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不思議な出来事「亡き祖父の面影」

2020年1月下旬、お不動様の導きから少し経ってシンクロが頻発し始めたあたり。私の誕生日に起こった少し不思議な出来事。

ある日の午後、「今日は私の誕生日だ!」と気が付き、小さなケーキでも買おうかなと考えていた。
仕事帰り、会社の近くにまぁまぁ美味しいケーキ屋さんに行こうかと思ったが、なんとなく行く気にはなれず。
とりあえずコンビニに寄ったが、スイーツコーナーにケーキはなく…。
仕方ないか…と、取り急ぎ日用品をカゴに入れレジに並んだ。


ふと、列の横にあるアイスコーナーに目をやると、コンビニでは滅多にお目にかかれない「森永 ビエネッタ」があった。しかも1個だけ。
それは、今は亡き祖父との思い出のアイスケーキ。

子どもの頃、「みるき、アイスケーキ買いに行くか?」と1年に1・2回祖父が買い物に誘ってくれた。
実家は山のふもとにあり、買い物できることろは小さな駄菓子屋1件だけだったが、アイス類の卸売りをしている小さな会社が1社あり、そこで森永ビエネッタを祖父と一緒に買っていた。
森永ビエネッタは、長方形のミルフィーユのような波型の層になっているバニラアイスで、アイスの中と上部にパリパリのチョコレートが入っており、子どもの目には高級なケーキのように映った。
当時の私にとって、森永ビエネッタは特別な食べ物だった。

ビエネッタを見た瞬間に胸キュン!
直後、心がじんわりと温まってほぐれたような感覚になり、涙がでそうになるのを必死で抑えた。

ビエネッタを買って帰ると同居の友人が既に家にいたので、「よし、この事を話そう」と思う前に友人に話している自分がいた。

今日が自分の誕生日だったと気が付いた事
ケーキ屋にはいかなかった事
コンビニでの事
ビエネッタの思い出。

これらの事を話している間、私の頭の中は真っ白だった。
「なんでこんなにもスラスラと話せるんだろう‥」と俯瞰していた。
ただ、祖父との思い出を自分が語り始めたとき、黒縁眼鏡をかけて笑っている祖父の顔が、これまでよりもとびきり鮮明に見えた。
「見えた」と言っても、現実の世界で目を通して見えたのではなく、脳の後ろ側に強烈な“イメージ”として見えたという感じ。

その日の夜、仏壇に手を合わせ、祖父にお礼を言った。

ケーキはだいたいケーキ屋で買っていたのに、誕生日のその日に限って行く気がしなかったこと。
そのコンビニでスイーツケーキが品切れしているのはほとんど見たことなかったのに、品切れしていたこと。
10年以上通っているそのコンビニではビエネッタを見たことが無かったのに、私の誕生日限って販売していたこと。
コンビニでビエネッタを何個仕入れたか分からないが、最後の一個を私が購入できたこと。
そして、友人に説明する時に、スラスラと話せるよう見えない力が働いていたこと。

これらの事はきっとおじいちゃんの計らいだ。
この年になってようやく、毎日仏壇に手を合わせてご先祖様や仏様にご挨拶をするようになった私に対して、「よしよし」と頭を撫でてくれたのだと思う。

2020年1月。私の記念すべき40歳の誕生日は、温かくて懐かしくて嬉しくて特別な誕生日だった。

最後まで読んでくださってありがとうございます! ありがたく頂戴いたします!