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楽天もオンエアしたスーパーボウルのTVCM枠〜最大のスポーツコンテンツ・話題のTVCMの本質・効率〜

例年になく、お互いの得点の少なかった、第53回スーパーボウル。僕が留学していたボストンのペイトリオッツが勝利。そのスーパーボウルのTVCMが高額で、長尺CMを各社が流すので毎年話題になる。今年は、楽天もTVCMをオンエアした。RAKUTENというのが、発音しにくいというのを逆手に取り、全米のいくつかの街に、大きなBOXを置き、ラクテン、と正確にそのBOXの前で発音すると、多額の現金がもらえる、というやや品がないがw、公取規制の少ないアメリカらしい、CM。

今回のスーパーボウルの視聴者数が、(米国内)約1億人ほどで、30秒単価は、6億円ほどと言われる。よく、テレビ局は儲けすぎだ、テレビは高い、代理店は儲けすぎだ、と言われますが、世帯視聴率、個人視聴率の問題はありますが、大雑把に言って、一人当たり6円。日本の商習慣の、15秒単価で考えると、3円。下記は、一昨年のフォーブスの記事。それをどう考えるかは、自由だが。(本来は、CPMやターゲットリーチなどで、指標が異なるが。日本の番組・スポットもいい時間帯は、これより単価効率はいい)。

スーパーボウルのTVCMは、ビジネススクールやマーケティングや・広告の授業でも取り上げられる。もっとも有名なケースの一つは、appleの1984年のTVCM。僕も、米国留学中にケースでやった。ジョージオーウェルの小説1984をモチーフとし、既存の固定概念をアップルが打ち砕く、的な。ちなみに、このCMの頃の直後、ジョブズは、アップルを追われる(スカリーに追い出された説もあり)。スカリーは、その後Odysseyという著作で回顧する。

Amazonも長尺CMをスーパーボウルで近年流している。アレクサの失敗ネタ。他のCMも見たが、あまり共感できるものはない。それは、コマーシャルというものが、ローカルの価値・文化に根ざしているから。内輪受け的なストーリーは、米国のみ有効なクリエイティブ。

実は、スポーツも、ローカルとグローバルに向かう。アメリカンフットボールは。どんどんアメリカ国内で楽しむようにどんどん進化し、ローカルの大学スポーツ、ローカルのプロチームが、地域性を濃くして、発展してきた。どんどんローカルの人気を巻き込みことにより、その魅力がナショナルになり、世界でも独自のスポーツとしての価値を持ち、魅力を持つ。今、いろんな人たちが、アメリカ4大スポーツやヨーロッパサッカーのマーケティング事例の記事を翻訳して、「Jリーグが学ぶべき」とか「日本は遅れている」とか、ミニマガジンや講演やツイートをしているが、現実に日本に適応できるキャンペーンやプロモーションはほとんどない。全然、マーケティングやスポンサーシップや放送権やアクティベーションやオペレーションをやったことない人たちで、「日本は遅れてる」とかやっている。日本のスポーツビジネスのレベルは高い。

ピンとこないCMが多い。それは、アメリカの文脈がないと面白くない。バックストリートボーイズの今昔も。

#楽天 #スーパーボウル


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