上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位)　名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ

1(9)　ギャビン・クロス(Gavin Cross):OF:左投左打:6-3/210:Virginia Tech:$5.2M($5.2M)
打撃では優秀なヒッティングツールが魅力。常にハイアベレージをマークすることができる。逆方向へ長打を狙うこともあり器用な一面も見せる。スピードは平均より少し上なレベル。アームは強いためRFでの起用がメイン。

2(49)　ケイデン・ウォラス(Cayden Wallace):3B:右投右打:6-1/205:Arkansas:$1.7M($1.58M)
パワーポテンシャルの高さが魅力のスラッガー候補。高校時代から有力選手として鳴り物入りで名門に入ると、その勢いのまま大学のフレッシュマンでの最多本塁打記録を更新。ツボにはまればどの方向にでも柵越えの打球を飛ばすことができる。一方で、タイミングを上手く取れずに空振りが多い一面も。守備ではキャノンアームを有するがその他は平凡。

3(87)　メイソン・バーネット(Mason Barnett):RHP:右投右打:6/218:Auburn:$697.5K($724.6K)
90マイル中盤の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で98マイルをマーク。常時95-96マイルをマークする馬力はあるが、軌道がフラットになりがち。ベストピッチは鋭く小さく曲がる高速スライダー。縦に大きく曲がるカーブも空振りを奪えるボール。チェンジアップのクオリティと細かいコマンドが課題。

4(115)　スティーブン・ゾバック(Steven Zobac):RHP:右投左打:6-3/185:California:$500K($528K)
90マイル前半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で95マイルをマーク。ゾーン内に投げ込んでカウントは稼げるが、コンスタントに空振りを奪えない。ベストピッチはスライダーで、コマンドも優秀。その他の変化球は発展途上。大学ではリリーフとスターターで半々の登板。スライダー以外の変化球のクオリティ向上がなければスターターは厳しいか。

5(145)　ハンター・パットソン(Hunter Patteson):LHP:左投左打:6-4/190:Central Florida:$394.5K($394.5K)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。オフの間のトレーニングが功を奏し、速球は最速で97マイルをマーク。開幕から好調を続けていたが、肘の故障がみつかりそのままトミー・ジョン手術を受けることとなった。

6(175)　ヘイデン・ダンハースト(Hayden Dunhurst):C:右投左打:5-11/220:Ole Miss:$300K($298.8K)
打撃ではソリッドなアプローチとパワーポテンシャルの高さが光る。出塁を心がけ深いカウントで勝負する。守備ではアームの強さと送球の正確性がずば抜けており、この分野では大学では並ぶ者がおらず、プロでもなかなかお目にかかれないレベル。視野が広くて運動量が多いため、Cとは思えないほどフィールドを広く駆け回る。その他Cとして必要なスキルも兼ね備えている将来のGG賞候補。

7(205)　マック・アングリン(Mack Anglin):RHP:右投右打:6-4/220:Clemson:$231K($233.6K)
90マイル中盤の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で98マイルをマーク。ノビのある4シームは空振りを奪うことができる。ベストピッチは大きく縦に割れるカーブ。連投してそのまま三振を奪うことも。スライダーのクオリティも平均以上。コントロールが悪くストライクゾーンと勝負することも。プロではリリーフに回るのが現実的か。

8(235)　ウェズリー・スコット(Wesley Scott):RHP:右投右打:6-1/185:Walters State CC:$184K($$186.5K)
90マイル前半の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で94マイルをマーク。2シーム系を投じ、激しいムービングを見せる。高めに投げても空振りを奪うことができる。これと対をなすスライダーもハイクオリティ。サードピッチに欠けており、将来はリリーフか。

9(265)　ブランドン・ジョンソン(Brandon Johnson):RHP:右投右打:6/195:Ole Miss:$47.5K($163.8K)

10(295)　リバイ・アッシャー(Levi Usher):OF:右投左打:6/210:Louisville:$72.5K($153.6K)
パワー&スピードに優れるタレント。高校・短大となかなかいい評価をもらえずにいたが、NCAAでも通用するところを見せつけ、ようやく注目の的に。守備では無謀なプレーや不正確なルートランが祟りCFを任せるには一抹の不安がある。

+1
20(595)　オースティン・チャールズ(Austin Charles):OF:右投右打:6-6/215:Stockdale HS:$429.5K
スケールの大きさはトップクラスのハイシーリングなタレント。現時点でサイズは他と比べても大きいがまだ成長の途中。今後も大きくなる体とともにパワーツールもめきめき伸びるだろう。高校ではSSを守っていたが、サイズを考えると将来はOF転向が無難な選択肢。

総括
　1巡目のギャビン・クロスはハイシーリングなタイプではありませんが、ソリッドな活躍が見込めるタレント。アレックス・ゴードンのようなチームの顔になるような活躍に期待したいところです。
　その後も大学生を多く指名し、上位10人中9人が大学生。ケイデン・ウォラス、ヘイデン・ダンハーストと野手ではビッグネームを指名しましたが、投手は少し小粒な印象。リリーフタイプが多く、スターターに残れそうなのは故障から順調に復帰すればとの条件付きでハンター・パットソンくらいか。
　20巡目で指名したオースティン・チャールズは最終指名としては異例の高額契約。それに値するほどのポテンシャルは有しており、KCのドラフトの中では最もどう成長するかが気になるタレントでもあります。