル感染日から、うちのママはもれなく監禁生活へ。

監禁といっても、まさか手を縛り上げ地下室にぶち込むわけにもいかず、
ある一定の行動を家族とは別にしてもらった。

●寝る ●食事 ●風呂

この3つは家族と場所やタイミングを別にするよう医者から指導されたようだ。

といったわけで、ママ、インフル発症の5日間、
我が家のパンデミック回避期間がスタートした。

食事に関しては時間をずらすことで回避。
風呂も別々に入ることで回避。
息子は頑張って一人で入ったり、俺と入ったり。

そして最大の難所が、「寝る」である。

普段は3人で寝ているわけだけど、
ママは別の部屋に布団を敷いて寝ることに。

俺と息子は2人で寝ることになった。

パンデミック回避作戦から2日ほどたった夜。


息子「あのさ、いつまでママは別の部屋で寝んの?」

「あと3日間くらいかな」

息子「ふーん」

なにやら寂しそう。

「何、おまえ、寂しいの?」

息子「いや、別に。ちょっとさ、ママの様子みてくるわ」

「やめとけ。うつらない様にしてんだから!」

息子「ちょっとだよ!」

まぁ寂しいんだろうな。
息子はベッドを飛び出し、感染者のもとへ。
自殺行為である。

しばらくすると、向こうから声が聞こえる。

息子「ママ、大丈夫?早くよくなるといいね」

優しいやつだ。
自分が寂しいってこともあるんだろうけど、
ママを気遣う気持ち。
案外、そういうヤツなのである。


翌日は、ポカリを枕元においたり(自らそれを飲む、という自爆つき)
ママのおでこをなでたり、
彼なりの優しさを表現していた。


そしてその夜。
寝る前、心優しき息子が話しかけてきた。


息子「パパ、あとどれくらい別に寝るの?」

「ん〜あと2日くらいじゃないの」

息子「ママ、よくなってるのかな」

「大丈夫。よくなってるよ」

息子「ん〜」

「何?」

息子「もっと早くよくなる方法ないかな〜」

「ないよ。時間がたたないと」

息子「そうかなぁ〜」

「おまえが学者にでもなって、
将来インフルエンザが一発で治る薬を発明しろ」

息子「ん〜」

「き、聞いてた?」

息子「ん〜〜ん〜〜」


まぁいいか。
きっかけは何にせよ、誰かのことを想うってのは大事なことだ。

それよりも、今、大事なのは、早く寝ること。

「よし。じゃ、答えはまた今度考えよう」

息子「そうだね、、おやすみ」

「おやすみ」



次の日。

帰宅すると、息子が一緒に風呂に入ろうといってきた。

風呂の中で優しき男が、興奮して話し始めた。


息子「あのさ、保育園でインフルエンザ流行ってきてさ」

「お〜そうだろうなぁ。おまえも気をつけないとよ」

息子「でさ、先生がうつらないように、って言ってたんだけど」

「だろうね。それは散々、言ってるよな」

息子「ね!インフルはうつるんでしょ?で、だから、あれだよ!」

「なに?」

息子「いたいの、いたいの、とんでけ〜ってやつ、あるじゃん?」

「はい?」

息子「だから〜あれみたいにさ、インフルエンザ、飛んでけ〜ってやってさ」

可愛いやつだ。まだまだ子供なんだなぁ。
でもな、残念がらインフルは飛ばねーんだわなぁ。


「あのさ、インフルはさ、」

息子「飛ばしちゃえばいいんだよ!」

「いやいやいや、、、」

息子「だから、ママのインフルも飛ばしちゃえばいいんだよ!」

「ん〜あのね。」

息子「パパに!」


!!!???

「いいいいいいい、、今、なんつった!!???」

息子「だから、ママのインフル、飛ばせばいいんだよって言ったの。聞いてた?」

「違う違う違う違う違う違う。そのあとよ!」

息子「あと?」

「誰に!?誰に飛ばせって?」

息子「あーパパに」


その案、却下!!!!!


優しさは平等に向けようぜ。。

もちろん、パンデミック回避作戦は
無事成功をおさめたのでした。


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ありがとうございます!!!
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親子漫才

息子(現在6才)との日々の会話から感じた色々を記録。
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