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私たちにとって、選択肢はあって無いようなものだ。

以前、人間の行動や意思決定の礎たる記憶がが無くなったときに、はじめて、選択肢が現れる。と書いたが、どうやら違うらしい。

海外のある実験で判明したのは、指を動かそうとしたとき、「指を動かそう」という意識よりも先に、無意識(脳の随意運動野)が0.35秒も早く反応していたという。
また、被験者に2人の異性の写真を見せてどちらの異性がより魅力的かを答えてもらう実験を行った時、眼球運動は答える0.5秒前からどちらを選ぶか示していた。
このような研究は、その後もいろいろな研究者によって行われているが、いずれも同じ結果が出ているそうだ。

私達は「意識」する前に既に答えを決めている。

もし、私が記憶喪失になっても、脳や細胞は私の過去を記憶しているはず。
もちろん、脳が傷害を負ったなら記憶はどうなっているか分からないが、立ち上がったり、歩いたり、物を掴んだりすることができて、鏡を見て自分だと分かるなら、脳はちゃんと記憶している証拠だ。
エピソード的な過去の記憶が取り出せない状態になっているだけ。

記憶を無くしても全くの他人になるわけでもなく、ましてや赤ちゃんからやり直すような事になるわけでもない。

ということは、やはり、人間の行動や意思決定の礎たる記憶が無くなっても、過去の私を脳や細胞が記憶している限り、無意識は既に答えを持っていることになる。

つまり、ちょっと乱暴かもしれないけど、やっぱり
私たちにとって選択肢はあって無いようなものなのだ。

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