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〈後編〉sprayerメンバーが選んだ2023年リリースベスト5

本記事では、前編に引き続きsprayerの運営スタッフたちが心を掴まれた2023年のベストリリース(アルバム・EPまたは楽曲)5選を紹介。年末年始のお休み中、新たな音楽と出会うきっかけになれば幸いです。

前編はこちら



プレイリスト


K11

プロモーションマネージャー、sprayer note 編集長

  • ASIAN KUNG-FU GENERATION 『サーフ ブンガク カマクラ(完全版)』

  • Slowdive 『everything is alive』

  • ART-SCHOOL 『luminous』

  • EXPERIMENTEXPERIENCE "Cifer"

  • 代代代 『滅滅滅』


ASIAN KUNG-FU GENERATION 『サーフ ブンガク カマクラ(完全版)』

高校時代の思い出のアルバム『サーフブンガクカマクラ』。肩の力が抜けたミニマルロックで30分間の江ノ電小旅行が楽しめるコンセプチュアルな作品に、当時の私は魅了されました。そして15年後の2023年、残り5駅の新曲を加えた完全版がリリース。感極まって江ノ電聖地巡礼からの福岡&鎌倉のツアー参戦。今年1年中楽しませてくれた思い出のマスターピースに乾杯!


Slowdive 『everything is alive』

シューゲイザー界の耽美派Slowdiveが6年ぶりにリリースした『everything is alive』は、今年最も聴いた1枚。先行トラック「kisses」公開からアルバムリリースまでの2か月間、焦らされた末に聴いたアルバムは至高の美しさで脳が蕩けました。ナポリの幻想的な街並みをバイクで彷徨う「kisses」のMVは、主人公のチャーリーの表情が印象的でお気に入りです。


ART-SCHOOL 『luminous』

5年ぶりのフルアルバム。全10曲を32分間で軽やかに疾走していく本作は、今のART-SCHOOLのバンド感や、"ボーカリスト木下理樹"が存分に感じられます。リードトラックの「Bug」は、シューゲ由来のノイジーで瑞瑞しいギターを開放的に聴かせるミドルテンポなナンバー。オールドファンはもちろん、これからART-SCHOOLを聴く方にも是非聴いてほしい一曲です。


EXPERIMENTEXPERIENCE "Cifer"

EXPERIMENTEXPERIENCEは、2001年にコンピレーションアルバム『GEEKSC4MMER』に参加した、Y4WNのソロプロジェクト。LOWPOPLTD.、HASAMI group、cali≠gariなどをハイクオリティーでカバーする映像をYouTube見つけた時、ひさびさに興奮したと共に、「もうLOWPOPLTD.フォロワーが出てきているのか」と驚いたのを覚えています。「Cifer」はプログレッシブメタルとオルタナティブなギターサウンドが融合したテクニカルな1曲。2024年さらなる活動を期待するアーティストです。


代代代 『滅滅滅』

2023年に約7年間の活動を終えた【SOLID CHAOS POP】アイドル、代代代。代代代のプロデューサー兼コンポーザーの小倉ヲージは、たびたびNARASAKI(COALTAR OF THE DEEPERS、特撮)の影響を受けていると語っていましたが、最後の最後に小倉ヲージとNARASAKIの共作が実現したのが「ダンスは済んだ」です。この曲は味園ユニバースでのラストライブにて最初で最後披露されたのですが、代代代のメンバーたちが涙をこぼしながら笑顔で歌い踊る姿を見て、私自身涙がぼろぼろと止まらなかったのを覚えています。すばらしい音楽とライブをありがとう!代代代!



