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naresome Pick Up:注目楽曲を紹介!!【深夜3時のフィロソフィー、鬼の右腕、星宮とと+TEMPLIME】

音楽ディストリビューションサービス・sprayerが毎週木曜日に更新している公式プレイリスト『naresome』から、要注目の最新リリースをピックアップ。今回は、深夜3時のフィロソフィー鬼の右腕星宮とと+TEMPLIMEの楽曲を紹介します。



深夜3時のフィロソフィー「九月病」

「誰かの夜の歌をあなたに。」をコンセプトに、作詞・作曲・アレンジのすべてを自身でこなす20歳のソロアーティスト・深夜3時のフィロソフィー。11月3日にリリースした記念すべき初楽曲「九月病」は、彼のポテンシャルを存分に感じさせる珠玉の一曲といえるでしょう。

ある夏の夜の思い出をモチーフにした切なくエモーショナルな本楽曲。クリーンギター、ピアノ、打ち込みのビート、そして米津玄師にも通ずる憂いと翳を帯びた歌声が徐々に折り重なり、サビで爆発する楽曲構成には一聴で惹き込まれること間違いなし。

Aメロ・Bメロでは、トラップビート譲りなハイハットの連打がジャケットアートに描かれた線香花火の弾ける音と重なるなど、単なる作曲の技術を超えた遊び心と非凡なセンスで巧みな情景描写を実現させている点も聴き逃せません。

未だ謎多き深夜3時のフィロソフィー。次なるリリースにも期待がかかる一曲です。


鬼の右腕「オシャラカ」

Black Boboi、蓮沼執太フィルのメンバーであり、KID FRESINOやD.A.Nなどのサポートワークでも活躍する小林うてなが2010年に結成したバンド・鬼の右腕。

インドネシアの民族音楽・ガムランやノイズ、宗教音楽などをルーツに様々なジャンルを横断しカルト的な人気を獲得した彼女たちは、2013年にFUJI ROCK FESTIVAL『ROOKIE A GO-GO』への出演を果たしたものの、同年に解散。2022年3月に約9年ぶりの復活を果たしました。

11月2日にリリースされた復活後初のアルバム『おしゃらか』に収録の本楽曲は、2013年2月の1stアルバム『タオイバクメディ』収録曲「おしゃらか」を再構築したもの。

ダブやサイケの要素が色濃かった『タオイバクメディ』から10年を経て、ストーナーロックやハードコア・パンクを思わせるヘヴィなギターサウンドを手札に加えた鬼の右腕。本楽曲では、トライバルで妖しげな魅力はそのままにさらに立体感を増したアンサンブルが、脳や全身の細胞までをも踊らせます。

GEZAN『狂(KLUE)』『あのち』を愛聴するリスナーにもぜひ聴いていただきたい一曲です。


星宮とと+TEMPLIME「POP-AID」

プロデューサー・KBSNK(カボスニッキ)とDJ・tempuraによる音楽ユニットTEMPLIME。企画・ディレクション・歌唱・イラストまでをセルフプロデュースするデジタルアーティスト・星宮とと。

2019年4月リリースのEP『alpha e.p.』以来、固いタッグを結び数々のコラボ楽曲を手がけてきた2組が、クラウドファンディングを経て制作された2ndアルバム『POP-AID』を11月1日にリリースしました。

Kawaii Future Bassシーンを象徴するパーティー『暴力的にカワイイ』をはじめ、エレクトロなイベントへの出演が目立つ彼らですが、その音楽性は実に多彩。

オープニングトラックかつ表題曲である本楽曲でUKロックを彷彿とさせる生楽器のサウンドを響かせるのは、本作を心待ちにしていたリスナーを決して退屈させはしないという意思表示のようにも感じられます。

(ところで、冒頭の咳払いからOasis「Wonderwall」を、シンプルな8ビートからはBlur「Song 2」を連想させられ、再生ボタンを押した直後から思わずニヤけてしまったのは私だけでしょうか?)

「おしゃかわポップ」を標榜し楽曲の幅を広げてきたTEMPLIMEと、その音に次元を超え共鳴した星宮とと。彼らが鳴らす13曲13色の『POP』を、ぜひ堪能してください。


プレイリスト『naresome』には、本記事では紹介しきれなかったおすすめ楽曲が盛りだくさん。これからも毎週木曜日の更新をお楽しみに!

Text :サイトウマサヒロ
Edit :sprayer note 編集部


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