靴ひものように両方から引っ張り合うことが大事だ

社長だけ頑張っても意味はない~働き方改革を阻むもの~

こんにちは、ナザレです。

連日、いろんなメディア媒体で働き方に関する記事やコメントが載せられています。
きっと読まれるだろうとサイト側は確信しているのでしょう。
それだけ働き方に関する話題というものは、国民の関心も高いということでしょう。

最近では、中小企業の経営者も「何かしなきゃ」と感じているようで、相談に乗ることもあります。
明確な危機感を持っている人もいれば、漠然と何かしなきゃなぁと思っているだけの人もいます。
いずれにせよ、日本全体として「何かしないと!」という空気感が漂い始めているのは確かだと思います。

何かやろうと思ったときに、だいたい社長がトップダウンで何かをやらせる、ということが多いような気がします。
当然、これで上手くいくこともあります。
社長の号令で部下が一気にやる気になって働き方を改善していくという、あり得ないようなことも実際にあります。
おそらく社長が信頼されているからこそなのでしょう。

しかし、トップダウンが上手くいかないケースというのは多くあります。
社長に言われたからといってすぐに動けるなら、もうやってるよ!って感じですよね。
そもそも、強制労働というものはできませんので、部下に気持ちよく動いてもらう必要があります。

上から言われてやる気を出す人もいるのでしょうが、そんな人は少ないかもしれません。
昔、親にさんざん勉強しろと言われて、やらなかった人もいるでしょう。
それと同様で、言われれば言われるほどやりたくなくなるのが実際のところかもしれません。

なので、大事なのは下からの圧力(ボトムアップ)ということになります。
どうして、働き方改革が本当の意味で上手くいかないのかというと、やはり部下たちの主体性に問題があるからだと思います。

トップダウンだと、「労働時間を減らす」ことに躍起になってしまい、本質的な改革にはならないこともあります。
労働時間を減らしても仕事量は変わらないし、給料が上がるわけではない。むしろ残業代が減ります。
こんな状況で働き方改革をしようと思う部下は皆無ではないでしょうか。

とはいえ、社長に部下の気持ちの一つ一つがわかるわけではありません。
やっぱり伝えてくれなきゃわかりません。
自分たちはどういう働き方がしたいのか、会社に何を望んでいるのかを、下から伝えていかないといけないのです。

組織内の紛争は、価値観や考え方の違いに起因するものが多い。
言わなくてもわかる、細かく説明しなくてもわかってくれるはずという思い込みのせいで、問題が起きているわけです。
働き方改革といっても、単に労働時間を減らすことが部下にとっての幸せなのかどうか、これを考えなければならないのです。
しかし、社長が部下に丁寧にヒアリングをすればいいのかというと、そういうわけではありません。
部下がきちんと想いを伝えるという行為が重要なのです。

何も言わなくても誰かがわかってくれるなんてファンタジーはこの世にはありません。
部下もきちんとコミュニケーションをとって、組織運営に関わる必要があります。
社長は、部下が想いを伝えやすいような環境を整えることが大事でしょう。

靴のひもだって、片方だけ一方的に引っ張っても上手く結べません。
両方から引っ張り合わないと上手く結べないのです。
働き方改革も同様だと思います。
互いに引っ張り合ってこそ、固い結束が生まれるのです。

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