2022年上半期個人的ベストソング15


2022年半分終わったよ!振り返るよ!
ということで毎年やっている年末ベストに向けての中間振り返りです。
ちょうど去年のこのタイミングの記事を振り返ると、ライヴは本数は戻っているけれどキャパは50%制限、新曲リリース少なめ?みたいなことを言っていましたが、2022年7月初め現在、ライヴはキャパはほぼ通常通りだけど声出しは禁止、リリースもしっかりあって、だいぶ平時に戻りつつあるといった感じ。半年後はどうなっているのでしょうか。
そんなこんなで2022年上半期に個人的によく聴いた音楽を順不同で15曲。今年は豊作でアルバム単位でいいやつもたくさんあったのですが、選びきれなくなってしまうので今回はあくまで単曲でまとめました。次は年末に会いましょう。

VINI “The Cage”

いきなり2021年リリースの楽曲なんですが、12月だし、実際聴いていたのは年明けてからなので許してください。2021年に解散したタイのアイドルグループFEVERの元メンバーから結成されたグループで、めちゃくちゃクールなクラブミュージックをやっています。今年は東南アジア、特にタイポップスにハマった年で、現在世界的なブームのシティポップを実はもっと前から吸収していたアーティストがゴロゴロいて、好みにドンズバなアーティストだらけ。コロナ明けの初海外はタイかなと思う今日この頃。

Mellow Youth “Odor”

男性ツインヴォーカルの5人組バンド。朗々と歌い上げるヴォーカルは歌謡曲的な仰々しさもあって、Suchmosライクな色気とゴージャスさを兼ね合わせたサウンドが特徴的。ブラス隊を引き連れてめっちゃカッコつけたド派手なライヴが観たい。

Tele “バースデイ”

各所で話題になっている今年のブレイク候補。10年代の邦ロックの美味しいとこどり、もしくは早すぎるリバイバルみたいな佇まいながら、内省的な世界観のようでいて、意外とあっさりしているのが令和的温度感なのかもしれない。

wagamama “I.F.S.G”

東京カランコロンの元メンバー、いちろー氏の新バンド。パワフルなファルセットのコーラス、キャッチーなメロディは相変わらず唯一無二の個性を感じさせる。その上で前のバンドの素朴さとは異なるリアルタイム感もアレンジに感じられ、今後の活動に期待大。

ジョナゴールド “7号線”

青森のご当地アイドルりんご娘の元メンバーがソロデビュー。シンプルなバンドアレンジのサウンドにクセのない声質が合って心地よい。サビのコーラスが最高。あと歌詞中で月曜から順番に曜日を羅列していくのですが、こういう羅列系めっちゃ好き。伝われ。

Chilli Beans. “Tremolo”

こちらもネクストブレイク候補な3ピースバンド。ガレージロック的な無骨さとポップさのバランスが絶妙。ちょうどいい脱力感も心地よくて最高に踊れるやつ。野外のフェスで風に揺られながら聴きたい。

Penthouse ”流星群”

こういう男女ツインヴォーカルが個人的に大好物です。スイートな男性ヴォーカルに芯のある女性ヴォーカル、エモいピアノのイントロってみんなも大好きでしょう?正統派JPOPとしての存在感もあって、売れる要素十分。

THE2 “恋のジャーナル”

直近で新メンバー加入があり心機一転となる元The SALOVERSの古舘佑太郎率いるバンドの、サカナクション山口一郎プロデュースの楽曲。古舘のヴォーカルの記名性はやっぱり唯一無二で沁みる。さらに山口一郎みを感じるいなたくもダンサブルなサウンドが相まって、しっかり飛距離のある曲に仕上がっている。特に感情駆け上がるサビが最高。

アンジュルム “愛すべきべきHuman Life”

アイドルの、特にハロプロの歌う人間讃歌って本当にハッピーで泣ける。本人もアンジュルムのオタクである堂島孝平プロデュースのスカサウンドに合わせて歌い踊るメンバーの姿こそがアイドルの尊さをフルパワーでお届けしてくる。どんだけ大きい主語でも包み込んで爆発させるアイドルの尊さよ。

水曜日のカンパネラ “卑弥呼”

2代目ヴォーカルを迎えた新生水カン。ケンモチヒデフミによるバッキバキなサウンドはそのままに、いい意味で軽やかさを取り戻した感じがあります。卑弥呼をお天気キャスターに見立てるというぶっとんだ、それでいて本質をついているカオスさこそが水カンなんだよなあ。二度目の春はすぐに来そう。

草薙寧々 & ネネロボ × ミクダヨー & 鏡音レン & KAITO ”徳川カップヌードル禁止令”

音ゲーとカップヌードルのプロモーション楽曲、いわゆる「企画もの」ですが、古き良きインターネット世代に刺さる小ネタを高密度で詰め込んだカオスでクレイジーなまさに電波ソングとしてのクオリティが最高。日清の最近のいい意味でどうかしている広告の世界観ともマッチしている奇跡のような1曲。

Lucky Killimanjaro “I’m NOT Dead”

「世界中の毎日をおどらせる」をコンセプトとする6人組バンドのニューアルバム1曲目。和洋問わずとにかく踊れる曲をひたすら追求する彼らのアティチュードを体現したような曲。ドゥーワップミーツハウスミュージックをした結果、なぜか民族音楽の土着性のようなものを纏ったヤバいブツが生まれちゃった感。中毒性がすごい。

NUANCE  ”テキーラサンライズ”

4人のメンバーのうち2名が脱退からの新メンバー3名が加入し、新章へ突入したアイドルグループNUANCE。疾走感がありながら、耳に引っかかる癖があり、でも上品さがある。そんな不思議なバランスで成り立っている彼女らしさがサウンドとして落とし込まれている楽曲。

adieu “旅立ち”

女優、上白石萌歌の歌手名義による活動。下手に壮大バラードを歌わせずに、ダンサブルなそれでいてミニマルなサウンドにしたプロデュースの慧眼。癖をできるだけ排除したような歌声が結果的に他にない個性を生み出していて、歌手上白石萌歌の魅力の最大化に成功している。声質は違うけど、歌い出しにはユーミンみたいな風格すら感じさせる。

私立恵比寿中学 “ハッピーエンドとそれから”

新メンバーが一瞬にして溶け込み、クオリティはそのままにフレッシュさを勝ち得たエビ中。セルフタイトルのアルバムは当然今年ベスト級のクオリティ。エビ中のパフォーマンスと楽曲提供陣のクリエイティブが双方の化学反応によって引っ張りあっている感じ、当たり前にやっているけどアイドルとしての理想系に辿り着いているという恐ろしい状態。どんな楽曲を歌ってもグループの物語の隠喩のように聴こえるのはそれだけグループとしての強度があるということ。


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