顧問先を訪ねて

1ヶ月のうち半分しか出社しない社員がいる場合、どうすればいいですか?

こんにちは、ナザレです。

今日は、顧問先で聞いた話について書いていこうと思います。

その会社は、10名程度の社員を抱えている製造業です。
その会社で、ちょっと気になることが起きていました。

実は、10年くらい前から在籍している社員がいるようなのですが、
その社員は1ヶ月のうち、半分くらいしか仕事をしないそうです。
しかも、10年前から、つまり入社した時からそのような勤務実績なのだそうです。

いや、そんなこと、現代の組織でありえることなの??
と思う方は多いでしょうが、現実の話です。ありえるのです。

どうして来ないのかというと、その辺の理由も判然としない。
家でやることがある、とかなんとか。

欠勤の連絡もないことが多い。つまり、無断欠勤。
ここまでくると、組織としての規律は大丈夫なのか。
他の社員は文句を言わないのか、と思いますよね。

でも他の社員は、もう諦めているというか、あまり気にしていないようです。
とりあえず、半分くらいは来るし、技術も良いものを持っている。
来れば、きちんとした仕事をするので、そこまで目くじらは立てていないそうです。

とはいえ、これは会社にとってはリスクとなります。
昔は、そんな感じでも良かったかもしれませんが、今は状況が違うからです。

最近、社長が変わり、就業規則を作りました。
定年制も設けました。
能力に応じて評価し、それを給与に反映させても良いとアドバイスしたりしています。
年功序列という考え方は捨てて、老いも若きも、技術や能力で勝負していく。
定年だからといって、いきなり給与を下げるというのは、もはや現実的な方法ではありません。加齢による能力の衰えは定年になって急に現れるのではなく、定年前から徐々に現れてくるからです。
年配の人たちが年を取っても緊張感を持って働いてくれるように、若者が仕事をしない割に給与の高い年寄りに絶望しないために、制度を変えましょう、という話をしています。
さらには、時間あたりの生産性を重視し、時間内にどれだけやるかという意識を植え付けた方がいいというアドバイスもしました。

今、この会社は変わろうとしています。
社員も今までの感覚で仕事をすることはできなくなりつつあります。
あくまでも、会社への貢献が大事。
理由をつけて、何かとやりたがらない人たちは、それなりの処遇をせざるを得ません。
逆に、やる気があれば、給与を上げることもあります。

こういった状況下では、必ず社員の不満が出てきます。
そうなると、今までは気にならなかったものが、気になってきます。
1ヶ月に半分しか来ない人間を、会社はいつまでそのままにするのか、と。

しかも、その社員は、会社で一番給与が高いという現実があります。
社員間の給与は公表していないはずですが、中には気づいている人もいるでしょう。

そして、社員を1人雇うことに対しては、雇用保険や労災保険の会社負担分というものがコストとしてかかってきます。
これも、無駄なお金だと言われかねません。
その分頑張っている俺たちにくれよ!という話にもなりかねません。

さまざまなリスクが考えられる中で、このまま放置はできません。
なぜ来ないのか、理由を改めてきちんと確認することを、社長にお願いしました。

本当に家のことで休んでいるのか。
家でやることがあるにしても、毎週、週に2、3日も休んでまでやる必要はあるのか。
単に、やる気がないだけか。仕事をしたくないというだけなのか。
それとも、何らかの病気が隠れているのか。

最近は、精神疾患を発症している人も増えています。
また、発達障害などの障害をお持ちの方もいます。
自分では気づいていないが、何かの病気や障害を持っているということは、最近ではよくあることではあります。

この辺りのことは、10年間あまり突っ込んで聞いてはいないとのことなので、
社長交代を機に、改めて確認すべきだと思い、アドバイスしました。

きちんと理由を明らかにし、マネジメントする。
他の社員に与える影響を考慮して、その問題社員の対応を考える。
特に、組織に与える悪影響の有無に関しては、敏感になった方がいいでしょう。

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