すでに連載が終わってしまった漫画に
BLEACHという作品がある

登場人物は　刀を持っていて
敵と戦っていく日々が　描かれている

その刀には　固有の能力がついていて
扱うためには

その刀の持つ【本当の名前】を
知らなければならない

力を扱うためには　
本当の名前が必要なのだ

このことは　僕たちにも
言えるような気がする

正しい名前が　ついた時こそ
力は扱われ　発揮できるようになる

僕は　両親から
受け継いだものがある

両親に反発していた時は
自分の中にあるその要素を
上手く扱えなかったのだけれど

受容を繰り返し
自分の要素として　
扱えるようになってきた

今日は　母親から譲り受けた要素の話

しばらくの間　僕は　
母親から受け継いだものは
【優しさ】だと思っていた

確かに人から　指摘されたこともあるし
自分でも　感覚として身体にある

でも　最近
より適切な言葉に変わった

僕が　母親から受け継いだものは
【献身】という名前だった

記憶を辿ると
母親は子どもに対し　
いつも笑顔だった

専業主婦で　３人兄弟の子育て
それでも　笑顔だった

僕たちのために　何かをすることが
ほんとうに　歓びだったのだ

母親の　この姿には及ばないが
僕の中にも　この
【誰かのために何かをする歓び】がある

貢献　奉仕　受容
近しい言葉は他にもあるが
一番しっくりきたのが【献身】だ

正直　煩わしいこともあった
もっと　自分のことを大切にしてほしいと
そう願ったこともあった

けれど　そこまでしてくれたおかげで
どれほどのことを　受け取れていたことか

今年に入って　このことに気がついた
そして　母親に電話をした

自分たちにしてくれたことの
大きさに　ようやく気付けたからだ

嬉しそうな顔をしているのが　
電話越しにも　わかった

次は　僕の番だ