S

ディレクター、コーディネーター

  • Little Dragon 『Slugs of Love』

  • Fred again.. , Brian Eno 『Secret Life』

  • Daniel Pemberton 『Spider-Man: Across the Spider-Verse (Original Score) 』

  • bar italia 『Tracey Denim』

  • tomovsky "やさしいしくみ"


Little Dragon 『Slugs of Love』

涼しげなサウンドとヴォーカルで暑い時期に聴いてたアルバム。夏の始まりにも終わりにもあいます。


Fred again.. , Brian Eno 『Secret Life』

寝る前や何か音楽流したい時に、聴いてました。ブライアン・イーノは本当すごいですね。


Daniel Pemberton 『Spider-Man: Across the Spider-Verse (Original Score) 』

Across the Spider-Verseのサントラ。1~3曲目の流れが良くて、特に「Spider-Woman (Gwen Stacy)」が好きです。映画の色合い・シーンとばっちりはまった音色と曲でいいです。Metro Boominのサントラもありますが、そちらも最高です。


bar italia 『Tracey Denim』

ロンドン出身のバンド。この方面の独特の暗い音楽に惹かれます。


tomovsky "やさしいしくみ"

tomovskyはやっぱり歌詞がいいですね。聴いたことがない人は「我に返るスキマと埋めろ」「脳」「疎遠」などからぜひ。



多摩のファーブル

チーフディレクター

  • Roosevelt 『Embrace』

  • Rhye 『Passing』

  • Wild Nothing 『Hold』

  • Cornelius 『夢中夢』

  • Devo 『50 Years of De-Evolution 1973-2023』


Roosevelt 『Embrace』

ラップトップ1つでボーカルから楽器の全パート、レコーディング、MVまで全て1人で制作されたドイツのSSWのアルバム。エレクトロ、ハウス、ディスコファンクなどのダンスミュージックが絶妙なバランスでバンドサウンドに落とし込まれていて、ダンスフロアからベッドルームまで幅広くフィットしそう。特にリズムセクションが際立っているのは彼が元ドラマーだからか。German Geek恐るべし。ライブも良いそうなので来日を切望!


Rhye 『Passing』

甘美なダウンテンポ、耽美なソウルミュージックという趣きで、今作もそれは美しいRhyeのデジタルEP。一聴すると女性か?と思えるファルセットボイスや楽曲もさることながら、アートワークやMVに至るまでデビュー作品から一貫したイメージやコンセプトも神秘性を高めています。音も良いので家でコーヒー片手に机の端っこを眺めながらスピーカーでよく聴いていました。脳が浄化される気がします。


Wild Nothing 『Hold』

マック・デマルコを輩出したUSの名門インディーレーベル”Captured Tracks”の秘蔵っ子(?)の最新アルバム。作品ごとにテーマはありつつも全編通してニューウェーブ、ドリームポップ、ダンスミュージックへの敬愛に溢れていて毎回ニヤリとしてしまいます。内省的でノスタルジックな雰囲気を持ちながらもすごくポップにまとまっていて、曲の流れもよく考えられているのでアルバム聴き推奨です。


Cornelius 『夢中夢』

2022年のSONIC MANIAで久々に観たCorneliusが深夜のテンションも相まってめちゃくちゃ良くて印象的でした。今作は比較的歌モノなのですが、タイトル通りミニマルで朧げな音像の中にフィジカルな楽器の音が散りばめられていて夢と現の間をふわふわ漂うような感覚に陥ります。熱すぎず冷たすぎない一定の温度感も心地よく、ついつい夜中に夢中で聴いては寝オチしていました。


Devo 『50 Years of De-Evolution 1973-2023』

50年に渡りニューウェーブを体現してきたDEVOの軌跡を振り返る企画盤。統一性のあるコスチュームで演奏するスタイルは後世のバンドに多大な影響を与えたし、独自のマスコットを生み出したり、商業的な成功はさておきオリジナルグッズのマーチャンダイジングもKISSと同時期くらい早かったのでは?数々のバンドの常識を覆したパンクよりもパンクな、未だ現役の愛すべきバンドです。


古味噌

エンジニア

  • madrone avenue "One story"

  • 荒川ケンタウロス "花沢橋"

  • Calvin Harris, Sam Smit "Desire"

  • RHYMESTER "My Runway feat. Rei"

  • 10-FEET "第ゼロ感"


madrone avenue "One story"

