見出し画像

カバーを買って 希望を貰う

その圧倒的な 熱量に 
僕は 衝撃を受けた

ノーガードで 魂そのものが
ぶつかってくる感じ

それが 出会いだった

何かを産み出す という行為は
起業のような 事業だったり

ワークショップのような 
企画を 作り出すことなのだと

僕は なんとなく
思い込んでいた

そして 今僕は
そのどちらからも 
距離を感じていた

なんていうか
自分の役割じゃない気がして

けれど それは
全く別のアプローチだった

自分の作品を作る

僕には 無い考え
だからこそ そこに
大きな可能性を感じた

この作品に 触れれば
僕は 何かを掴めるかもしれない

そんな直感が湧き
作品を調べることにした

自分の世界を守ってくれるという
ブックカバーを

✳︎

すこし迷う時間はあったが もう
買うことは 決まっていたのだと思う

「祈り」というカバーを
買うことにした
タイトル画像も それだ

深く暗めの色合い

世界を守るカバーとして
自分に 一番似合っている感じ

うん そんな気がする

慣れないアプリを使い
ドキドキしながら 届くのを待った

✳︎

けれど 合わせてみたら
なんと 入らなかった

使おうと思っていた本は
すこしサイズが 異なっていたのだ

正直 頼む時に迷った
ひょっとしたら 入らないかも

けれど そのまま頼むことを
ぐいぐいと 優先する力が動いた

ぽちり

少なくない 落胆と共に
どうしようと考え始める

すると 閃いた
ちょうど 買いたい本があった

これは ひょっとしたら
その本のための カバーなのかもしれない

いや きっとそうなのだ
そうに違いない

僕は 意味づけを変えた

✳︎

家の近くの本屋には 扱いがなく
Amazonで購入した

これだ! と分かっている本は
本当は 本屋で出逢いたい

いまかいまかと 届くのを待った
プレゼントを待つ 子どものように 

サイズはぴったり
もともと このために設えたような
そんな感覚すらある

カバーをかけると 単行本も
ちょっと 分厚く感じる

手に触れる 布の感覚が
滑らかで 心地よい

この先に何があるのか
緊張しながら ページをめくりはじめた

はらり はらり はらり

そして 
身体を震わせて 泣いた

✳︎

本は 自分との対話だとも言われる
文章を読みながら 自分と会話する

心に刺さる言葉と出会えば
味わうと共に 余韻を反芻する

あぁ この感覚を 
この湧き上がってくる 気持ちを
いまこの瞬間 分かち合うことができたら

僕には 
そんな願いがあったのだと
気付かされた

カバーは 
知ってくれている

この世界が 
自分にとって大切なことを

この時間に
自分の心が震えていることを

この震えを
誰かに届けたいことを

1人で読んでいるのに
1人ではないのだ

僕は この受け止められた感覚に
涙を流したのだ

✳︎

ひとつのカバーが
読書という体験を変えた

特別な機能はない
斬新な技術があるわけでもない

ただただ 作り手の
想いが 願いが 祈りが
込められているカバー

それが 
読書の体験を変えたのだ

このことは 
僕に希望をくれた

作り手の心は 誰かの体験を 
変える可能性があるということだ

そうだ

いつの日か 僕も

そして 

これを読む あなたも

✳︎✳︎✳︎タイトル画像について✳︎✳︎✳︎

タイトル画像の著作権は 
コジさんに帰属します

今回お願いして
使わせてもらってます

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