見出し画像

Access Virus TI2をmacOS Catalina以降でまともにTIする方法(Intel)

macOS Catalina以降、まともにTotal IntegrationしなくなったAccess Virus TI2。音は抜群なので、MIDIケーブルとオーディオケーブル引き回してあの小さい画面とにらめっこしてエディットしていたけど、解決方法を見つけた。

【要件】

1.USBでMIDIのIN-OUTしたい
2.デジタルで音声を出したい
3.Macからパラメータをコントロールしたい

1.USBでMIDIのIN-OUTしたい

これは、OSSのMIDIのドライバがあることを知った。
SimpleVirusUSBMidiDriver
https://github.com/biappi/SimpleVirusUSBMidiDriver
こいつを使えば、USB-MIDIでVirusをつなぐことができる。
これでMIDIケーブル2本繋ぐ必要がなくなった。
ただし、Xcodeで自分でビルドする必要がある。

2.デジタルで音声を出したい

Virusは基本的に、USBクラスコンプライアンスなので実はUSBをつなぐだけでVirusのオーディオアウトからOSの音声を出すことができる。
だから、iPhoneのカメラコネクションキットでVirusを繋いで音声が出るし、Windowsにドライバ無しで突っ込んでも音が出る。

ただし、シンセの楽器音そのものは内部で別ルーティングをされているようで、クラスコンプライアンスで繋いだマシンのOSへシンセの楽器音を伝達することができない。先例で言えば、iOSのガレージバンドのバックトラックとシンセを演奏してシンセをトラックRECする、ということはできない。
なので否が応でも、VirusのOutputをDAW用のAudioIOのInputへ繋いでやる必要がある。そしてそこへアナログTSフォーンでステレオでつなぐとケーブルが2本必要なので、SPDIFコアキシャルを使うことにした。
コアキシャルケーブルがない?100均で黄色のVideo Compositケーブル買ってこい。

画像1

https://ja.wikipedia.org/wiki/コンポジット映像信号

3.Macからパラメータをコントロールしたい

まず、Virusをコントロールするにあたって
・Virus Control(DAWからPlug-inとして動作するエディター)
・Virus Control Center(Virusのパッチ管理)
の2つが必要だが、これは早い段階で目処がついていた。
Mystery Islands Musicが出しているエディタープラグイン Virus HCを使えばいい。
https://www.mysteryislands-music.com/product/access-virushc/
無料版でもほぼほぼすべての機能が使えるので自機テストすることをおすすめする(使えないのはパッチトランスポートとトータルリコール)

実際にVirusとiMac(Catalina)をつなぐとこうなる。

[MIDI]Virus TI > USBケーブル >iMac
[Audio]Virus TI > SPDIFコアキシャル > Audio IO > iMac

Mystery Islands MusicのVirus HCでの設定は基本、公式サイトに書いてあるが一点だけ注意。
Virus HC側のMIDI INとOUTを「Simple Virus USB Virus Internal Synth」にしてやること。

これでケーブルはたった2本でVirusをDAWでコントロールすることができるようになる。

M1は知らん

M1は知らんが、2つ条件をクリアすればいけるんじゃないかな。
・M1のMacでSimpleVirusUSBMidiDriverがビルドできること(ビルドできる=CPUが命令を解せる)
・M1のMacでMystery Islands MusicのVirus HCが動くこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?