5人組ギターレス・バンドmadrone avenue初のフルレングスアルバム『TIDE』に収録されている一曲。透き通るようなボーカルとエレクトロニクスが散りばめられたサウンドのかっこよさが心地よい曲です。


荒川ケンタウロス "花沢橋"

2009年東京国分寺で結成5人編成バンド。2023年に久しぶりの一曲は、地元国分寺の実在する橋をテーマにした曲。本当にいい曲ばかりのバンドで、聴いてほしい曲ばかりですが、2023年縛りなのでこの一曲を選びました。


Calvin Harris, Sam Smit "Desire"

Calvin HarrisとSam Smithが、リリースしたコラボ曲。トランス要素を感じて、仕事中にテンポよく仕事ができる一曲。


RHYMESTER "My Runway feat. Rei"

言わずと知れた日本のHIPHOP界の大御所が2023年に出した一曲。昔から大好きなRHYMESTERのアップテンポで楽しい感じに、ボーカルのreiがマッチしたかっこいいサウンドが素敵です。

10-FEET "第ゼロ感"

2023年の大ヒット映画『THE FIRST SLAM DUNK』エンディング主題歌で、とにかくテンションが上がる。ギターを始めた小学1年の息子がめちゃくちゃ練習している。我が家の一曲。



おとうさん

ジェネラルマネージャー、エンジニア

  • 平井大 『SURF & TURF』

  • Vaundy 『replica』

  • Mrs. GREEN APPLE 『ANTENNA』

  • imase 『Nagisa』

  • 紫 今 『Gallery』


平井大 『SURF & TURF』

インディーズ時代から大好きでわたしの”夏”と言ったら平井大の曲を聴かないと始まらない。


Vaundy 『replica』

"怪獣の花唄"が昔から好きで、待望のセカンドアルバムは35曲盛りだくさんで聴きまくり。


Mrs. GREEN APPLE 『ANTENNA』

とにかく声が好き。"Magic"はテンポも歌詞も大好きな曲。


imase 『Nagisa』

仕事中に必ず聴いていた曲。テンションがあがる。


紫 今 『Gallery』

クセになる歌唱に最近ハマっている。カバー曲が多く、独特の歌唱力で聴き入ってしまう。


yama

CEO

  • Maeta "ASMR"

  • Tony Bennett, Lady Gaga "Love for Sale"

  • Nujabes "reflection eternal"

  • XG "SHOOTING STAR"

  • ROSALÍA "TUYA"


Maeta "ASMR"

JAY’Z率いる、ROC NATIONの新星R&Bシンガー、クリアボイスが特生のある1stアルバムから。


Tony Bennett, Lady Gaga "Love for Sale"

今年逝去したジャズのマエストロ【トニーベネット】とレディ・ガガの企画アルバム、ガガの歌の上手さが際立つイタリア系血筋同士の良曲。


Nujabes "reflection eternal"

今尚、多くの方に聴かれているセベチャンakaヌジャベスの、アルバム。インストながらストーリーがある楽曲群に脱帽。夭逝から13年経った2023年、追悼イベント「A Tribute to Nujabes」が行われた。


XG "SHOOTING STAR"

K-POPとは、一線を画するXGのデビューシングル。ダンス&ラップともスキルフルなガールズユニット。Go Global.


ROSALÍA "TUYA"

ロザリアは、スペインのシンガーソングライター。フラメンコとエレクトロやR&Bなどの現代音楽を融合した音楽性が特徴、南米ではブレイク。次世代のANITTAか。



いかがでしたでしょうか?多種多様なジャンルの作品が集まりましたが、本企画を通して少しでもsprayerメンバーの人となりが伝われば幸いです。

本年はsprayerとsprayer noteをご愛顧いただきありがとうございます。sprayer noteは、2024年もフレッシュなアーティストとの出会いをお届けできるように、編集部一同邁進してまいりますので、よろしくお願いいたします。

それでは、よいお年を!

sprayer note 編集長


前編はこちら


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