【MLBドラフト】2022ドラフトレビューLAA編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ


1(13) ザック・ネト(Zach Neto):SS:右投右打:6/185:Campbell University:$3.5M($4.41M)
大きく足を上げる独特なスイングながらも、しっかりとタイミングを取って野手のギャップに打球を飛ばすピュアヒッター。さく越えの打球はそれほど多くはないが、シーズン2桁HRはクリアできるだろう。守備ではスキルは十分だが、平凡なアームがネック。確実にプラスをたたき出したいなら2B転向が堅いか。


3(89) ベン・ジョイス(Ben Joyce):RHP:右投右打:6-5/225:Tennessee:$997.5K($702.1K)
故障明けのドラフトイヤーに100マイル超えの速球を連発して注目の的に。ノビのある4シームは最速で104マイルをマーク。この速球でゴリ押しするだけで、三振を大量に奪うこともできる。小さく曲がるスライダーがアウトピッチだが、コマンドは平凡。サードピッチに欠けており、スターター転向は考えづらい。


4(118) ジェイク・マッデン(Jake Madden):RHP:右投右打:6-6/185:Northwest Florida State:$997.5K($512.9K)
90マイル中盤の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。まだ、体は未発達で今後さらに速くなる可能性を秘めている。コンスタントに最速をマークできるが、コマンドはイマイチ。キレのあるスライダーを好んで多投するが、チェンジアップをより評価する声も。


5(148) ソニー・ディチアラ(Sonny DiChiara):1B:右投右打:6-1/263:Auburn:$172.5K(383.2K)
見た目通りのパワーがベストツール。しっかりとボールを見極めることもでき、打率と出塁率も優秀。打撃以外はてんでダメで、スピードは全くなく、守備での動きも鈍い。


6(178) ビクター・メデイロス(Victor Mederos):RHP:右投右打:6-2/227:Oklahoma State:$227.5K($291.4K)
90マイル中盤の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で99マイルをマークするが、コマンドに欠けており、空振りを奪えるスポットに投げ込むことができず上手く活かせていない。アウトピッチはスライダーで、鋭く早く曲がり空振りを奪えるボール。チェンジアップもハイクオリティ。コントロールの悪さが足を引っ張っているが逆に少しでも改善されれば一気にブレークする可能性も。


7(208) ロマン・ファンサルカー(Roman Phansalkar):RHP:右投右打:6-1/195:Oklahoma State:$27.5K($227.8K)
90マイル中盤のシンカーを多投して、ゴロアウトを狙うリリーフプロスペクト。

8(238) ディラン・フィリップス(Dylan Phillips):LHP:左投左打:6/220:Kansas State:$42.5K($182.9K)
野手と投手の二刀流。ドラフトでは投手としてドラフトされたが、野手としてのキャリアの方が長い。

9(268) ジョー・スチュワート(Joe Stewart):OF:右投右打:6-4/207:Michigan:$7.5K($162.5K)

10(298) マット・コウトニー(Matt Coutney):1B:右投左打:6-1/230:Old Dominion:$7.5K($152.8K)

11(328) ケイデン・ダナ(Caden Dana):RHP:右投左打:6-4/215:Don Bosco Prep HS:6-4/215:$1.5M
90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で95マイルをマーク。サイズを関挙げるとさらに速くなる可能性は秘めている。右打者の内角をえぐるように浮き上がる速球はスピードがなくとも空振りを奪える球種。縦に割れるカーブとチェンジアップはともにクオリティもコマンドも優秀。投球術に長けており、ひょひょうとストライクを稼ぎ有利な状況を作り出せる。


総括
 1巡目のザック・ネトは堅くいきつつも、大きなプラスを出せる優秀な選手。SSに留まれるかは微妙ですが、打つ方の安定感は抜群なので最悪IFに残れなくとも問題ないでしょう。
 名前を聞くことが多かったベン・ジョイスを3巡目で指名。100マイルオーバーの速球は魅力ですが、リリーフタイプのプロスペクトを3巡目でオーバースロットにしてまで指名するのはなかなか野心的だったと思います。
 高校時代は1巡目指名レベルのビクター・メデイロスがブレークすれば拾い物になるでしょう。
  6巡目以降の指名はボーナススロットの節約に終始。それでも11巡目で大枚を叩いてケイデン・ダナ指名できたので、そのかいもあったでしょう。



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